最強過ぎる思いと力
「情けねぇザマだな。救いたいと吠えるだけで救われたいとか考えてる。まさに人間のそれだ。」
細められた目には光る真紅の瞳。
発せられる声には隠す気の無い苛立ちが込められている。
「……たい…」
「…あぁ!?」
「あいつを…救いたい!力が…欲しい!」
「…よくそんなザマでまだそんな事をほざけるもんだ。
…まぁいい、で、対価は?」
「俺の…俺の、全てだ!」
その悪魔は表情を変えることなく、
しかし、どこか悲しげな表情を覗かせながら、
俺の胸をその右腕で貫いた。
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「あなたはよく頑張った。それでも届かないものもある。それは一つの真理です。」
見る者を優しく包み込む眼差しで、
発する言葉は聞く人を安堵させる暖かさがある。
「…真理なんか知らねぇ…。頑張りなんか何の意味もなねぇ…!
欲しい結果が手に入らなきゃ…意味ねぇんだ!」
「では、力を求めるのですか?力で得た結果は、
力で塗り替えられるのもまた真理ですよ?」
「だったらそれを超える力で塗り替えればいい。
お前なら…その力をくれるんだろ?」
「…いいでしょう。その強き願いを聞き入れ、
あなたに天の力を授けましょう。」
その天使は優しく微笑みながら、
しかし、どこか愉悦を感じさせる声色で、
俺の頭に触れた。
立ち上る真っ赤な光柱が俺を包み、
同時に意識が遠のいていく。
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