表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/12

第11話 人気者の代償

バズった翌日

目が覚め、枕元のスマホを手に取った瞬間――通知の数に一瞬で眠気が吹き飛んだ。

「……なにこれ、爆発してるじゃん」


画面をスクロールすると、SNSやニュースサイトに「ユナ覚醒」の文字が躍っている。切り抜き動画は数え切れないほどアップされ、いいねは数十万、再生数はあっという間に数百万を突破していた。

胸が高鳴る反面、背筋に冷たいものも走る。これは、もう引き返せない波だ。


ギルドルームに向かうと、机の上に山のような封筒が積み上がっていた。


「……え、何これ?」

「おはよう、ユナちゃん。」カレンがコーヒーを片手に微笑む。「これはね、取材依頼、テレビ出演のオファー。昨日の配信、相当なインパクトだったみたい」


軽く言うが、この量はどう考えても異常だ。


「どうすんの、これ全部……」


そこに賢者が姿を現した。


「――全部、出てくれ」

「は?」


俺の返事も待たず、賢者はメンバー全員を集め、手紙への返事作業を開始させた。気づけば俺もペンを握らされている。


翌日

朝から取材ラッシュ。賢者タワーのロビーは記者やカメラマンで溢れ、まるで戦場だ。飛んでくる質問は容赦がない。


『覚醒は演出ですか?』

『性転換は本当に賢者の趣味なんですか?』

『次はどのダンジョンを攻略予定ですか?』


答えられる範囲で答え、わからないものはやんわりかわす。笑顔を保つのが、こんなにも疲れるとは。  


スポンサーからは


「次の配信では、この製品を使ってほしい」


そんな依頼も山のように届いた。賢者は笑顔で「いいじゃないか」と受けるが、その

裏には台本通りの演出やセリフ指定が待っていた。俺はぎこちない笑顔を浮かべるしかない。さらに他ギルドからの「コラボしようぜ」攻勢も止まらず、人気に便乗しようという空気が透けて見える。


夜、スマホを開くと、早くも今日の取材記事が出回っていた。コメント欄は褒め言葉と悪意が入り混じり、怒涛の勢いで流れていく。


【コメント】

・ユナちゃん最高!

・演技くさい

・可愛いのに控えめなの逆に萌える

・賢者また変な遊びしてる


肯定と否定の波が交互に押し寄せ、心を揺らす。メンバーの反応もまちまちだ。ミアは完全にバズったことを楽しみ、カレンは好意的コメントを嬉しそうに読み上げる。レイナは炎上予防のためにコメントや記事を淡々と監視していた。リオは……俺を見るたび、なぜかムスッとした顔をしている。あれは嫉妬なのか?


SNSを眺めていると、不意に目が止まった。そこには、覚醒時の表情を誇張したネタ動画や、「泣き顔かわいい」などと性的に消費するコメントが並んでいた。思わずスマホを閉じ、深呼吸する。けれど、胸の奥に重く沈む感覚は消えなかった。

ギルドルームで一人、机に突っ伏していると、背後から賢者の声がした。


「光があれば影もある。だが、影をも味方にできる者こそが本物だ」


その手から差し出されたのは、一枚の封筒。開くと、中には金色の文字でこう記されていた。


『特別招待:国際ダンジョン大会』


「……また、試されるのか」


視界の端、机の上のスマホ画面には、今まさにトレンド入りしている文字が輝いていた。


#ユナ覚醒

#性転換美少女ギルド

#国際ダンジョン大会


――静かに、次の波が押し寄せてきていた。

最後まで読んでくださりありがとうございます。AIとプロットを作るのが難しくなり、キリがいいので完結にしたいと思います。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