第三幕 その1 反撃する!
「ランガー君、メバチック如きにやられるとは、君は降格だよ。新しくキング君を大将に指名した。君は、副に回り給え。それに、その武具ではもう怪物共にすら通用もしなくなって来たようだね。新しく君には武具を与えよう」
こう言うと、天空から滑り落ちて来るようにバラバラと武具が・・
「何だ?これは」
ランガーは、源主であるランの再生体だ。すぐその武具の性質を理解した。所謂武具マニアである血が、すぐにその武具をどう使うのか、すぐ眼の前にいたランク7クラスの怪物に試すのだった。
ドン!
それは大きな音がした。数メートルの巨体がある怪物のどてっ腹に穴が開いたのである。だが、怪物がそれで死ぬ事は無い。ただちに再生がされて行く。
「ほう・・威力は十分だな。これが、あれば戦況はある程度優位に進められる。肉弾戦は今の所シン軍団に押されているからな。それぞれの軍は、俺達の軍より数が少ないのにいつも押されているんだよ、ちくしょう・・」
ワクイはそのランガーの様子を見て、
「ふふふ・・ある程度、もう武具を理解したようだね。こちらも自分の手の内を全て見せる事は無いのだ。相手の出方を見れば、対応を変えて行く。とりあえず知能の高いメバチックが、何故こうもこちら側の軍団だけに向かって来るようになったのかは分からないが、最後にはより強い者が地球上に君臨するんだよ。ガラークは、もう10ゾーンを解放した。続々と新たな怪物達が襲って来るだろう。シン軍団の出現は、私の予想を遥かに超えはしたが、それでも現地球上には、彼らなんて極々少数派でしか無いのだ。今はそんな相手等敵の数では無いのだよ」
「成程・・確かに戦う敵はシン軍団だけでは無いし、圧倒的に怪物達の数が多くこの地を席捲しているんだもんなあ・・うん」




