原理論の違い
それは、シン時代にも確かにそうであった。この『龍の巣』は、地下通信路によって発見されたのである。そして、シンはワクイを徹底して警戒し、そう言う動きを見せなかった事もある。まさか、ワクイ地球脱出の後開発されて来た飛機だとは知る由も無いのだが、巧妙にシンゾウはこの飛機の存在を演出して来たのだった。勿論、シンタ、アカネが使用していた事で明らかであるが、その本来の性能は知られていないのだった。
そして、それを完璧に操作し、動かせる者は、シンゾウ唯一人と言う事もある。否・・もう一度繰り返すが、シンタとアカネも使用出来ていたので、それは今後についての事まで言い切れば矛盾となるので、*シンゾウ及び子供達が動かせると言う事になるだろう。それは、簡単に言えば大きな括りにおいて、ワカナが使った念動力と同じ事になるのであるが、少し違う。その仕組みを簡単には言い切る事は出来ないが、そう言う類の能力だと言う事になるだろう。シンゾウは、第二世代の突出した遺伝子の人物だと言う事になる。それだけは先に述べておかないと、これから起こる、地球上での大混乱を説明出来ないのだ。
シンはアマンに言った。
*飛機については、今後様々な事が出て来る
「我々は、何時平和と言う安定した地球の姿を取り戻せるのかな・・」
「何時?・・それは非常に不確定で、不安な要素ばかりであり、簡単に言える言葉では無さそうね。この地球上に跋扈する怪物達は、ゾーンが取り払われれば、更に戦いが激しくなるでしょう。また、我々の兵団と言えども、又不安な兆候はシン・・貴方も感じているんじゃないの?」
不安な兆候・・?ここでアマンから出た言葉・・少しシン軍団にも曇りが生じたのか・・何度も言うが、確定要素等何も無い未知の地球の現状況を、単なるシン等状態の優位、不利で論じられるだろうか。ここは延々と無限に続く戦いの現況なのだ。それを忘れてはならないのである。
「ああ・・先に誕生した屈強の兵士達だけど、俺達の真の味方だろうかとずっと思っている。指示通りにまるで機械のように動く。これは、人造ロボットとほぼ変わらないと思うんだ。ワクイの軍団もそうだ。確かにランガー、キング他将軍系の数名は強い意志もあり、自分で思考し行動もするが、他の兵士達はこちらの兵士と同じだ。アマンが前世で研究し、発見したこの卵子保存の方法を引用した俺達だが、もう一方で成長停止と言う役目をサークルドーム状空間は担っていた。




