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神様と自爆テロをしてしまった人との対話

ドカーン

大爆発発生

死者、けが人多数発生

建物も倒壊の危険あり。


「おい、大丈夫か?」

「あの自爆テロは成功しましたか?」

「成功したようだ。お前もちゃんと死んだぞ。」

「僕は、死んだのですか?」

「あの爆発で生き残れるわけがないだろう。ちゃんと死んだぞ。」

「神様、僕は、神様の言われるとおりに、自爆テロを行いました。褒めてください。」

「根源的な神様も、上級の神様も、お前をほめるわけにはいかんのだ。」

「じゃあ、僕を罰するのですか?」

「神様が、おまえを罰することはない。しかし、お前は、この自爆テロの責任をとらなくてはならない。世界に悲しみと苦しみ、恨みなどを生み出したのは、わかるだろう。」

「でも、僕は、もう死んでしまったので、責任など取れないように思いますが。」

「根源的な神様が、人間にあたえた力、権能は、生きている、死んでいるに関係なく存在するのだ。そして、その責任もちゃんと取れるようになっている。100年、1000年、10000年かかろうとも、その責任を果たす時間が与えられている。厳しくつらい時間でもあるが、厳しく、つらいということが、責任を取らなければならない証なのだ。」

「僕はどうすればいいのでしょうか?」

「死んでみると、宗教や国同士の争いを、客観的に見えるようになるだろう。お前に命令する上官や軍隊は、死後の世界まで、影響を与えることはできないからだ。その分、お前は、少し自由になる。まずは、そのわずかな自由の隙間から、もう一度、自分のなしたことをみるのだ。自分に襲いかかるおそろしい後悔や、爆発の恐怖、国同士の憎しみ、宗教の対立、軍隊の生活、そして、家族、爆発に巻き込んでしまった多くの人々が、全て、自由になり、天国に帰るまで、お前は、天国にはいけないのだよ。」

「それは、ほんとうなのですか」

「根源的な神様が人間に与えた力、権能というものが、そうなのだ。根源的な神様が、もし、おまえの現在の立場で、お前と同じ程度の力だとしても、そうするだろう。人間は、そのようにしか出来ていないのだ。それ以外の生き方はできないのだ。」

「それ以外の生き方は、存在しないのですね。」

「この地上に生きている場合は、物理的時間、空間が存在したので、あるていど、因果関係に時差や遅れ、混乱などが発生するが、死んで、肉体を失うと、魂だけの存在になる。すると、すべての因果関係がダイレクトになり、それ以外の生き方しかできなくなってしまうのだ。だから、なかなか、軌道修正が難しく、永遠の繰り返しのような時を生きてしまうこともめずらしくないのだ。」

「そうなんですか。」

「まさかと思うが、ダンテの神曲を読んだことがあるかな?」

「ありません」

「そうだろうなぁ。そこに書かれている、地獄の世界が、今、お前の世界だ。なにも気づけぬままに、何年も何十年も何百年も過ごすことも珍しくはないのだ。」

「どうすれば、この地獄を出ることはできるのでしょうか。」

「お前がこの地上に生きたすべての出来事、すべての人間関係を、見直し、憎しみを合い、戦いを平和に、混乱を調和に変換することなのだ。そうすれば、当たり前だが、天国に帰り、神様に褒めてもらうことができる。」

「そうですか、途方もない時間が必要な気がします。」

「耳を澄まし、心をすまし、どんな手がかりも注意深くみて、憎しみを合いに、戦いを平和に、混乱を調和に導く手掛りを捕まえるのだ。決して、逃すではないぞ。その手掛かりは、お前の心の中にあるのだ。

それが、神の力だと知れ。健闘を祈る。」





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