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俺、いたぶる。

 グラージが吠え大剣を構えて突撃してくる。その愚かな様子を俺はため息をついて迎える。

 

「アホか。何の為にその拳を使っていたんだ。」

 

 斬岩剣で地面を軽く擦りながら切り上げ無機物分解機能を前面に動かす。地面からの抵抗感がなくなりはじけるように斬岩剣を切り上げる。グラージもそれを思い出したかのように振り下ろしに制動をかけながら中途半端な速度で振り下ろしてしまう。グラージは無理矢理体をそり上げて斬岩剣の切り上げを避ける。軌道上にあった大剣は斬岩剣に触れ切断されるどころか触れた箇所から波紋のように塵と化す。

 

「まぁ俺も正直この剣に襲われたら少し対応には悩むけどな。」

 

 聞かせる意味も無いと思いながらも胸部を切られて後退するグラージに声をかける。

 

「そいつを俺が奪ったらお前も即殺出来るって事だな?」

 

 グラージは少し時間稼ぎをするように問いかけてくるのであえて乗ってやる。

 

「お前の剣技程度なら対策なんていらんとおもうが・・・対等だとしても残念ながら対策はしてあるから問題ないな。」

 

 グラージの胸部の出血は止まり既に治りかけているのを確認する。そこそこ早い再生を持っていると認識する。グラージに比べステータス的には勝っている自信があるが変なスキルで覆されても面倒くさいと小話で足を止めている間に《全知》で精査しておく。

 

「ふぅーん・・・」

 

 一方的にやられる気配があるにも関わらず逃げもせず挑発するかと思えば算段はあるのか。しかしその手段らしいものが俺に対して意味が少なそうで少し笑ってしまう。スキル構成が少し迷走している気もするが、本人としては意味があったんだろうと誤魔化すように納得させる。グラージは」手持ちに適した武器が無いのか再び拳を構える。来いよとばかりに挑発しているので乗ってやる。武器を下手に構えて突撃、すると見せかけておいて二歩踏み出して即切り上げから[川砕き]でグラージの足下にむけて溝を掘る。グラージは二m程度のV字型の溝迫ってくることに気がつくと右に避けようと足に力を込める。切り上げた剣を切り返し逃げる方向にすかさず[枝切り]を撃ち込む。グラージは体重をかけた足を踏ん張り逆方向に飛ぶように回避する。[枝切り]の刃を地面にかすらせて瞬時に剣を切り返し、同時に[雪崩断ち]で壁を生成しておく。切り返してきた剣を飛びすさったグラージがとんぼ返りで蹴り上げる。木琴を叩くような音が響き剣は宙を泳ぐ。しかし俺の仕込みは既に済んでおりとんぼ返りで着地しようとしているグラージの背中を[双牙]の石柱が襲いかかる。

 

「ぐぉ。」

 

 不意の攻撃を受けてグラージが驚きか痛みかでうめき声を上げる。誘導術である[森の迷宮]の初手の初手で大きな隙が取れてしまい拍子抜けだ。体勢を整えようともがくグラージに向けて石柱を五本展開し打ち据え挟む。

 

そのスキル(・・・・・)に頼りすぎて動きがずさんすぎるな。」

 

 驚愕の表情を浮かべるグラージに対して俺の目線は冷ややかだ。

 

-二の秘奥 大蛇-

 

 石柱に固められたグラージをそのまま力任せに一閃して体を両断する。まず間違いなく致死ダメージを受けたはず。石柱は秘奥の効果で崩れグラージの体もそのまま(・・・・)落ちてくる。

 

「ネタは割れてるからさっさと起きてきな。」

 

 俺はグラージの声をかけ、グラージは舌打ちをしてからニヤニヤ笑いながら起き上がる。

 

「話し方的に気がつかれていたとは思っていたが・・・鑑定系のスキルの力か。」

 

