第1章 俺達って何者?
「ああ、そうだよ。全ては地上に出てから体験して覚えた事だ。それに、どいつもこいつも怪物達って、一筋縄じゃいかねえ奴らばっかりだっただろ?それに、こいつらは食う事しか眼中に無い奴らなんだからな。闘うと言うより、それしかねえんだよ、純粋に。だから俺達は、それぞれに闘う相手の特徴を、こうやって教えながら、二人で経験を積んで行って覚えていくしかねえじゃんか、アカネ、今の所はさあ」
「うん、そうだよね・・もう私、こんな不毛な闘いなんてしたくないもんね。あたい達だって、実際は食べる為に闘っているようなものなのよねえ・・」
アカネの言葉にシンタもそうだなあと頷きながらも、
「ま、それも、実際にはしょうがねえかなとは思う・・相手は、俺達に出会った瞬間に襲って来るんだからなあ。でも、*相手も俺達を食ったらどうなるかは、分かってねえからな、次第に相手も警戒するだろうさ。その内、まあ、知能も無さそうだから、学習することすら無さそうだけど、俺達を襲えばやばいって思ってくれれば、こんなに右往左往しなくても済むんだけどな。今まで闘って倒した奴らが俺達を見て逃げ出す事も無かった。何度も襲ってきやがるんだしな。そうして動けば腹が減る。俺達も食うしかねえんだよ、ふふふ」
「きゃはは、それはそうなんだけど・・やっぱり、痛いのはやだから、あたいはサーベルの練習をもっとする」
「俺だってやだけど、そうだな、もう少しソードの練習をやらないとな。でも、こうやってばらばらにしちまうしか無いのかなあ。どうせ、そのばらばらになったとしても、肉片を他の化けもん達が食うんだからさ。さっきのカエルンパ・・あれは、ミミッチが恐らくもう食い切っているだろうな、すぐ地中に消えたしな、ミミッチに食われたカエルンパも流石に再生は出来ないようだ。要するに俺達とは怪物達が少し違うと言う事も分かっただろ?」
「うん、そうだね。そこは違うよね。ふう・・でもしょうが無いか、進むしかないもんね。・・じゃ、お兄い、とにかく行こ・・もう少し先に。パパッチが何時復活するのかは分からないけど、その時が来たら、もう少し聞くよ。ママリンも一緒に探す為にもね」
*彼等を食えばどうなるのかは、先の話で分かる。だがある程度分かって来たのだった。




