再会~2
次の日曜日
リビングでテレビを観ていた息子の優希に
「おばあちゃんに会ってきたで昨日」
と告げると優希は目を丸くし
「おばあちゃん生きてたん?元気なん?!」
と矢継ぎ早に聞いてきた。
僕は一言
「行く?」
と聞くと優希は即座に
「行く!」
と答えた。
早速軽い昼食を外で済ませ二人で
自転車で約15分の道を走り施設へと着いた。
「めっちゃ近いやん?!」
優希もこんな近くに施設があったのかと
驚いている様子だった。
入り口で手続きをして5階にある
認知症病棟へと上がった。
徘徊してる人やうなり声を発している
認知症患者に優希は少しびくびくしていたが
その向こう側に車椅子に座る母を見つけると
駆け出し優希にとっておばあちゃんである
母の手をとった。
「おばあちゃん!俺やで優希やで!わかる?」
と目に涙をいっぱい溜めながら
優希は懸命に語りかけた。
母は当初、誰だかわからなく
困惑した様子だった。
会わない間に10㎝以上背が伸び
大人っぽくなっていたので仕方ないかなと
僕は思っていたのだが、
優希は少し落ち込んでいたようだった。
それでも優希は手を取りながら言葉を続けた。
「おばあちゃん、俺おばあちゃんに
怒ってばっかりでごめん
おばあちゃん俺を育ててくれてありがとう
おばあちゃんいっぱい一緒に居てくれて
ありがとう」
優希は涙を溢れさせながら
ずっと言いたくても言えなかった
母への感謝の気持ちを並べた。
すると母の目が変わり
はっきりと優希を見据えると
優希の頬をぬぐい
「何言うてるのおばあちゃん
いつも優ちゃんと一緒に居られて
楽しかったよ嬉しかったよ
こんなに大きくなっておばあちゃん嬉しい
これからお父さん助けたってな」
優希はただただ涙を流しながら
うん、うんと頷いていた。
僕もそんな二人に喜びと安堵の涙を流した。
そして高校生になった息子と二人で
恥ずかしがらずに涙出来ることを
誇らしく思えた。
改めて母に感謝した日だった。




