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母の最後の入院

今日は多根病院に呼ばれて行きました。


母親が土曜日から入院したからです。


度重なる脳梗塞で身体全体が固まり特に足は親指が捻れて他の指に深く食い込んでいました。


今回はその手術をする為の入院です。


お医者さんは何故かとても言い辛そうな雰囲気でした。


話を聞くと母のふくらはぎの大きな血管は詰まってしまっていて機能していないそうです。それに伴い先端の壊死が始まっていて

治す方法は腐ってしまった親指の切断

それをしたとしてももう治す力が無く腐敗が止まるかわからない。

もし血流を戻すバイパス手術をした場合まず手術に耐えられるのかと成功した場合でもそこに敗血が逆流して死んでしまう場合もあると言われました。


僕は


「母は痛みを感じますか?何回も脳梗塞してるので動けないのかもう完全に認知症になってて痛みを感じないのか、出来ることなら痛みを感じさせないで欲しいです」


と答えました。


お医者さんは痛みは言葉では表現出来ないけど足を持った時に力が入るので痛みは感じているのだと思いますと言われた。


「だったらもう出来る限り痛くない方法でお願いします」


と伝えました。


お医者さんはもうひとつ質問をしてきました。


それはもう一切の食べ物を受け付けないので胃に直接穴を開けて流す方法と静脈から栄養を流す方法どちらを選びますか?と言われました。


お腹に穴を開けるのは可哀想なので静脈からでお願いしますと答えました。


お医者さんはおそらくお母様の死因は残念ながら心筋梗塞になると思いますと言われました。


心筋梗塞と言えば世界3大激痛と言われます。


老衰でひっそりとは無理ですか?と質問すると

今回の手術をしてもしなくても脳梗塞を何度もされてるし足の血管も詰まっているので残念ながら心筋梗塞が一番可能性高いですと言われました。


絶望の中深々とお礼をして相談室を後にしました。


残念ながらコロナの影響を考え会うことは出来ませんでした。


次に会えるのは?と聞くとお母様が亡くなると分かった最後の時になりますと言われました。


母親の生命力を恨むのか時代を悔やむのか


もう少し早かったらずっと付き添えたのにと思いました。


これだけの事態になってもまだどこか他人事だったコロナでしたが今日ほど終息を願った日はありませんでした。


また世界が元に戻れますように。


母が安心して旅立てますように



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