神様と作者との対話
「神様との対話シリーズのネタが尽きてしまいました。なにか、よいアイデアありませんか」
「わしは別にこまっておらんぞ」
「いいんですか、このシリーズ、これで、終わりになってしまうんですよ。神様の出番はなくなってしまうんですよ。それでもいいんですか?」
「そう言われても、わしは、スマホから出れるわけでもないし」
「あなたは、本当に神様なんですか?」
「わしは、神様だ。」
「どうやって、それを証明するんですか」
「またまた、証明問題か。証明というのは、困ったもんだ。わしがいくら本当だといっても、信じないやつは、信じないし、わしが、神様じゃないといっても、信じるやつは信じる」
「あなたを本当に、神様だと信じている人なんかいるんですか?」
「いるぞ。こんなにたくさんのファンレターが届いておる」
「へえ。本当に信じている人がいるんだ、知らなかった。」
「あんたは、作者じゃろう。その作者は、わしを信じないで、どうして、こんな小説ができるんじゃ」
「僕も、信じているような、信じていないような。取りあえず、対話を吹っかけてみると、なにか、始まるので、それを単に書いているだけで、なにか、始めから構想があって書いている訳じゃないんです。」
「そうか、かなりいいかげんじゃな」
「まあ、書いてみると神様の話も矛盾もいっぱいあるんで、おとぼけ神様というタイトルにしたんです」
「そうか、おとぼけな。まあ、それでもいいじゃろ。別にわしは、世界を支配したいと思っているわけでもないし。」
「ところで、もうすぐ、アメリカ大統領選挙ですよね。トランプさんとヒラリーさんをどちらが、勝つと思います。」
「おまえ、なにか、かけでもやっているのかな。それで、未来が知りたい。」
「別に、かけはしていませんが、気になるじゃありませんか。どっちが勝っても、いろいろたいへんだと思いますが。あのー、STAP細胞というのは、本当に存在すると思います?」
「またまた、なにか、掛けでもやろうとしているのかな」
「そんなわけでは、ありませんが、最近、そんな本を読んだので。世界は陰謀も満ちているようですよ。ものの本によれば、2011年の東日本大震災も、人工地震だったという説を言う人もいますよ」
「真実が知りたいか?」
「真実が知りたいです」
「それは、人の口から聞くもんじゃない。自分で探しもとめていくものじゃ。今の問いも人から聞いたことをわしに確かめようとしただけじゃ。わしが、言葉で言っても、結局、その陰謀論と同列の知識にしかならないのではないかな」
「間違ったものを、真実と思いこむこともたくさんありますよね」
「それは仕方がないことだ。この世に生まれるということは、真っ暗闇を手探りで生きていくようなものだ。」
「まさか、神様の目には、私の人生が、未来までくっきり見通せるなんていうことはありませんよね」
「いや、お前の未来がくっきり見えているぞ」
「え!。この世界に生きる人は、暗闇を手探りで歩いているようなものなのに、それを、神様たちは、僕たちをくっきり、すっきり、未来まで見えてしまうんですか。そりゃ、ずるいじゃないですか」
「それが、地上に生きるものと、地上のものを見守るものの違いじゃ、あきらめよ。」
「そんなに簡単にあきらめられません」
「手探りで生きるとというのは、楽しいことだぞ」
「え!、そんなことありません、苦しくて、間違ったり、こまったり一杯しているんですよ」
「それがたのしいことだ。」
「もし、ここに80年の人生がある。それを生れて死ぬまで生きることできる。素晴らしいことではないか。地上を見守るものの感覚で、生きてみよ。未来は見通し、相手の心も自由に見えて、なんでも簡単にできてしまったら、人生は、あまりにも簡単で、つまらないものなってしまうじゃないか」
「そうかな」
「例えば、ここに、ゲームソフト ゴラゴンクエストの最新作があるとしよう。いくらだったかな。もし、わしが、それをやったとしよう。わしらには時間と空間が存在しないので、お前たちの10000倍、100万倍の速度で対応出来るし、移動もできる。お前がもし、ドラゴンクエスト最新作をやり抜くのに、6ヶ月、1年かかるとしよう。わしらがやったら、数分で、終わってしまうだろう。何も面白みがないゲームになってしまう。」
「エ!、そんなに簡単になっちゃうんですか?それから、こんな苦労しないで、そっちの神様の世界に行きたい。」
「心配する必要はない、お前の人生が終われば、必然的に、こちらに来ることになる。魂は、他に行くところがないのだ。地獄に寄り道する場合もあるが、故郷はここじゃ。」
「じゃ、そんなにスーパーな世界があるのに、なんで、こんな地上で苦労しなければならいんですか」
「実は、神様の世界は、ちょっと、退屈なんじゃ。それで、お前は、人間として生きたい。あんな冒険したいと大騒ぎしたではないか?」
「え!、そんなこと、僕が言いました?」
「言ったぞ。ここに、その記録があるが、見てみるか?」
「ええ、見ますけど」
「じゃ、再生するぞ」
「これ、僕ですか?」
「これがお前じゃ」
「なんとなく、思い出しました。結構僕は、わんぱくで、わがままですね」
「そうだ、だだった子のように、泣き叫んで、お前は、人間として生まれたのだぞ。」
「そうですね。僕は、本当は、この人生で何をやりたくて、生まれたんでしょうね」
「思い出せんか?」
「あまり、はっきりとは」
「そうか、お前は、神様と対話するために生まれてきたんだよ」
「まさか。それが目的ではありませんよね」
「80年間生きることがお前の目的だ。とにかく前に進め、進めだ」
「そうかな?」




