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授業と模擬戦闘

今回は対人戦です♪

~魔日士学園~


「であるから我々、魔導騎士団が必要なのである」


入学式から早1ヶ月が過ぎた。あの後シルヴィアは2時間眠り続け、目覚めた時には両親と来栖とニューが着ていた。

そしてあの時何故援軍が来なかったというと団長曰くあの魔獣の番ぐらいなら倒して当然だと、それを試す為にあえて援軍を送らずに何時でも出撃出来る様にしておいたとの事、もし危なくなったら直ぐに助け出せる様にはしておいたと語った。

その来栖の言葉にシルヴィアの両親は問い詰めようとするがシルヴィア自身によって止められた。

結果的にシルヴィアは魔獣の番を撃破しているのでその試験には合格している為来栖曰く本来なら既に騎士団に入ってくれた方が良いがそうなると嫉妬等で居心地が悪くなるだろうと思い、それはやめたとのことだ。更に付け加えるとこれからも期待していると来栖は言って部屋を出た

その後、両親からはあまり無茶をしないでくれと言ってから来栖と同じ様に部屋を出た


「さて、それでは魔導騎士の特徴を・・・千条院答えてくれ」


教師に言われてシルヴィアは立つ


「はい・・・魔導騎士とは魔導体と繰騎士たる私達が騎乗した状態のことを言います。

魔導鎧に付属されているブースターを噴かす事で秒速2000kmと言う驚異的な加速が可能となります

また。その際に魔導体が常時展開されている障壁によって、その衝撃に耐えられる様になっています。その機動力によって3次元的な戦闘が可能になっており。その動きで魔獣を翻弄し、一方的に倒せますが、魔導騎士にダメージが通ると繰騎士にその分痛覚のフィードバック、魔導体には損失のフィードバックが

出てきます。更に魔導騎士のコアとなる部分が破壊された場合、魔導体と繰騎士は共に死亡します。」


シルヴィアはそう答えると席に座る


「うむ、簡潔に纏めていたがその通りだ。さて次の項目は~」


教師が次の項目に移ろうとした時に終了の鐘が鳴る


「ふむ、時間か・・・では次回は魔導体について講義を行うので予習を忘れない様に」


教師はそう言うと教室を出た。シルヴィアを含め生徒達は教科書を机にしまい、各々の親しい友人達のところに向かうシルヴィアは教科書をしまうとふぅ・・・と溜息をつく


「シルヴィー、どうしたの?溜息をついて」


シルヴィアが振り向くとそこには焦げ茶色の髪を肩まで伸ばした女子生徒がいた


「何でもないですよ?深那みなちゃん」


シルヴィアに深那と呼ばれた女子生徒は神楽深那かぐらみなと言い、魔日士学園での初めての友達だ


「ところで、シルヴィー?ちょっと教えて欲しい所があるんだけど・・・良いかな?」

「良いですよ?何処ですか?」

「うん、こことここなんだけど・・・」

「なるほど・・・ならお昼休みで良いですか?次の時間騎乗訓練ですし」

「ありがとう!シルヴィー!それじゃあまた後で!」


深那はそう言ってシルヴィアから離れて教室を出た


「さてと・・・私も行きますか」


シルヴィアはそう独り事を言って教室を出て、更衣室に向かった


~グラウンド~


「さて、今日の訓練は騎乗した状態で模擬戦闘を行ってもらう!」


厚い雲に覆われた空の下で筋骨隆々の男性教師がシルヴィア達に言った


「一応これで人工魔導体を配布するわけだが・・・中には天然魔導体と契約している奴が居るだろうから前に出て来い!」


男性教師に言われたとおり、前に出たのがシルヴィアのみだった


「なるほどな・・・まぁこれは運としか言いようがないからしょうがないな・・・それじゃあ千条院以外の全員はあっちの第二グラウンドで人工魔導体を貰って来い」


男性教師がそう言うとぞろぞろろとシルヴィア以外全員が歩いていく


「何を歩いている!駆け足で行け!」


怒号が聞こえると同時に歩きが駆け足になって第二グラウンドに向かっていった


「さてと・・・全員戻るまでどうするか・・・そうだな・・・千条院、ひとつ俺と模擬戦でもしないか?」

「え?急にどうしたのですか?先生?」

「なぁに、戻ってくるまで暇だからな?どうだ?」

「そう言う事なら・・・是非」

「よし、そうと決まったなら・・・来い!ヴェルヴェロク!」


教師の足元に幾何学模様が光を帯びて出現し、その傍に男性が現れる


『どうしたんだ?主?急に呼び出して』

「あぁ、これから模擬戦をするんでな?」

『わかった・・・相手はこの譲ちゃんか?』

「そうだ・・・行くぞ?」

『おうよ!』

『「融合(騎乗)!」』


教師とヴェルヴェロクから眩い光が発せられ、それが収まるとフルプレートアーマーに包まれ、背部に2基のランチャー、両肩部には何かの箱の様な物がつけられていて両腕部にはバズーカが握られていた


