第1章3節 新たなエリアに向かう
こうして、カイが主人=或いは友を食ったと言う事で、犬型形態のケンゾウが誕生した訳だが、元々恐らく同時に亡くなったのであろう。その遺伝子再生の形の時に、分裂してしまった。故にちぐはぐな形態である2体のケンゾウが誕生してしまったようだが、人語を喋るケンゾウが犬型再生体と言う事で、どうにか本来?の姿になったようだ。人型を食う程に野生化したケンゾウは、記憶を無くし、本来のシェパード犬カイとして暴れまわっていたと。確かにこのゾーンに放り込まれたのであれば、周囲は皆敵であろうから、どの怪物もがんがんと彼に向かって来ただろう。シンタ達も、ここは後退を考えた程であった。このゾーンでの止めどもない怪物共の波状攻撃は、倒しても、食ってもその数が減る事が無い。むしろ、倒せば倒す程増殖してしまうのだ。彼らの食は、きっとここでは無限的に充足するだろう。そんなゾーンに思えた。
この4名?正確には3名と一匹には、丸焦げにした怪物を狙って、次々と怪物達がそれを奪って行くが、シンタ達には攻撃をしなくなった。丸焦げと言う今まで経験した事のない相手の攻撃に、恐れを成したのだろう。だろう・・とは動物本来の本能があると言う証左だ。これだけ見ても、シンタ達が現場にて、実証する戦いによって、学習出来る事はいっぱいあるのだ。
教育が当たり前の時代。法や規則のある時代。しかし、そんなものは皆無だ。シンタ達が唯一教えを授かったのは、祖父、両親だけである。しかし、こうして地下から出る事とは、自然に学ぶ機会でもある訳だ。少なくてもシンタは、アカネに教え、リンドウも学んでいく。そして遺伝子の情報からか、彼らにも伝達していく。
シンタは決意した。




