戦局が更に変わった
「分かった・・この生体には心が無い。つまり、培養されたコピー脳・・つまり、ワクイとはこう言う存在なのね。やっと・・分かった・・」
ワカナは、そう呟いた瞬間にそのコウタ同位体と言うのだろう、脳と言うか、もう頭部毎吹き飛ばしたのだ。瞬間、シンゾウは、
「ワカナっ!逃げるぞっ!」
感車は、もう次の瞬間には地下に居たシンとアマンの所に戻っていたのだった。
シン達は青い顔をしていた。
「危なかったな・・シンゾウ、ワカナ。今はお前の判断か?」
シンが言うと、
「ああ・・俺達が何者かに360度方向から狙われている気がした。つまり、あの基地にはそう言う機能があるようだ。破壊したのは武器製造工場的な場所、そして培養製造工場的な場所、武器保管庫だと思う。でも、基地はそれだけじゃ無かった。俺達には恐らく全ての破壊は出来なかったと思う」
アマンは、二人に、
「とにかく良くやったわ、二人共・・殺害と言うのは、生まれて初めて味わう感覚でしょうが、つまりこう言う事なのよ。破壊する・・もう相手は再生不可能と言う訳なのよ」
「あの・・シンさん。その涙って言うのは、辛いからですか?私がシンタ、アカネと離別させられた時の感覚でしょうか?」
シンは頷き、
「正に・・そう言う事なんだよ、ワカナ。君が持った感覚とは、今俺が泣いている事と同じなんだよ」
「やっと・・少し分かったような気がします」




