戦局が更に変わった
「勝手に想像するのは、一向に構わないが、シン君、君達が武具を使い始めた事は何を意味するのか分かっているのだろうね」
「武具をレベルアップしたあんたに言われる筋合いは無いが、戦うと言うのはこう言う事なんだろうな、あんたが居なくなった地球では、俺達がどんな戦いをして来たのかは知らないだろう。しかし、ケンシンさん、コウタ・・それに自分の娘と呼ぶワカナ・・つまり若くして死んだシモンの遺伝子を持っている事には、俺も流石に驚いたぜ」
「な・・」
ワクイの言葉が詰まった。そこに答えてはならない制御が働いたのだろう。この事を持って、やはりワクイの本体はAIである事をアマンは確信したのだった。
「まあ、それも良い。俺達はあんたにとって排除の対象なんだもんな、自分の目的の為には手段なんぞ選ばない。そして、それを阻害する感情など不要。そして、その目的を遂行する為には、不老不死と言う究極の命題が生きている間に必要だった。膨大な脳の記憶データは、どこかに分散せねば無理だった。だからこそ、複数のコピーを用意し、そこに分散して来た。つまり、レンダーもそうだ。そのコピー体を戦いの前面に出さねばならなくなった理由が、俺の孫達の能力が、とんでもないものを秘めているらしいと分かって来たからだ。生憎・・シンゾウは俺とアマンの子だ。紛れも無く500年前に俺達は結婚をし、子を成した・・しかし、おかしいよな?思わないか?シンゾウはもう500歳近い年になってなければならないのにさ、若々しく見えるだろ?ワカナもそうだ。孫達は誕生して、たったの12年なんだよ。ワカナと結ばれて子を成したんだからな」
「シン君・・そのからくりを思わせぶりに語るのは何故かね?私に推理をして欲しいからか?」
「違うさ、俺とあんたは、全く違う組成だって事さ」
「ふ・・突発性遺伝子の事を言っているのか?5名の・・」
「それも違うが、あんたの思う部分と俺達の考える遺伝子とは、根本的に違う事も分かって来た所だよ」
「分かったように言うね、アマン君の受け売りだろうが・・」
シンは敢えて答えなかった。その論陣を張った所で延々と問答が続くからだ。




