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悪役令嬢と十三霊の神々 ~悪役令嬢はどうしても町人Sを救いたい ~  作者: 冴條玲
第二章 魔神ルシフェル来襲 ≪永遠のロマンス≫
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第50話 悪役令嬢は衝撃の事実を知る 【悪役令嬢が傍にいなければ町人Sはモテる】

 サイファとジャイロはたまにケンカするの。

 ジャイロはこぶしで語りたい脳筋だから、どうしても、定期的にガス抜きが必要なのよ。

 ジャイロの相手ができるのなんて、サイファだけだもの。

 ネタはたいてい下らない。ただただ、ジャイロが殴りたいだけよ。


 だけど、見に行って私はびっくりしたわ。

 中学生になって、ケンカの仕様がグレードアップしてた!

 なんで放課後なのかと思ったら、ジャイロったら、訓練用の刃をつぶした両手剣なのよ。

 サイファも本格的に、懐剣と小盾と、略式の闇主の装束を装備してた。


「これ、ネタは?」

「授業中、先生にガンをつける態度の是非について」


 吹くかと思った。


「ええと、ジャイロが授業中に先生にガンをつけて、サイファが注意したみたいな?」

「ご名答」


 マリアが肩をすくめた。


「あなたが退学させられてから、ジャイロが荒れてるのよ」

「えっ。私、退学させられたわけじゃ……」

「同じことよ」


 そうこうするうちに、死鬼【Lv30】と闇主【Lv30】の壮絶なバトルが始まってしまったの。

 なんだかんだ、お互いのレベルが気になるみたいで、二人とも、レベルが遅れると慌てて上げて、いいライバルなのよ。

 ジャイロはともかく、サイファにそういうところがあるのは意外だった。


 サイファは懐剣と小盾でのガードが主体で、ジャイロのガスが抜けたと思えば、闇魔法で勝負を決めに行くスタイルよ。

 ジャイロの両手剣に跳ね飛ばされたサイファが、体勢を崩すことなくザザっと着地。


「きゃ~! サイファ様~!!」


 えっ!?

 これ、私じゃない! 誰よ!!

 やだ、この気持ち何だろう。すごくいや。


 ケンカしてる二人を挟んだ向こう側で、女の子達がきゃーきゃー言ってた。

 私が青い顔をしてワナワナと震えていたら、マリアが言ったの。


「ねぇ、デゼル。先生に謝って戻ってきたら? あなたが傍にいないと、サイファ、モテるわよ?」


 えぇええええ!!!


 やだ、私、泣きそうよ。

 ガゼルやネプチューンに比べたら遜色するけど、サイファも平均よりは遥かに上。

 こうなって当たり前だったのよ。


 やだ、やだ。

 クラスメイトの女の子達が、サイファにきゃーきゃー言ってるのがすごくやだ。

 サイファは私の闇主よ。


 せっかく、サイファがカッコいいのに、気分はずっと、最悪だったの。


「サイファ様」


 終わるのを待てずに、私が割って入ると、サイファはもちろん、ジャイロも目を丸くして私を見たの。


「サイファ様、サイファ様」

「デゼル、どうしたの!?」


 泣いている私を心配して、ジャイロに断って懐剣と小盾をしまったサイファが、私の髪をなでてくれた。


「――サイファ様、キス、してもいい?」


 私を抱き上げたサイファが、してくれた。

 楽しそうだった女の子達の騒ぎ方が、たちまち、何よあの女! って感じの騒ぎ方に変わった。


 何度かキスしてもらった後で、私はサイファの耳元に懺悔(ざんげ)したの。


「私、ずるいの。私が泣きながらこう言えば、サイファ様がしてくれるって、知っていて言ったの」

「? なんで、それがずるいの?」

「私、サイファ様が……」


 また、涙があふれて、私はサイファの肩に顔を埋めた。


「サイファ様が、女の子達に騒がれてるのがいやだった……」


 嬉しそうに、クスっと笑ったサイファが、私をなだめるように優しく抱いてくれた。


「それはずるくないと思うけど。僕も、デゼルが男の子達に注目されてて、いやだなと思った時に、今みたいにキスしてもいい?」

「えっ」


 私はびっくりして、サイファの顔を見た後、また、今度は恥ずかしくて、サイファの肩に顔を埋めたの。


「し、て、いいよ」


 そうしたら、サイファがもう一度、私にキスしてくれた。

 甘くて深いキスだった。


「…ん……」


 私が恍惚(こうこつ)とした目でサイファを見たら、サイファが満足そうに笑った。


「よかった?」


 とても、答えられなくて、私はこくんとうなずいたの。

 サイファが帰ろうかって、手をつないでくれた。


「君達ね、学校でそういうことをしていいと思っているのか」

★☆ ご案内 ☆★

この物語は有償で書いて頂いたご感想と、それに対するお返事の方が本編より長い勢いだったりしていますが、アルファポリス様の方なら、最終話まで物語だけをお楽しみ頂けます。

