表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

運命に従え

作者: 天莉


リアルが忙しく、中々投稿できませんでしたがやっと投稿します!!


初の短編です


どうぞ、よろしくお願いしますm(__)m



ちなみに長編の小説はまた、投稿します

気長に待っていただけると光栄です




―――自分が何者なのか、わからない。



―――だけど、唯一あるのは血だらけの倒れている女性を見下ろしていた。そんな俺の両手は血に濡れている、という記憶だけ。






「――――また“トグダスト”が現れた。任務だ」


目覚めて一番先に聞いたのはそれだった。



いつもいつもそれが目覚めるときに聞こえる女の声。


まるで、機械が人の声に反応して機能するかのように、それが俺にとっては当たり前だった。



いつも、いつものことだから身体が反応して勝手に動く。


(ロボットのようだ……)


そうは思っても俺は俺を止めることはない。




俺の心はどこか違うところにあって、俺の身体は勝手に動いているんだと思うぐらいだ。



そうして、無意識に俺が来たのはある1つの大きなロボットがあるシェルターだ。


2メートルほどあるだろう光沢のある漆黒のロボットがそこにはあった。



背中部分の扉を引っ張って、ロボットの中にある操縦席に座る。

すると勝手に管が伸び、俺の身体に突き刺さった。不思議と痛みはない。


ロボットは俺の操縦で動き出す。


俺が望む通りに、まるで俺の手足のように動くロボット。まるで自分自身のようだ。




俺の望むまま、進んだ先に見える巨大な影。視界に入れた。



それは、おぞましい姿をした怪物――――“トグダスト”。人を食らう化け物だ。


視界に入れたその瞬間、内蔵されていたナイフを出し、その怪物に向けて切りかかった。








辺りは血の臭いが充満していた。周りの木や草にまで血に染まっている。

その中に一人たたずむロボットに近づく、いくつもの人影があった。

「素晴らしい!!やはり“超越兵ちょうえつへい”はトグダストに効果的だな!!“プロシジャー”には負けない強さがある!!」



その声は目覚めるときに聞こえる声と同じ。スッと視界に入れた先には数十人の武装した兵の先頭にたつ白衣の女。それが声の主だった。




それを認識したとき、操縦席にいる俺の身体はガクッと力が抜ける。

このロボット―――超越兵は操縦者の力を糧にするのだ。




遠ざかる意識の中、女の声が聞こえた。




「眠れ――――運命に従い、この世の怪物を喰らい尽くせ――――」






この世はある日突然に変わった。おぞましい姿をした怪物――――“トグダスト”によって。

トグダストは人を喰らい尽くす。まるで人の時代を終わらせるかのように。








そんなトグダストを殺す超越兵の操縦者である俺はまたあの女の声で目覚め、トグダストを殺し終わったら眠る。




それが俺の運命(うんめい)運命(さだめ)だから。




だから、今はそれに従おう。

この俺の運命が「違う」、と異議を唱えるものが現れるまで………




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] そのまま長編に取り掛かれそうな設定満載であるところ [一言] こんにちは。 近未来的な何か、SF魂を感じさせてもらいました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