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普通科学校の異能人  作者: Rot
5/18

転入5

5話目ですね。はい。

「で、上井先輩と湯川先輩は何をしにこんな何も無い4階へ?」

先程から春本さんの棘が凄い。


「いや、転校初日だから湯川に案内してもらってたんだ」

と答える僕。


「ふ〜ん」

と特に興味も無さげで僕の話をあまり聞いていない。すると、湯川の方を向いて、


「それじゃあ、練習終わったんで帰りますから。お疲れ様です」

と挨拶をして階段を降りていった。


「かのちゃん悪い子じゃないんだよ。ただ、人付き合いが苦手なだけなんだ」

だろうな〜、と苦笑気味に僕は応じた。


それから、別校舎に向かっていく。


「上井は何か運動ってできるの?」

と湯川から質問を受けた。僕は少し考えてから、


「スポーツにもよるだろうけど、わりかしできる気がする」

そう自信あり気に伝えた。


「ほぅ、ちなみに体育は男女一緒だから、その時確認させていただきます」

ニヤリといった感じで僕に言ってきた。そのニヤケ面は妖しさも含めて可愛い表情だった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


別校舎に行き、職員室や、美術室、被服室などを見回り最後に調理室にたどり着いた。


「ここが最後!調理室だよ!なんと今日は調理部が活動してるの!」

そう言って嬉しそうに微笑む湯川。

どうして微笑んでいるのだろう。


「あっ、その顔は分かってないね。それじゃあ中に入ってからのお楽しみだ」

そうして調理室の扉を開けた。

そこからはこおばしい香りが漂ってきて僕の鼻腔をくすぐる。


「柏木せんぱ〜い、お菓子頂けますか〜」

笑顔で1人の女子生へ近づいて行く湯川。

それに向こうも反応してみたいで、


「あ〜董ちゃん。また試食しに来てくれたの〜?」

と何だかのんびりした感じの雰囲気の女生徒だった。ゆるふわな感じで背は湯川さんより少し小さい。長くふんわりしている髪は奥で結んであり、とても魅力的な感じな美人さんだ。


「ん〜?そちらの彼は董ちゃんの彼氏さんかな〜」

と柔らかい微笑みで湯川に尋ねてくる。


「ちっ違いますよ!私はただ転入生の彼を案内してるんです!」

と強く言っている。そこまで否定しなくてもいいじゃないか、と内心思うも顔には出さない。周りの調理部の人達もクスクスと湯川を見て笑っていた。


「あら、そうだったの〜。それじゃあ調理終わったらお茶にしましょうか〜。どうせお昼も食べてないんでしよ〜?」

と湯川を諭した。この人はだいぶお姉さん気質のようで、振舞いから慣れているものだと分かる。


「あっ、はい、ありがとうございます!それじゃあ上井、私たちはお皿の準備!」

そう活気付いた表情でこちらに要請した。


「分かった、こっちのお皿大丈夫かな?」

と僕も準備を手伝う。時折、他の調理部の人達と助け合い、準備を進める。


「うん、大丈夫!」

と、そんな感じで手早く行われた。



「それじゃあ、皆い〜い?いただきます」

先輩?が音頭をとって僕達も、


「「「「「いただきましす」」」」」

皆一斉に食べ始める。

今日調理部が作っていたのはチョコレートケーキだった。僕は運が良いと頬を緩める。チョコは幼い時からの癒しであり、大好物だ。出来上がっているチョコレートケーキは外側にチョコのクリームが無いが、鋭角の部分に白いパウダーがかかっている。僕はフォークを手に取りケーキを分け、口に運ぶ。


「ん〜〜!上手い!なにこれ!すごい濃厚だよ!」

いつも口にしてたチョコレートケーキのは何かが違っていて衝撃を受ける。


「フフ、これはね。ガトーショコラっていって、濃厚な味わいが特徴のチョコレートケーキなのよ〜。」

先輩?が僕に答えてくれる。へぇーガトーショコラって言うんだ!


「何だか無邪気で可愛らしいわね〜」

と言われてしまい恥ずかしくなってしまう。

すると湯川が、


「それじゃあ、紹介しちゃうわね。こちらは3年の柏木空(かしわぎ そら)先輩ね。」

と紹介し始める。


「はい、3年の柏木空で〜す。よろしくね〜」

にこやかにこちらに挨拶をしてくれる。


「で、こっちが今日私のクラスに転校してきた上井智人君。」


「宜しくです柏木先輩」

僕も軽く挨拶を交わす。

すると、


「そっか〜、頭いいんだね。上井君は〜」

とこちらを褒めてきた。

僕はそれに気恥ずかしくなり、口ごもる感じで、


「あ、ありがとう、ございます」

と答えた。


何だか急に周りが静かになったので、慌てて調理部の人達を見渡す。そうすると、皆こちらに視線を向けていた。


「えっ?えーと?」

わけも分からず声を上げたら、


「上井君。のりくんって呼んでもい〜い?」

頬が蒸気している柏木先輩がこちらに同意を求めてくる。僕は再び恥ずかしくなり、


「い、いや急にはちょっと」

と俯いてしまった。すると教室中から、


「「「「「可愛い〜〜!!!」」」」」

と急に声が上げられた。複数からの発声に肩をビクリと反応し、驚いてしまう。こんなの村の調和でも滅多に無かった。


「上井君、一旦教室出ようか」

助け舟は湯川から来た。

湯川はそのまま僕の手を取り室外へと連れ出す。

僕には何が起こっているか検討もつかなかった。

ついつい時間を忘れて書いちゃいますね。反省です。

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