 一方的にやられたにも関わらずグラージは余裕を崩さない。奴が所持しているのは【反動復活】というインチキスキルだ。恐らくグラージの神からもたらされた物だと思われる。俺もチェイスから得られたインチキスキルを活用しているのでとやかく言うつもりはない。内容は現在の基本ステータスの一割を一年間低下する代わりに完全な状態で復活し、十時間の間復活後のステータスに二割の強化を受ける。そして止めを刺された攻撃に対して一ヶ月九十五%の耐性を得る。この攻撃(・・)と判定される範囲もなかなか範囲が広く『落雷』の魔法で止めを刺されると電撃系の攻勢魔法全般から耐性を得る。どこかのラスボスかなというようなスキルである。現在グラージは闇呪言魔法と斬岩剣に対して耐性を得ていることが《全知》から読み取れる。ただそのスキルを知った時から俺はたいした脅威を感じていない。今のグラージは既に十九%のステータス低下を受けている状態だ。森林都市の戦いで一度命を落としているのだろう。そこからしてまずため息である。元のステータスですら俺に劣っているので現在強化を受けている状態でさえ三%の低下状態である。かなりの格上相手でも相手の主攻撃を封印して復活して勝つという理論で構成したのだろうが、この世界ではある意味欠陥といえるだろう。攻勢魔術の中だけでも五、六属性は抽出出来るので高レベルの魔術師が補佐にいるとからくりに気が付けは戸惑いこそすれ勝ち目がなくなるほどでは無いと言うこと。そしてステータスで負けている相手が複数種の攻撃を満遍なく持っていた場合、何の意味もないということだ。俺のように。

 

「しかしその剣の攻撃はもう効かんぞ。お前の攻撃力を支えているその技術もな。」

 

 グラージは得た耐性を盾に大口を叩く。

 

「目の前で見ていたから分ってると思うんだが・・・この剣はそもそも借り物でな。」

 

 俺は斬岩剣を収納にしまって陽光石の剣を取り出す。

 

「本来は何でもありなんだよ。」

 

 剣を構えつつ視線だけでグラージの足下を『爆破』してやる。熱や飛散物によるダメージを与えるが攻勢魔術の中では『衝撃系』に類する比較的適用範囲の広い魔法だ。単純な魔力放出もこれに分類されている。グラージは爆破に対して腕で頭部を守り対処する。俺が斬岩剣を収めたことで武器破壊の憂いが無くなったのか再び大型の剣を取り出し飛びかかってくる。そもそも特典能力である剣の力を使えば材質くらい調節できるだろうに。そこまで考えが回らないのか気がついていないのか。グラージの大胆な飛び込み攻撃を左手に円盾を出して受け流す。泳いだ体に右手の剣で横腹を切る。グラージは受け流されて地面についた剣を軸に蹴りを入れてくる。中々と内心感心しながら剣を収納し蹴りを手で押さえながら蹴りの方向に飛ぶ。完全に威力を殺して宙に舞う。蹴り足をつかみ腕力だけで体を回しグラージの頭部にかかと落しをお見舞いする。グラージは剣から手を離しそのかかとを手で受け止める。受け止めた手をそのまま外にだして俺を投げる。俺はグラージをつかんでいた手を離し投げ出された足を作り出した石壁で受け止める。壁に立っているような状態のまま地面に落ちようとしているグラージに向けてショットガンを二丁両手に構え、ワンテンポ遅れて遠隔操作で四丁のショットガンを構える。

 

「蜂の巣で済めば御の字だぜ。」

 

 両手のショットガンが火を噴き地面に落ちたグラージを貫く。

 

「ぐぁっ・・・この程度でぇ。」

 

 グラージが地面に落ちた瞬間に身を翻して散弾の当たる面積を減らす。だが次はその倍だ。射角を少しずらして胸部からも背面からも散弾を挟んでぶちまける。全身を血だらけにしながら力を振り絞って逃げようとするグラージの足を再装填した一撃で打ち抜き破砕する。