(ご感想とファンアートは章末にまとめて掲載する形にしています)


↓ 物語だけ楽しみたい方はこちらから ↓

第二章 悪役令嬢は中学校を中退する

https://www.alphapolis.co.jp/novel/153000069/971438146/episode/3819818


↓ シリーズ作品と挿絵、ファンアート、4コマ漫画のご案内 ↓

https://velvet-kazakiri.ssl-lolipop.jp/kaza/dezel/


**――*――**

  頂いたご感想

**――*――**


★☆ しき様より ☆★

まずタイトルを見て驚きました。

デゼルさんが隣にいる時はモテてなかったの?!?!

あれですかね、デゼルさんが可愛すぎてみんなそちらに目を惹かれてしまうのでしょうか…。


そしてジャイロさんとサイファ様のレベルに驚愕!!

お二人共いつの間にLv30になってたの!!! 驚きの二乗ですよ!!!!!


やきもち妬くところは可愛いですね〜!

年相応って感じだし、若干の独占欲が出ている所が人間らしくて最高です。

デゼルさんは心が綺麗で他人に優し過ぎて心配になってしまうから、もっと我が儘になって良いんだよって言いたくなっちゃいます。

この回では自我が普段より出ていた気がして良かったなと思いました。


★☆ 作者より ☆★

> デゼルさんが隣にいる時はモテてなかったの?!?!


デゼるんと出会う前は陰湿ないじめにあって孤立していて、「貧乏で悪いことをする子」だと思われていたので、みんなから遠巻きにされていました。

たまにクラスメイトから一緒に遊ぼうって誘ってもらえても、「ごめん、ぼく、働かなくちゃ」って、断るしかなかったので(涙)

あと、やっぱり、休学したために一人だけ年長だってことにどう向き合っていいのか小学生の身空ではわからなくて、無意識にクラスのみんなと距離を置いてしまっていたところもあったみたいです。

その意味でも、逆に、一人だけ年少のデゼるんが同じクラスに編入してきたことで、居場所のなかった四年生のクラスに『年少のデゼルのお世話係』という居場所を見つけて、ようやく、ほっとしたみたいでした。(最初はあわてたけど)


なお、デゼるんがさいふぁ様のクラスに編入してきた後は、いつも、どこへ行くにもデゼるんがついて回ったため「サイファってすごく可愛い彼女いるよね」という売約済み状態でモテませんでした(・∀・)

 ↑

彼女どころか奥さんだよ!


>そしてジャイロさんとサイファ様のレベルに驚愕!!


地道な戦闘訓練を重ねて、3ヶ月に1レベルくらいの、ほんとに地道なレベルアップ頑張りました!(`・ω・´)ゞ


>やきもち妬くところは可愛いですね〜!


ありがとうございます♪(*´∇`*)

デゼるんは自分のこと、すごくワガママだと思っているので、さいふぁ様に愛想を尽かされてしまわないかいつも心配です。

毎日、一緒に寝て、おはようのキスもして、手をつないで学校に行ってと、べったりしすぎなのは百も承知だけど、どの日課も譲れない!(>_<)

と、昨日も、今日も、明日もさいふぁ様とデートしたいデゼるんです。笑。

さいふぁ様と別行動になるのは授業中(別行動って言わない)と戦闘訓練の時間とお風呂の時くらいという。

わがままの内容がすごく偏ってるけど、デゼるんも立派すぎるくらい立派にワガママです♪(*´∇`*)b

(さいふぁ様はデゼるんに必要とされてる感じが嬉しくて、「デゼルには僕がいなくちゃだめだもんね」って、さいふぁ様が聞いたら、デゼるんがみょうに緊張した顔で、「うん」ってうなずくのがスゴク好きだと言ってました。)

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