僕、やらかす。
※今後の調整のためステータス由来の防御力を下方修正。1/2 → 1/5
-知識【紅玉】知識【蒼玉】の構築が完了しました。-
-スキル【消費軽減Ⅰ】の構築が完了しました。-
朝だいぶ明るくなった所で目が覚める。10時前くらいになっている。だいぶ寝たな。ベッドから降りると近くの小テーブルに着替えが積んである。何も考えずに着替えたが用意したのは朱鷺だろうか。着替えた頃に見張ってたのかと思うくらいのタイミングで朱鷺が扉を開ける。
「おはようございます、ご主人さま。いかがなさいますか?」
「朝ごはんを取り敢えず。」
なにかデジャヴを感じながら歩き始めて扉を開ける。そういえばM型の時も扉の前にいた気がするな。すぐに朝食が運び込まれてさっと食べる。
木115400布45200石232300金属63500魔石215燃料20000食料3800財貨8670
下級拠点1 畑28 麻畑8
木材倉庫11 布倉庫6 石材倉庫21 食料倉庫11 金属倉庫7 燃料倉庫3 財貨倉庫5
木材大型3 布大型2 石材大型4 食料大型2 金属大型2 燃料大型2 財貨大型2
細工所1 木工所1 石材所1 金属加工所1 魔導構成所2
戦士訓練所1 弓兵訓練所1 騎馬訓練所1 魔術師養成所1 教会1
軍事研究所1 魔法研究所1 錬金術研究所1 鍛錬所1 学問所1
M型84 C型75 Y型260 B型11
なんか金属の増え方がおかしいな。
「Y型が畑36枚に3体で108。伐採に20体。建築待機が5体。残り127体で露天掘りが行われております。」
ん?Y型えらい増えてない?
「作業に集中されていたようなので勝手ながら私の方で道具を作成して効率を向上させていただきました。」
道具?初耳と思ったけど確かに聞いてないね。最初から素手で採集してたからいらないと思ってたよ。
「無くても回収作業は可能なのですが道具があると作業速度が向上します。」
クワ、鎌、つるはしを与えたらしい。作業速度が18%ほど向上するらしい。収穫量はその採集場所に依存するので単純な道具で増やすのは難しいようだ。うまく出来ているので期待している通り褒めながら頭を撫でてやる。
10分後
「M型軽装兵が38、長弓兵が18、軽装騎兵28。内警備1,2で軽装兵10ずつ、警備3で軽装兵10が拠点周辺に配置されています。なお私は護衛グループにいますが簡易表記の数には入っておりません。」
あー、M型のカウントには入ってないのね。よくよく考えたら紅紫型に変わってるわ。
「C型は急襲斥候兵13、伝令斥候騎兵15、魔術師18、治療術士15、戦術師14、未帰還1です。急襲斥候兵は冒険1,2に5体ずつ、護衛に3。伝令斥候騎兵は地図1,2,3。魔術師6、治療術士3、戦術師2が護衛に配置されています。」
「未帰還1?」
「はい。かなり離れた所のようですがここに帰還できていないものは1体います。おそらく前拠点から来ているようですが・・・」
え?まさかあの時の生き残りがいるの?ていうかこっちに来てるって?もしかして以前数えた時に数が合わなかったのはそれか。朱鷺が察するように僕を見ている。僕が朱鷺を見返すと朱鷺はふるふると首を振った。
「ご主人さまも意識すれば方向だけはわかられると思いますが、国も地方も飛び越えた先です。帰還は絶望的かと思われます。」
「そうか・・・」
僕はなんとも言えない気持ちになるがこちらから手助けするのはかなり難しそうだ。
「軽装騎兵3と魔術師3で一組。それ以外の職で6体になるような組を作って草原側の外敵掃討に当てさせています。」
少し間をおいてから朱鷺は話を切って次の報告を始める。確かに長々思いを馳せても仕方がない。頑張って欲しいものだ。
「編成の方もやってくれてるんだね。そのまま頼むよ。」
B型の扱いが悩ましい。今の余り分は魔術師にして研究所に割り振る。
鍛錬所と学問所の結果を確認するとミーバ全体のステが8~13上がっている。得意な分野は伸びやすく、元々低い苦手な分野は伸びづらい感じか。えこひいきしてもいいけど全体的にステが低いことにはかわりないので、今は均等に上げたほうが良かろうと偏重にはしない。素材が余ってきているので木30000石50000を追加投資する。それにしても朱鷺のステの跳ね上がり方がひどい。
「こりゃ朱鷺はすごい数値になってるな。この辺じゃ敵なしだね。」
朱鷺の方を見てみるが、朱鷺は何か悩ましい顔をしている。
「動物相手なら負けるような相手は少ないと思いますが。魔獣、神獣となってくるとさすがに厳しいかと。能力的にも武闘派の小隊長くらいでしょうか。分布的には下の上くらい・・だと思います。」
なんか申し訳無さそうにもじもじ答える。え?これで弱めって。僕とか子犬レベルですか。朱鷺は明後日の方向を向いて僕を見ない。いやー、怖い世界だなぁー・・・・少し遠くを見てから気を取り直す。
「そんな下級兵のDEFが普通に100超えそうなんだけど・・・ダメ抜けなくない?」
もう一つ気になった点を聞いてみる。
「むしろ100を超えてから一人前みたいなところもあるのですが・・・まず強引な方法としては叩いてれば防具が壊れます。手足の部位は比較的耐久力が低めですのでそこを攻めるのがセオリーのようですね。切り落せば出血死する可能性もあります。他に防具の隙間や無い所を突くという方法もございます。中上級者に刺突武器を好む派閥もいますね。習得難易度が中程度になりますが貫通撃、貫通射撃、貫通術というそもそもDEFの影響を下げるスキルもございます。合わせて破壊撃、破壊術という装備を破壊することを前提としたスキルもございます。そのほか魔法やアーツに含まれる効果を使うことでしょうか。特殊な方法としては身動きできなくするとDEX由来のDEFが下がります。意識を失わせたり朦朧とさせたりするとMND由来のMDEFが下がります。」
方法は色々あるけど取り敢えず下げろってことだけは分かったよ。こういう時は本が優秀過ぎるとおもう。
-ブックオープン。スキル【貫通撃】、スキル【貫通射撃】、スキル【貫通術】を構築します。-
各50000と長めではあるが2日で終わるレベルだ。
「んじゃ、朱鷺は昨日の続きで頼む。僕は一度販売所の方を眺めとくよ。」
朱鷺は一礼して見送ってくれる。さっきの話を考えるとC型の護衛が9体いても急に不安になる。この世界の兵士からみたら刃物を持った子供の集団にしか見えないんだろうなぁ。ミーバのステと装備の向上が急務になってきたな。というかこの世界の人間と戦うことが前提になってしまった。最もプレイヤーもその領域になるわけだからそれほど無駄でもないけど。他のプレイヤーはどうなっているのかねぇ。
と不安を抱えつつもやることやるしかないので販売所から離れたところに木壁を建ててその影で弓を撃つ。落書きに向かって撃つ。届かない。撃つ。届かない。撃つ。明後日に刺さる。訓練と思って延々と撃ち続けるけど割と萎えそう。矢を拾ってくるミーバに申し訳無さすら感じる。取り敢えずスキルになるまでは頑張るか。ちらちら街道をみながら矢を撃ち続ける。
1時間後
腕が疲れて休んでるところに街道沿いに人の姿が見える。板の影に隠れて様子を見守る。その人は荷物を抱えて歩きながらちらっと店の方を見て首を傾げて歩いていった。
「んー、来ないか。というか怪しく思われたのかな。」
どうするかな。売れても売れなくてもいいけど売れたほうがいいに決まってる。何か手は無いかと思いつつ射撃を再開する。
1時間後
そもそもこの街道自体余り使われてないのか?通る人は徒歩ばかりだし1時間で二人しか通ってない。さすがに馬車ぐらいあるはずなんだけど。通った人もチラ見するだけどよってはくれない。これは期待しないほうがいいかな。矢を撃ち続ける。
-スキル【弓Ⅰ】を獲得-
あー、げっとしたー。感覚的にはある程度目的通り当たるようにならないとスキルにならない感じかな。下手な人は延々取れない可能性あるな。やっぱり人は通らないが・・・と考えているとお腹がなる。そうかもう12時回ってしまったな。拠点に戻って朱鷺にたかろう。拠点に戻ると朱鷺は訓練しながらミーバに指示を出しているようだ。器用だねぇ。僕が近づいてきたことに気がつくと振り返って駆け寄ってくる。
「時間的にお昼ごはんですか?」
「ああ、頼むよ。」
朱鷺の頭を撫でてやる。数秒浸っていたが名残惜しそうに頭を離して拠点に走っていく。拠点に入って暫く待つと料理が出てくる。いつも済まないねぇ。と、ふと気がつく。
「蒲焼きか。」