 

「喜べこれで散弾耐性が得られるぞ。」

 

 俺は散弾を斉射して止めを刺す。ショットガンを収納し回復の様子を見守る。今度は血だらけ穴だらけなこともありスキルの挙動がよく見える。肉が盛り上がり足が生えグラージの外傷が気持ち悪いぐらい高速で復旧していく。スキルの根幹は再生系かな。もしかすると元の状態に回帰するタイプかとも思ったが。

 

「お目覚めはいかがかな?三戦目を始めよう。」

 

 ステータスの減少は既に二割五分強。バフがかかっても八十七%ほどか。耐性のことさえ考えなければ萌黄と蘇芳辺りで押さえられそうなくらいだ。剣の特典があるならまだSTRは侮れないか。体調だけは万全になったグラージが飛び起き剣を振り上げて斬りかかってくる。俺は再び陽光石の剣を取り出し片手で軽く打ち合う。さすがに両手で斬りかかってくる相手の攻撃は重く片手であしらうにはまだ厳しさを感じる。ただ辛く感じるのは馬鹿正直に正面から打ち合っているからだ。まともな打ち合いになっているように見えてグラージが自信を取り戻してきたのか笑みがこぼれ始める。

 

「思ったより平和な頭してるなぁ。」

 

「ほざけっ。」

 

 俺が余裕で対処しているのが気に入らないのか所々に強く力がこもる。もう何度か打ち合いに付き合ってやり、渾身の一撃を軽くいなし受け流す。グラージの体に一撃をいれて感触を確かめる。もうそこまで堅いと思えるほどでは無い。グラージも負けじと体を入れ替え剣戟を早め俺を切ろうと剣を振る。剣を早くすればどうしても力が乗りづらくなる。多少回転数が上がったところでむしろ俺に取って防御は楽になる。

 

「なんだその貴様の力はっ。」

 

「は?そこまで不思議か?」

 

 グラージの吠える一撃に乗って大きく後ろに跳ぶ。奴は肩を上下させながら大きく息を吸って整える。

 

「同じ選定者。いや、俺のほうが初期条件は良かったはずだ。」

 

「その自信がどこから出てくるか知らんが、確かにスタートはお前のほうが良かったんだろうな。」

 

 グラージの疑問を、いやこの先グラージの鼻先をたたき折るために話に乗ってやる。

 

「お前らは必死に戦場に出て勢力争いを頑張ったんだろうが、ただそれだけだろう。」

 

「敵を倒して勝利に至るのがこの盤面の道筋だろうがっ。」

 

 グラージはやってきたことを否定されて吠える。うるさい。

 

「それは多分全てじゃ無い。といってもそう誘導されている節もあるからわからんでもないが・・・お前はずっと戦ってきたんだろう?」

 

「そうだ。俺を邪魔と思う奴、虐げる奴、悪と決めつける奴、全てと戦ってきた。」

 

 熱が上がるグラージをなだめすかすように静かに告げる。

 

「それをお前一人で全部やったのが悪い。」

 

 グラージが何を言っているんだと驚く。

 

「寄せ集めから少し脱却したような魔物の軍を見て思ったよ。お前は従えて数を増やして、お前と共に勝利してきたんだ。」

 

「何を当たり前・・・」

 

「お前は元の世界でもそうやってきたのか?」

 

 俺の言葉にグラージが一瞬動きを止める。

 

「能力的にも聞いた話からしてもお前は元の世界ではそれなりの地位だったんだろう。逆にそれが最前線から、いや最前線でも接敵する位置から遠ざけていたんだろう。たとえ軍として相まみえてもお前自身が戦うことは滅多に無かったんだな。お前の種族が戦いを重きに置くからこそお前は戦えないことに不満を感じていたはずだ。」

 

「どこまで・・・見ていた・・・?」

 

