不完全への成長
かつて神がかった少年がいた。
少年は頭脳、身体、人間関係全てにおいて優れており
少年はその神がかった状況を当たり前だと思い、周りの人間を見下し自らを神だと思った。
しかし時が経つにつれ少年が手にしていた物は消え始めたが少年は自覚せず、気づかず人を見下した。
青年そして大人に成長し男は自覚させられた。
他人が何かを手に入れるにつれ自分が手にしていたものが消えていく様を見ることによって。
男は気づかないうちに過去の自らの状況に成長するにつれて全てを失っていく呪いをかけられたのだ
その呪いは男が前に進めば進むほど体の一部をえぐり刈り取る鎖である。
それを自覚した時男はさらに自覚した、
自分が行ってきた、夢を見て、夢を見て、努力して得る喜びや幸せは失っていくという成長の一環であるということをさらにその行い全てが少年を超えることもなくまたこれから行うことも少年を越えることもないということを。
男は神だった少年の時すなわち自らの理想である時を思い出しその理想に生かされ苦しめられて成長し、
死んでいくのだ。