「いえ、塩焼きですが。」
「いやごめん、そうじゃないんだ。」
僕は急いでご飯をかき込む。朱鷺は首を傾げて見ているだけだが、なんとなく嬉しそうにしている。食べ終わったら構成所でゴーレムを作る。金属加工所でバーベキューグリルを作る。倉庫から備長炭をイメージしながら取り出す。ゴーレムに教育を施して牛肉を串に刺す。塩胡椒をかける。焼く。売る。焼けて5分経ったら倉庫に入れる。肉について聞かれたら「なまもの」に誘導。の流れを仕込む。人通りの少ない場所で焼き続けて無駄が出ても倉庫に入れれば生肉に戻せる。ほぼロス無しの牛串屋台の完成である。強いて言えば燃料費だけは損か。もっとも燃料は無駄に余る石を変換しとけばほぼ無くならないだろう。
「匂いにつられて買ってくれればってとこだな。値段も安めにしておくか。」
30分後
まだ行商らしい男が荷物を担いで街道を歩いている。にしても本当に馬車が通らないな。馬が高価なのだろうか。男は見慣れない建物に首をかしげながらも匂いに興味を持ち牛串屋に近づく。ゴーレムの作業員にまた驚いているようだが、肉への興味が勝って1本購入している。一口食べてからすごい勢いで食べている。
「いやー、値段の割に胡椒が効いてていいね。新商品のお試し価格ってところか?何の肉かわからないけどいい味だよ。もう一本買えるならくれ。」
ゴーレムにそんな設定はしてないのでくれといわれれば売る。男は満足そうに最後まで食べて串を投げる。
「いいね。この肉の価格はどのくらいのものなんだい?胡椒の値段も知りたいが。」
ゴーレムは肉のことを聞かれたので隣の販売所を指して誘導する。胡椒のことは知らない。
僕は一連の流れを見て悩む。そうか、胡椒も売り物になるのか。そういえば昔は金と同じ重さの価値とか言われてたこともあったね。手早く胡椒の相場を検索する。高いか安いか分かりづらいけど地球的に考えるとだいぶ高く見える。細挽き>未加工>粗挽きみたいな値段になってる。意味わからん。男が店に入った後カウンターでごちゃごちゃ聞いているようだが、僕は入り口の扉越しにゴーレムにアクセスして未加工胡椒と海塩の値段を設定して逃げる。男は突然返ってきた値段に驚きながら胡椒を袋いっぱいだけ買っていった。財貨が3増える。もしかして財貨って金貨単位か。んー、小口商売じゃ増やすの難しそうだな。少し高級品にシフトしないとな。その後3時間ほどで5人が通りがかり3人が串を食べ、二人が胡椒を買っていった。ふとなんで肉を買わないのかと思ったが、荷物になって重いからだと後で気がついた。そりゃ重量単価が高い胡椒を買いますよね。そのうち肉目的で大口が来ればと思いながらその場を離れる。
鍛錬所の前に来る。強化対象は自分かミーバ。さらに何を重点的にするか、どのミーバを優先するかなど設定ができる。ミーバの強化は随時実行中なので対象は自分にする。投資する資源の量を設定する。ミーバ相手に50000で+10くらいだしな。木30000石70000くらいでやってみるか。素材が設定されると鍛錬所に入るように促される。
--僕はこの時鍛錬所のひとつの欠点を忘れていた。--
鍛錬所の扉が閉まると薄暗い部屋の中で小さな光が僕の周囲を回る。形態変化の儀式のときみたいだ。
--そしてプレイヤーとミーバでは強化の上昇値が大きく違うことを失念していた。--
光が集まり大きな光になる。真っ白になり意識がふっと飛んだ後、僕の体はがっしりとした体つきになっていた。
-最上位管理者不在につき、第二種管理権を紅紫A型『朱鷺』に移譲しました。-
-知識【竜眼石】、知識【神涙滴】、知識【陽光石】の構築が完了-
-スキル【消費軽減】の構築が完了-
-スキル【貫通撃】、スキル【貫通射撃】、スキル【貫通術】の構築が完了-
-歩兵訓練所、弓兵訓練所、騎兵訓練所の装備が更新されました。-
-歩兵強化Ⅲ、弓兵強化Ⅲ、騎兵強化Ⅲ、魔術師強化Ⅲ、回復術士強化Ⅲ、戦術師強化Ⅲの研究が完了しました。-
-下級爆弾、中級爆薬、中級爆弾、投石機、破城槌、原始大砲、初期カノン砲、炸裂弾、榴弾の開発が完了しました。-
-拳銃、マスケット銃、カービン銃の開発が完了しました。-
-銃兵、銃騎兵、砲兵が追加されました。-