「最初は噂。三割は調査。二割はスキル。残りは予測だな。」

 

 俺は一歩一歩横に歩き出しながらグラージと距離を取る。この戦場が静かになり森の中で行われている戦いの喧噪が聞えてくる。

 

「俺も急いで戦ったし、自分たちだけでやることは多かったが・・・研究や訓練も怠らなかった。まぁ国を運営してる奴に止められたこともありはしたがな。」

 

 俺は武器を収納し過剰な行為でグラージに問う。

 

「なぜミーバを使っていない!生産力が足りない、兵数が足りない、個々の力も足りない、何よりもお前自身のステータスが足りない!その武器の恩恵は飾りかっ。ベゥガから一体何を学んだっ、集合しただけか、与えられただけかっ。」

 

 俺はグラージに畳みかける。グラージも聞いているだけだったが性格なのか図星なのか段々怒りの方が勝ってきたようだ。

 

「そんなちいせぇことがっ、こんな馬鹿げたことになるわけがねぇだろうがぁ。」

 

 武器を振りかぶり襲いかかってくるが、明らかに冷静で無くただ短慮に突っ込んできただけだ。

 

「最初に三十の差があろうと一週間で一ずつ積み重ねたらすぐ追いつくさ。もう三十年近くたってんだぞ、そろそろ終わらせようぜ。俺と戦うにはお前はモノを知らなすぎる。」

 

 俺から見れば遅い突撃につぶやきながら弓を構える。

 

「なに・・?」

 

「これが一応本業ってやつだ。」

 

 グラージも武を収める者として弓聖として構えると存在に気がつくようだ。尤もその存在がどういうものであるかまでは理解出来ていないかもしれないが。

 

-第二弓聖技 群燕-

 

 構えた弓から弦を話せば瞬間的に四十七の矢が放たれる。真っ直ぐに、上弦円弧、下弦円弧、左回り、右回り、後ろに回ってから折り返す矢すらある。選定者である二代目弓聖が開発した再現できた弓聖の少ない技である。発動の前提に攻勢魔術が必要になるため扱える者が極端に少なかった。何せ限定的とはいえ矢を放つ瞬間に時間を遅らせる効果を忍ばせているからだ。その引き延ばされた時間の中で必死に矢を撃つのは中々間抜けと言えなくもない。矢の誘導自体は魔力単体でも可能だ。もう少し時間を引き延ばせば撃つ数も増やせるが、数を合わせるのも弓聖の中での様式美だ。襲いかかる矢弾はグラージの肩、足、膝、腹、頭と襲いかかりグラージは俺の前にたどり着く前に矢だらけになり動きを止める。矢がぬるぬると抜け落ち三度グラージが復活する。まだ頑張るか。

 

「これでお前の最大攻撃を封じたわけだな・・・」

 

 絶望の中に小さな希望を見いだしてしまったようだ。ある意味悪いことをしたなと思いつつも、予定通り事を進めることにする。

 

「まあ耐性を見る限りでは確かに弓聖技自体を防げるようになったようだな・・・」

 

 それでもさほど困ることは無い。確かに現状最大の攻撃力と弓一本で出来るという汎用性はあるが、それ以外に出来る手はいくらでもある。そして推定四度の死を迎えていることで頭の中で描いていた計算を行う。物理防御ステータス合計が推定四千。四度のデスペナとバフを受けて三千百五十。そこから算出される肉体防御力は六百三十。攻撃前に『迷い沼』を張ってDEXを半減させ推定百五十の防御値を減らす。これで残防御が四百八十。これに貫通撃で八割削減すると防御力はついに九十六となる。グラージは少し冷静になったのか長剣を中段に構えにじり寄る。俺は残岩剣を取り出し構える。

 

「は?馬鹿か、その武器はもう耐性を得ているんだぞ。」

 

「知ってるさ。」

 

