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ふたり
痛い。苦しい。
俺は背中に十字架を背負っている。
重たくて冷たくて…
ずっと歩いていると音が聞こえた。
ぽたっ…ぽたっ…
”え?”
真っ赤に真っ赤に染まってゆく深紅の血
大好きだったあの子の血…
”おどろいた?”
ピチュ……チュンチュン………
耳元でアラームが鳴っている。
また、あの夢か。
ゆっくり起き上がってみる。
まだ、震えが止まっていない
二年前まで、生きていた。
俺の大親友。
あの時の光景が頭をよぎる
やめろ…やめろもうやめてくれ…っ!!
屈辱感と罪悪感
悲しみと苦しみがいっぺんにこみ上げて
吐き気がした。
確かに俺は
”君を殺した”