地下では・・
「あれ?そう言えば、あいつらは、再生こそ早くなっているけどさ、食われたのを見た事があるか?」
「・・ん?ええと・・無いよな・・」
リンドウも首を傾げた。自分達はこう見えても、何度かランク9、10クラスの怪物に飲み込まれたり、食われた事があるのだった。シンタなんて、最近ではわざとその口の中に飛び込む事もある。何故かは分からないが、そうする事で、その怪物達の攻略法を会得するのだ。
シンタは、ケンゾウにも聞いた。
「ケンゾウ、お前ワクイ軍団が怪物に食われたのを見た事があるかい?」
「ワクイ軍団が?おう、あるぞ」
「え!あるんかあいっつ!」
ケンゾウがあっさり答えたので、シンタ、リンドウの眼が点になった。
「何を驚いてやがるんだよ。けど、キングやランガーとかは食われる前に逃げているからなあ、ははは。あいつら、逃げ足だけは早ええんだよな。けど、シンタはさっきキングの腕を二度叩き切って怪物達に食わせていたよなあ」
ケンゾウが笑った。しかし、リンドウが首を傾げる。
「あ・・そうか。体の部分的にはあるか・・でも、二人は確かに軍団の中ではリーダー格だし、そう怪物に簡単には食われたりもしねえよな。でも、シンタ・・お前は何で怪物に食われてんの?」
リンドウが聞くと、ケンゾウもそこは驚き、
「おいっつ!それこそ、シンタ、お前何で食われてんの?あいつらより何倍も強ええだろ?リンドウはさ、コモリゴンの馴致と言うか、やつらを思いのままに動かす為に何度か食われはしたがな」




