表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/12

第9話 自然ダンジョン発生

ボス討伐配信から数日後。俺たちはギルドルームに集まり、配信の反省会をしていた。


「次はもっと派手に行こうぜ!」

「落下芸はもう十分」


リオはいつか炎上しそうだな……と思っていたら、突然、賢者がドアを開けて駆け込んできた。いつもの飄々とした顔ではなく、緊迫した表情をしている。


「自然ダンジョンがこの街に発生した。ランク不明だ。ギルド全員で対応する」


聞けば、それはこの近くの商業ビルの真ん中に突如出現したという。俺たちは慌ただしく準備を整え、現場へと急行した。


「……ここですね」


そこには、空間を裂くようにして開かれたゲートがあり、瘴気のような濃い魔力が溢れていた。すでに通行人は避難し、周囲には誰もいない。


「近くのギルドは他の任務中だ。ボクたちだけで対応する。これは配信じゃなく、あくまで”任務”だ。……だが、記録用に配信は続ける。気をつけてくれ」


【コメント】

・街中で自然ダンジョン!?

・やばいやばいリアルタイムで見れるのか

・これマジで危険だろ

・フルメンバーで突入ってことはガチだな


すでに配信には大勢の視聴者が集まり始めていた。


「命優先だ。ユナ、お前は絶対に無理するな」

「……わかった」


自然ダンジョンは人工ダンジョンと違い、本当に死ぬ。油断は許されない。


「では……行きましょう」


俺たちはゲートをくぐった。


中に入ると、そこはC級ダンジョンとは比べ物にならないほどのモンスター密度だった。足を踏み入れた瞬間、獣臭と金属臭が入り混じった空気が鼻を突く。


「これは……下手したらB級以上だな」

「笑ってる場合じゃねぇぞ」


【コメント】

・これ絶対C級じゃないって!

・レイナ姐御かっこよすぎ!

・ユナ泣いてる?(かわいい)

・これ放送事故になるやつじゃ…


俺たちはC級ギルドだ。ギルドランクはメンバー全員の冒険者ランクで決まる。

俺も最近D級からC級に上がったばかりだ。


「よし、行くぞ!」


次々と押し寄せるモンスターを、いつもの連携で撃退していく。だが、俺の体はまた動かなくなっていた。脳裏に、あのアンチコメントが蘇る。


『泣き芸で人気稼ぐとかキモい』


……泣いたら、また笑われる。俺は唇を強く噛み、必死に耐えた。


「ユナ! 支援を!」


レイナの声にハッとする。俺は深呼吸し、詠唱に入った。


「風よ、我が足を導け。時を追い越し、影すらも置き去りにせよ――《疾駆》!」

「血潮は燃え、筋は唸る。一撃必滅、敵を打ち砕くは我が腕なり――《猛撃》!」


レイナにバフがかかり、彼女は高速でモンスターを斬り伏せる。ミアの魔法が敵を焼き払い、リオは盾で攻撃を受け流す。なんとか窮地を脱した。


【コメント】

・ユナの詠唱きた!

・バフ連携神すぎる

・リオの盾受けかっこよすぎ

・手汗やばい、見てるだけで緊張する


このダンジョンは妙だった。普通なら5階層以上はあるはずが、3階層しかない。

しかもモンスターは最初の階層で密集していただけで、その後はほとんど遭遇しない。


「……何かがおかしい」


ミアが足を止め、指差す。そこには空間そのものが裂けたような巨大な亀裂があり、不気味な咆哮が響いていた。


その瞬間、賢者から通信が入る。


『撤退だ。今の君たちでは危険すぎる』


【コメント】

・逃げるのかよ!?

・いや、死ぬよりマシだろ

・この亀裂やばすぎる、なんだこれ

・これ後で絶対ニュースになるやつ


視聴者の間でも緊迫した空気が走る。俺たちは賢者の指示に従い、速やかに撤退を開

始した。

最後まで読んでくださりありがとうございます。よかったらブックマークよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