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【Side】 翡翠 ~悪役令嬢は本当に悪い子なの?~

 ホウ、ホウとフクロウの鳴き声が聞こえる。

 風に当たりたくて外に出てみた僕は、蒼紫を見つけて驚いた。


「蒼紫、どうしたの?」

「翡翠か……別に、どうしたということもないが」


 僕ね、とても、気になってることがあるんだ。

 蒼紫に聞いてみようかな?


「ねぇ、蒼紫。デゼルって、本当に悪い子だったのかな」

「――なぜ、そう思う?」

「だって、あの子、サイファのことが本当に大切みたいだった。サイファを人質に取られたら、京奈の魔法を逃げずに受けて……闇主たちも、あの子がいた間は、僕達のことも、村人のことも襲わなかったし」

「……そうだな。デゼルもサイファも、闇が澄んでいた。あれは邪悪の闇ではない。安らぎの闇だ」


 サイファをつかまえていた蒼紫には見えなかったと思うけど、サイファはとても綺麗な、澄んだ翠の瞳をしていたんだ。

 僕にはサイファもすごく、デゼルを心配しているように見えたんだ。

 京奈は魅了を解いたと言ったけど、京奈に魅了を解かれた後のサイファの瞳の方が――

 ずっと、意志の輝きを失って見えたんだ。


 それに、あの時。

 京奈がデゼルじゃなく、サイファを狙っているように見えて、僕はあわてて、止めようとしたんだ。

 それじゃ、サイファに当たっちゃうよって。

 だけどその前に、デゼルがサイファに襲われるのも構わず、京奈の魔法からサイファを庇うようにして、帰還したんだ。

 二人が消えた後には、血の跡が残っていたもの。

 デゼル、サイファに切り裂かれたんだ。

 可哀相に――

 あの時のデゼルを思い出すと、僕はとても、胸が苦しくなるんだ。

 とても、悪い子には見えなかったんだもの。


「ねぇ、京奈が言った『エリスレベル9』って、なんだったんだろう。京奈があの言葉を口にした時、なんだか、とても邪悪な気配を感じたんだけど、気のせいなのかな」

「――私も感じた。『エリスレベル9』か、古文書を当たってみるか……」


 カラン


 小さな石が降ってきた。


 ガラ


 何か、重い音が聞こえた気がした。


「落石だ! 翡翠、逃げろ!」

「蒼紫!?」

★☆ ========== ☆★

 【ご感想】羽海様より

★☆ ========== ☆★


魅了って、本人の思考を奪う力もあるのでしょうか…?

魅了を解かれる前の方が意志の輝きを保っていそうですけれど…?

可愛い女の子に付き従うのは楽しそうですし。

翡翠も蒼紫も意外と観察眼が鋭くて、違和感をきちんと見抜いてくれていますね。

光の使徒の名は伊達じゃない。


☆ 返信 ☆

( ゜Д゜)

その発想はありませんでした…!

乙女ゲーム転生なので、本人の思考を奪うタイプのスキルだと思われます。

RPGで魅了にかかると、問答無用で仲間に攻撃するので。

魅了という言葉の本義としては、羽海様が仰る通り、魅了されている時の方が、本人テンション高くなって幸せそうですね♪(笑)


何を隠そう、翡翠と蒼紫はもちろん、光の十二使徒はみんな京奈ちゃんに違和感を感じています。

たぶん、京奈ちゃんがネプチューン一筋なのも、そこに理由があるんだろうなって。

光の十二使徒は光の聖女に抜きん出た尊さと清純さを要求するため、京奈ちゃんにはその要求が重たいんだろうなって。

星ロマの攻略対象者の中では、闇の皇子ネプチューンだけが『光の聖女が誰よりも美しくて俺だけに優しければ満足』というタイプです。

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