【Side】 ネプチューン ~ヒロインよりも悪役令嬢が気になるんだが~
なんだかな。
デゼルの予言通り、聖サファイアの聖女ケイナはユリアによく似ていた。
俺に惚れてる目をしてたしな。
だが――
ユリアって、あんな女だったか?
もっと、すべてを許容する優しさと美しさの印象が残ってるんだが、思い出が美化されているのか、転生なんて、やっぱりないんじゃないのか。
それに、正直なところ、今の俺が気になるのはデゼルだ。
犯った時にはまだガキだったが、年々、美貌に磨きがかかって、あれはサイファにはもったいないだろう。
「サイファ」
だから俺はサイファをつかまえて、以前から、聞いてみたかったことを聞いてみることにしたんだ。
「おまえは何のつもりで、デゼルを犯った俺に仕えている?」
サイファの顔色が変わった。
ん?
何のつもりもなにも、知らなかったのか?
「デゼルをいつ……!?」
「ああ、知らなかったのか。デゼルを闇主どもから助けて魅了の魔力を与えてやった時だ。もっとも、デゼルは抵抗しなかったし、すべて、俺の言いなりになって皇帝を討つまでしてくれたからな。そこまでして俺に尽くしたデゼルに応えてやらなかったのは、悪かったと思ってな」
――へぇ?
いつも、憎たらしいほど落ち着き払ったサイファでも、顔色を変えることがあるか。
面白いな、もう少し、つついてやろうか。
「あの洞窟で、さんざ、させられたんだろう。奉仕の仕方も上手かった。俺にされて、随分、感じるようだったしな。気持ちよさそうにしてたぜ? 久しぶりに抱きたくなった。今夜、俺の夜伽に寄越せば、それなりの見返りは約束するが?」
凍りついたようなサイファの耳元に、囁いてやった。
「俺の愛人になった方が、今より、デゼルはいい暮らしができるぜ?」
【FanART】 冴木すず様からの贈り物
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【シリーズ新連載】 夜明け前
オプスキュリテ公国の第二公子ガゼルは、すべてに恵まれたような白馬の王子様。
けれど、大帝国の皇女様にその美貌を見初められ、婚約を強いられ、初恋の少女エトランジュとは引き裂かれてしまう。
十年後、帝国側からの婚約破棄に、ほっとしたのも束の間。
ようやく再会したエトランジュと結ばれるチャンスは、再会からわずか数日。
手が届かない世界に旅立ってしまう直前のエトランジュ、そうとは知らないガゼルは――
※『悪役令嬢と十三霊の神々』シリーズの次世代編です。平和な世界で繰り広げられる乙女ゲーム。
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