第1章 俺達って何者?
振り返るシンタと言う少年だったが、そのアカネと言う少女の背後に、今度は長い巨大な鰻風の生物が、やはり、口を一杯に開けて襲って来ようとしていた。
少女は、今度は瞬間に背面に空中に飛び上がり、見事なバク中をしながら、口をがばっと開けているその生物を、今度はサーベルのような武器を手にし、ぱぱぱぱぱ・・まるで包丁で、こちらこそ調理でもするように、切り刻んだのだった。
「ふう・・ね?こっちの方が美味しそうじゃん?そっちのピラリックは不味いし、だってそもそもぶさいくだし」
「お前は、調理でもしとんかいっ!それに、こいつらは、全部醜いよっ!めちゃくちゃぶさいくだわっつ!」
何?この関西風の突っ込みって・・
「まあ、ここまで切り刻んどけば、再生もしねえだろ。朝飯前だっつうのによ、性懲りも無く、何度も俺達を襲いやがってよ」
アカネと言う少女は溜息をつき、
「じいちゃんがとても長生きで、300年位生きたと言うけど、パパッチは、もうこの世に居ない。ママリンもずっと行方不明になってしまった。お兄い、私たちは、このAからZ地区をこれからくまなく探し回らないといけないんだよね?」
そこで再度お兄いとシンタを呼んだ・・どうも、2人は兄妹のようだ。シンタと言う少年は、
「じいちゃんは、書き遺していたんだ。一端再生したかに見えた地球は、もはや異性物の楽園になっちまったって。後は、お前達で何とかするんだと言う伝言を残してさ。でも、パパッチは、全然頼りになんてならなかったようだ。俺達を残してデマルクと言う怪物に食われちまったんだからな、俺達にその敵を討てってかあ?冗談じゃねえよ、あんな無敵の怪物には、俺達では立ち向かえねえわ」
「お兄いは、見た事があるのね?そいつを」
「ああ、一度だけだがな、パパッチと一緒に出掛けた時に、教えて貰った。こいつには気をつけるんだぞってよ。だけど、そのパパッチがやられるとは想定外だよ、・・アカネ、このピラリックにしても、今日は先制攻撃をして勝ったが、そう簡単にゃ倒せねえ奴だぞ?じいちゃんが言っていたけど、その当時のケンシンとか言う技術者に造って貰った俺達のソードは、無敵の武器なんだってな。でも、それを渡されて、いきなり闘えってのか?俺達は格闘技なんざ、教えても貰ってねえじゃんか・・ずっと二人で*穴の中で遊んでいたじゃん、今までさ」
「それは、放任主義ってやつだったって事?パパッチもママリンもあたい達に怒った事も無いし、何も言わず、自由にしろって常に言ってたもんね」
*穴と言う言葉が出た。