第1章2節 自分達と同族か?
「おう、こいつは俺の妹で、アカネっつうんだ、すぐ名前を覚えたようだな。おい、リンドウ・・どうやら攻略法が見つかったかも知れねえぞ、お前はその火花だけじゃなく、炎って技が出せないのか?」
「え・・いや、やった事が無い・・でも、改めて言うが今もシンタが言うように、お前はアカネって言うんだよな、そう呼ぶが、やり方って言うのを教えてくれよ」
「あたいに聞くの?でも、どうやらあんた、リンドウはあたい達の敵じゃないみたいだね、じゃあ、こうやってぐるぐる回すのよ、そしたら、あたいのサーベルと同じ過去の人が作った道具かどうかなどは知んないけどさ。お兄いのソードも一緒だから、火花は出る筈よっ!」
「おうっ!分かった!やって見るっ!」
すぐ、リンドウの長刀からも火花が散り始めた。
「おうっ!俺の長刀からも火花が出たぞ」
「同じ先祖が造ったもののようだな・・」
シンタもリンドウが、間違いなく同種だとここで分かった。だから、不確定の中でも、シンタは恐らく祖父シンの持つような何等かのセンサーがその血として繋がっているのだろう。このような弱肉強食の原始社会?のような環境においては、そういう感覚が絶対に必要だ。幾ら不老不死らしいこの体であっても、逃げ回るだけでは進む事が出来ないのだ。二人には既に目的があるのだから。
こうして、猛スピードで展開されるコモリゴンとの闘いでは、初対面とは思えぬ、意気投合をして、それも自然にずっと一緒にやって来た仲間のように、彼らは咄嗟の攻撃である火系の攻撃をするのであった。だが、そう簡単なものでは無い。ところが、このリンドウは、丸焦げになり、地上に落下していくコモリゴンをキャッチし、もりもりといきなり食い始めたのであった。
「えええっつ!」
シンタもアカネも、びっくりする事を闘いの最中にする男、リンドウであった。
「美味ええっ!おい、シンタ、アカネ、お前達も食って見ろ、こいつは俺が今まで食った中で最高だぜっ!それっ!シンタ、アカネ!食えよっ!」
そう言って、リンドウは空中に居るシンタ、アカネに正確にそれを投げると、彼等もしっかりとキャッチ。実は、まだ腹一杯食って一眠りした後だった二人には食欲も無かったのだが、やはりとても美味しそうな匂いが漂って来た。




