表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

変面鉾

○京都府警本部、玄関

  

○同、本部長室、内

   電話が鳴る。

   仮眠の本部長がソファーから飛び上がる。


本部長「なんだって?とにかくもうどうしようもない。

 マスコミには極秘だ。あと3時間で巡行が始まる」


   本部長、電話を切って宙をにらむ。

本部長「またしてもやられた」


○山鉾巡行、四条通

   歩道に黒山の観光客。

   警官と役員がハンドマイクで叫んでいる。


警官「車道には出ないでください。まもなく鉾が来ます!」

役員「今年は都合により長刀鉾は最後になります!」


観光客「長刀鉾は最後らしい?」


○山鉾巡行、室町通

   山鉾巡行が始まる。

   ハイビジョンによる最高映像がつづく。


○長刀鉾の大垂れ幕に包まれた鉾

   最後に4面を長刀鉾の絵に包まれた鉾が現れる。

   『本年は都合によりお見せできません』

   の垂れ幕がかかっている。


   観光客がブーブー言い始める。

   警官と役員がなだめようとするが、

   騒ぎは大きくなる。


   とうとう数人の若者が幕を引きちぎった。

大観衆「おーっ!」

   驚きの大歓声が上がる。


   そこには天にそびえる変面人形。

   変面の大きな顔が3面に描かれ、

   後ろの面に大きく、


   『確かに長刀鉾はいただいた。怪盗変面』

   と書いてある。


○京都府警本部、玄関

   正面脇に変面鉾がある。


○同、記者会見場、内

   長机、本部長、出羽、亀山が座っている。

   記者数十人。忍者が一人後ろに座っている。


記者1「何の予告も無かったのですか?」

本部長「前の事件以来いたずら情報が多く・・」

記者1「その中に今回の予告は?」


本部長「ありました。が、いたずらだと思われましたので

 公表せず、出羽と亀山を張り込ませました」


記者2「何故公表されなかったのですか?」

本部長「そりゃあなた。あの長刀鉾が盗まれるなんて信じられますか?」


記者2「むむ。それでは出羽警部にお聞きします。宵山の夜から

 翌朝までずっと見張っておられましたか?」


出羽「もちろんずっと見張っておりました。あっ!」

   

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