-職付与が1000を超えました。各職業施設で任意の職付与者を構築できます。-
-紅紫A型『朱鷺』が第二種管理権を返上しました。-
--鍛錬所の利用には時間が経過する。--
頭の中に飛び込んでくる数々の通知。多すぎてわけわからんわ。頭を抱えて整理しようとすると鍛錬所の扉が勢いよく開いて朱鷺が飛び込んでくる。そして思いっきり体当たり、抱きつき、倒される。かなりステ伸びたと思うんだけどまだ押し倒されるんだな。
「ご主人さま、やりすぎです。」
朱鷺は少し泣きじゃぐりながら訴えてくる。
「ごめん。そんなに時間が経ってるのか。」
僕は朱鷺の頭を撫でながら謝り、落ち着かせようとする。
「32日です。ご主人さまが鍛錬所を閉めてからそれだけ立ちました。」
そんなに経ってたのか。まずい。これはやらかした。
M型
STR:127[↑117] VIT:123[↑113] DEX:114[↑104]
INT:93[↑85] WIZ:101[↑92] MND:88[↑82] LUK:10
MV:10 ACT:1|2 Load:477
HP:256 MP:194 ATK:189|177 MATK:181 DEF:47 MDEF:37 SPR:215
スキル:玉砕、剛力
C型
STR:113[↑103] VIT:101[↑93] DEX:144[↑118]
INT:118[↑107] WIZ:124[↑114] MND:116[↑106] LUK:5
MV:15 ACT:1.4|1 Load:377
HP:202 MP:242 ATK:185|200 MATK:234 DEF:49 MDEF:48 SPR:268
スキル:先制、索敵
Y型
STR:101[↑93] VIT:133[↑119] DEX:114[↑106]
INT:100[↑91] WIZ:129[↑109] MND:129[↑118] LUK:7
MV:7 ACT:0.8|3 Load:585
HP:286 MP:229 ATK:158|164 MATK:229 DEF:49 MDEF:51 SPR:243
スキル:荷運び、頑健
B型
STR:87[↑80] VIT:86[↑80] DEX:116[↑106]
INT:129[↑115] WIZ:129[↑115] MND:129[↑115] LUK:16
MV:5 ACT:0.7|4 Load:310
HP:160 MP:278 ATK:145|159 MATK:258 DEF:40 MDEF:51 SPR:245
スキル:並列作業、集中
朱鷺 護衛 軽装兵Ⅲ
STR:270[↑205] VIT:246[↑196] DEX:253[↑191]
INT:205[↑165] WIZ:218[↑173] MND:188[↑158] LUK:50
MV:12 ACT:1.4|4 Load:616
HP:612 MP:423 ATK:461+15|418 MATK:393 DEF:109+14+5 MDEF:81 SPR:471
スキル:散華、剛力、料理Ⅴ
剣Ⅴ、軽盾Ⅴ、軽弓Ⅴ、重撃Ⅳ、体術Ⅳ、貫通撃Ⅴ、貫通射撃Ⅳ
装備:鋼鉄剣、鋼鉄軽プレート、鋼鉄円盾、黒曜石の短剣、獣合成弓
紺野遊一郎 グループなし 戦術師Ⅲ
STR:128[↑112] VIT:163[↑140] DEX:142[↑126]
INT:38[↑15] WIZ:18 MND:21 LUK:11
MV:7[↑3] ACT:1.2[↑0.2]|1 Load:469
HP:416 MP:116 ATK:214+7|206 MATK:104+10 DEF:61+5+2 MDEF:7 SPR:166
スキル:木造建築、貴石研磨、装飾品作成
弓Ⅰ、貫通撃Ⅰ、貫通射撃Ⅰ
条件発動Ⅰ、並列発動Ⅰ、詠唱短縮Ⅰ、消費軽減Ⅰ、貫通術Ⅰ
(剣Ⅱ、軽盾Ⅲ、守勢魔術Ⅲ、強化術Ⅳ、回復術Ⅲ)
装備:鉄細工剣、革鎧、小盾、木小弓
特典アビリティ:本
遊一郎としては痛恨の時間飛ばし。朱鷺ががんばったので繰り返し作業はやっています。
施設の管理者が長期的に管理できない場合、自動的に能力が最も高い者に第二種管理権が付与されます。第二種管理権は建築、生産、指示、移設が出来ますが、投降、移譲、破壊など失う行為はできなくなっています。