 俺は後ろ手に剣を引き居合いのように構える。構えを見てグラージが少し警戒して動きを止める。待ちの構えであるが武器が伸びる以上その距離は既に射程内だ。自信を持って構える俺に別の手があるのかと思索を巡らせているグラージ。それでも前にでるしかないグラージは力強く一歩を踏み出す。

 

「てめぇに勝たなきゃならん、意地でもだ。」

 

「意地で勝てる能力差じゃなくなっちまったよ。・・・チェック。」

 

 グラージがもう一歩踏み出したところで遅延発動が発動しグラージの足が地面に飲み込まれる。足を起点に沼地が広がりグラージを飲み込んでいく。

 

「こざかし・・・」

 

「そう、小賢しい。だけどこれが理解したものの理詰めってやつさ。チェックメイトだ。」

 

-一の秘奥変 山切-

 

 ただ横一線に力一杯切るだけ。山開きが薪割りの強化版であるなら、山切は大木断ちの強化版である。グラージが軌道上に武器を置こうとするが、持ってきたところで残岩剣に金属は無力。防御減少スキルが乗ったその攻撃は通常よりかなり攻撃力を落としているがダメージ的に九千近い値になる。それでも防御力と耐性を差し引くと最終ダメージはわずか十八。しかしわずかではあるが肉を切り裂くという事実がグラージの首を切り飛ばす。驚愕、驚きしか無い顔が宙に舞う。居合いを終えるように残岩剣を戻し様子を見る。飛んだ首が消え、残った体から頭が生えてきてグラージが膝をつく。

 

「やったことも無いから知らないだろうが、そのスキル、耐性は重複しない(・・・・・・・・)ぞ。」

 

 立ち上がろうとしたグラージの足をすくって宙に浮いた瞬間に山開きで首を刈る。再び蘇るグラージが起き上がる前に首を刈り雑にリスキルする。まだ首が生えるので更に刈り取る。そしてグラージの頭部は消えず。ついに諦めたことを知った。

 

『よし、本体は討ち取った。後は魔物を掃討して帰るぞ。』

 

 もはや作業レベルで敵を倒しなんの感慨も浮かばなかった。倒れているアリアを呼び出した重装兵に運ばせる。周囲の気配を探り恐らくそれであろう一点を見つめる。相手も気がついただろう。瞬時に弓を構えて隠れている木を撃つ。

 

「か・え・れ」

 

 木の陰に隠れているツェルナに向かって口だけを動かす。動かないツェルナの足下に向けてもう一度撃つ。

 

「か・え・れ」

 

 二度目の警告を受けてツェルナは身を翻した。個人的には一安心して息を吐く。さて残りを掃除するか。銃を持っているコボルトには降伏を促すが従わないやつがほとんどだ。言葉を解する者もまさに死ぬまで戦う狂戦士だ。逃げる魔物は知性が低い者ばかり。結局大半を駆逐するまでに三時間を要し戦いは決着した。

 

「お疲れ様です、ご主人様。」

 

 菫が言葉をかけてくる。引っ込めていた朱鷺と金糸雀は少し不満げに動いている。散々魔物切り刻んだんだから満足しろよ。確かにあの程度だったら君らに任せても良かったかもしれないが。

 

「ふがいありません・・・」

 

 戦う前は大声を上げていたアリアだがグラージに叩きのめされてしょんぼりしている。復活能力が無ければまだ勝負になったかもしれんが、少し自信過剰がありいつもの慎重さがなかった。霧の剣士として戦えば・・・まぁたらればだな。ステータス的にはかなり劣っていたので仕方ない。

 

「運良く生き残ったんだ、次は気をつけろよ。」

 

 俺はアリアにそう声をかけて全体に撤退指示を出した。全体的な損耗率は四%以下。結果だけ見れば圧勝、蹂躙と言える結果になった。これでアリアも多少は反省すればいいがと思いながら帰路についた。

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