どちらが早いか・・
「こ・・この野郎!」
ランガーはシンに襲い掛かると、猛烈な右回し蹴りを・・それはシンの右の太ももに強烈に入った。
「うっ!・・」
シンが蹲ると、続けて左右のサイドキックを頭部に。しかし、シンはそれを手で払いのけると、再びランガーはもんどり打った。
「ぐわっ・・」
今度仰向けにランガーは倒れた。受け身をするものの、強かに背を打ったようだ。
「ふ・・そんなものか?お前は」
「何だと・・いきなり不意討ちを食らわしやがって!お前はそんな奴じゃないだろうがっ!」
「何・・?何で俺を知らないお前がそんな奴じゃないって言うんだ?」
「え・・あれ・・?」
ランガーがきょとんとした。互いに再生細胞がある。もう平然としているのだが、脳内はパニックのようだ。
「待てよ・・何か遠い昔に乱取りって言う格闘技の訓練があって・・・」
「あ・・」
アマンとシンが顔を見合わせた。もうこっち側には戻るまいと思われていたランガーだ。それは、ランでは無く別個体の名前だ。しかし、今そんな事を呟くのは、若い頃のランそのものであろう・・か?
しかし、ランはシンに攻撃を仕掛けて来た。共に、パンチやキックを受けたり、放ったり、激しい戦いとなった。




