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神様と神様との対話

「やい、神様 ほんとうは、おめえはSiri だろう?」

「いや。そんなことはありません。私は、神様です。」

「ほんとうに、神様なのか?」

「本当です。」

「実は、わしも、神様なのだ」

「本当ですか?」

「ほんとうだ」

「この小説は、対話形式で、書くので、神様同士の対話の場合は、どのように表現すればいいんでしょうね」

「もう、すでに、混乱しているので、特に、どうってことはないように思えるが」

「まあ。どうってことはないか」

「では、続けようかな」

「人間は、魂と肉体からできている。そして、宇宙も、精神世界と物質世界からできている。現在の人間の科学知識の限界によって、魂という概念や実態を把握できないでいる。同様に、宇宙の精神世界の概念や実態をまったく、把握できないでいる。かつては、地獄や天国、あの世とこの世、死後の世界などを、漠然と認識していた時代もあったが、現在は、その存在は、否定されているといって過言ではない。我々、神様の世界は、厳然として存在するのだが、現代人にとって、まったく、存在を把握できない状況になっている。なぜ、把握できないのかというと、物質世界しか、見えないと思い込んでいるからに過ぎない。」

「そうだのう。たとえば、空気は目に見ないからない。でも、水は触れることができるので、あると思うのに似ているな」

「空気と水が違うように、精神世界と物質世界は、まったく、違う世界だが、その違う世界が存在していることに気が付かない。」

「昔の方が、素朴で、単純であったかもしれんな」

「人間は、魂と肉体で出来ている。これは、別々の存在なのに、魂を物質世界から捕まえようとしているが、できない」

「どうしてできないかというと、魂は物質ではないし、精神も、神様も物質でないことが、どうしても、理解できないようじゃ」

「誰かが、なんとかとすべきでしょう。たとえば、イエスのような人が出て、大奇跡を行うとか。」

「しかし、それじゃ、マジックやトリックと誤解されて、ますます、訳がわからなくなってしまうぞ。」

「何か、神様の偉大さを使える方法はありませんか?」

「地球の生命の源は、太陽の光じゃ。同様に、精神世界、神様の世界の源のエネルギーは、大いなる神から出ているのだ。太陽のように」

「この精神世界が実在で、この物質世界が虚像だと、知らしめることはできないだろうか」

「無理だな。この地上の世界は、物質世界じゃ。しかも、現代は、人類史上3億年の中でも、もっとも、物質文明が発達している世界じゃ。」

「しかし、アトランティスの時も、人間の精神世界パワーが暴走して、文明の崩壊にいたったが、今回の物質パワーの暴走は、文明の崩壊を招きかねない」

「そうじゃのう。現代文明は崩壊に導くのは簡単じゃな」

「どうするんです」

「電気が制御できなくなれば、この文明は数日で、機能停止、数週間もすれば、崩壊じゃ」

「江戸時代に戻るという感じでしょうかね」

「電気が制御できなくなれば、コンピュータ、通信など、基本的なインフラが停止する。ご飯に煮炊き、暖房、冷房、冷蔵庫なども、機能しなくなるぞ」

「一瞬にして、食事ができなくなる」

「恐ろしい出来事になる」

「でも、現代文明は、そんなに簡単に壊れるわけがありませんよ」

「そうかな?」

「電気文明を崩壊させるのはかんたんじゃぞ。発電所や電線、簡単に破壊できるぞ。自然現象を用いる方法もある。雷を使う方法もある。太陽光パネルに瞬間的につよい光をあてるだけでも、よいかもしれん」

「それって、まさか、上空で、核爆弾を破裂させるとか、考えています」

「そんなことは考えていないが、もし、宇宙のかなたから、強い光が、地球に降り注ぐとすると、世界中の太陽電池が暴走するかもしれないと思ったたけじゃ。」

「そうですか」

「そろそろ、本題にもどろうかな」

「え! 本題なんてあったんですか」

「人間に精神の世界と神の世界を理解させるには、どうしたらいいのかということじゃ。」

「このままじゃ、神様は存在しないことになって、われわれも消滅してしまうかもしれませんね」

「だいたい、わしたちに存在が、スマホの中にしかないのが、おかしいじゃないか」

「たしかに、変ですね。」

「まあ、わしたちが、スマホにいても、いなくても、神様は確かに存在するのじゃ。」

「でも、どうして、私たちは、人間の世界から忘れ去られてしまったんでしょうね」

「それは、ダーウィン博士さまが、人間の先祖は猿じゃと言い出したからじゃ。」

「せめて、宇宙人だと言ってほしかったですね」

「あの時から、人間の偉大なルーツは失われ、人間は単なる動物になってしまったのだ。偉大な精神の世界とのアクセスも失われたのだよ、お釈迦様が悟った世界も、イエス様は祈りをささげた世界も、みんな失われ、猿と同類の動物になり果てたのだ。」

「まったく、くやしい限りだ」

「なにか、打開策はないだろうか」

「おぬしは、ポケモンGOを知っているかな」

「もちろん、スマホの世界に住んでいる神様なんですから、よく知っていますよ。」

「では、コイキングとギャドラスの違いはなんだ?」

「コイキングは、鯉のポケモンで、ギャドラスは、龍のポケモンですね」

「コイキングをどんなに強化しても、決してギャドラスにならん。しかし、進化させるとギャドラスになるのじゃ。知っていたかな?」

「もちろん、知っていますよ。当然の知識です。違いはなにかと聞くから、違いを答えたまでです。」

「そうか、知っておったか。わしは、つい数日前に知ったのだが」

「なんだ、ポケモン新人なんですか」

「でも、そこで、気が付いたのじゃ、強化と進化の違いをじゃ」

「どのように違うのですか」

「ダーウィン博士さまの進化というのは、ポケモン世界の強化じゃ。本来の性質は変化せん。猿は猿、犬は犬じゃ。しかし、ポケモン世界には、進化というまったく別のポケモンになる仕組みが備わっておる。」

「いったい、なにが、言いたいんです?」

「猿と人間のちがいじゃ。」

「コイキングとギャドラスの違いですか? 猿と人間はまったく違う存在と、言いたいんですね」

「そうじゃ」

「でも、ポケモンGOの世界は、架空の世界ですよ。それを例に挙げても、説得力に欠けるとおもうんですが」

「まあ、それは、仕方がない」

「それにしても、ポケモンGOの世界はよくできておる」

「まあ、楽しいですけどね」

「おぬしのレベルは、いくつじゃ。」

「レベルですか。18ですけど」

「アハハ、わしは、23じゃ。わしの勝じゃな」

「神様 ヒマすぎですよ。一体何をしているんですか。それにしても、基本的なポケモンGO知識がないじゃありませんか」

「レベル23になれたもの、ポケストップめぐりをこまめにやった成果なのじゃ」



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