第二部 復活への道
「そう・・じゃ、そう言う事で結構よ。貴方はシンゾウの何かの情報を得たのかも知れない。でも、シンゾウもデマルクから何かを得たと感じている私は、的外れかしら?」
「そう思うのなら思えば良いのでは無いのかね?私は君の言う事を否定しないし、肯定もしない」
それは肯定していると言う事だろう。ワカナすら知らないシンゾウの能力は、まだまだ隠れているのだろう。シンゾウとの交信の中でそれを知っていたからだ。
「ところで?子供達の事は言わないが、気にならないのかね?」
逆に、こちらの神経を逆なでするようにワクイが質問をして来た。
「だからっ!ここから解放してっ!」
ワカナは大声で叫んだ!びりびりびり・・
何とそのタイミングで、シンタが地上にちょこっと顔を出していたから、その振動波は彼にも伝わったのだった。
「マ・・ママリンなの?」
シンタが声を上げる。ワカナはすぐ、シンタともチャンネルが伝わった事を知り、その交信の中で、声を出すなとすぐ伝えた。そして、すぐ地下に潜ったのだった。シンゾウとワカナにもこの事を伝えると、
「おう・・そうか、ワカナが大声を出した時、丁度地上に顔を出していたんだな?シンタにもチャンネルが出来たと言う事は、この先色んな情報が俺だけでは無く、ワカナからも送られて来るだろう。だが、絶対にこの地下での事は、アカネにもしつこい位に言った。シンタ、お前も絶対にママリンには漏らすなよ?分かったか」
「う・・うん。ママリンは無事だと、それだけ俺に伝えてくれた。心配するなとも言っていたよ。うう・・」
シンタは涙をぬぐった。アカネと共に、シンタをシンゾウは抱きかかえる。
「会えるさ、絶対にお前達とママリンを再開させてやるからな」
リンドウとケンゾウはそれを優しい眼で見守っていた。