《千条院も魔導体を召喚して見ろ》

「えっと・・・どうやって召喚をするのですか?」

《魔力の出し方はもう判っているだろ?魔導体に念じながら魔力を放出するんだ。やってみろ》

「わかりました」


シルヴィアは集中しながら魔力を練り上げる


「(お願い・・・ニュー、答えて)来て!ν-13(ニューサーティン)!」


シルヴィアが声を上げて、魔力を放出すると足元に教師とは違う幾何学模様に似て魔法陣にも似ている物が現れ、シルヴィアの隣にニューが現れた


『マスター、何か御用ですか?』

「うん、これから先生と模擬戦するから・・・力をかして?」

『はい、判りました。我が主(マイ・マスター)

『「融合(騎乗)!」』

『ヴァイスリーゼ

 戦闘システム:異常なし(オールグリーン)

 武装:剣砲ブレイズランチャー

 模擬戦闘モード起動します』


シルヴィアとニューから閃光が発生してそれが収まるとヴァイスリーゼになっていて、両腕部には銀色を放つ巨剣が握られ、背部にガンランチャーがあり、両肩部は教師とは形状が違うものの、箱が付いていた


《騎乗も終わった様だから模擬戦のルールを説明するぞ、フィールドはこのグラウンド内のみ、相手の頭部、胸部に有効打を与えた方が勝ちだ。反則と言う物は存在しない、質問はあるか?》

《ありません》

《それでは・・・始めようか》


シルヴィアと教師は100mぐらい離れ、構える


《それでは・・・始め!》


教師の開始の言葉と共にシルヴィアはブースターを噴かし、教師に突貫しようとするもそれを読んでいた教師はバズーカとランチャーを撃つ、その攻撃をシルヴィアはスラスターを噴かして間一髪で避け、縦横無尽に動きながらガンランチャーを撃つ、教師はそれをスラスターのみで避け、両肩部にある箱を展開して大型ミサイルが放たれる。それをシルヴィアはガンランチャーで撃ち落す為に撃つ、が当たる直前にミサイルの側面が分解し、中から大量の小型ミサイルが発射されて大半がガンランチャーによって爆破される。が残った少数がシルヴィアに向かってくる。

シルヴィアはほぼ常時と言って良いほどにブースターを噴かしているがそれよりも速く、高い旋回能力で執拗にシルヴィアに喰らいついてくる。


《このミサイル・・・とても早い・・・!!》

『マスター、落ち着いてください。これは魔力感知式自動追尾型マギリングホーミングのコンテナミサイルです。マスター、背部と両肩部の指令コマンドを私に下さい、前回同様私が発射します』

《うん!ニューに背部と両肩部の武装使用権限を出します!》

判りました我が主イェス・マイ・マスター


シルヴィアの指令コマンドを受けたニューは背部のガンランチャーと両肩部の箱を展開する


『ラフィエル及びグレイモア展開完了バレルフルオープンコンプリート標的補足ターゲットロック!』


展開を終えたニューはラフィエルで残っていた小型ミサイルを薙ぎ払う、だが教師は追撃すべくコンテナミサイルとランチャー、バズーカを乱射してくる。


『させません!グレイモア標的変更ターゲットチェンジ標的補足ターゲットロック発射ファイア!』


グレイモアから無数の小型ミサイルが射出され、教師が撃ったバズーカと大型ミサイルに向かう、大型ミサイルは側面が分解されて小型ミサイルを吐き出そうとするがそこにニューが放った小型ミサイルの弾頭部が剥がれ落ち、中から光速にも匹敵する速さで鉄球が吐き出され、小型ミサイルを積んだまま大型ミサイルは撃ち落され、爆散する。

その鉄球は爆風の中を突き抜けてバズーカの弾丸をも破壊し、教師の下まで迫る。教師自身驚いていたが直ぐにスラスターとブースターを噴かして回避行動を取り、なんとか避けるも鉄球がグラウンドに着弾すると爆風が舞い上がる。どうやら鉄球の中に起爆の魔力が込められている様だ。

そしてシルヴィアと教師は互いにランチャー、ガンランチャー、コンテナミサイルを撃ち合うが悉く相殺するかグレイモアの鉄球が教師に襲い掛かるぐらいでしかなかったのだがそれが音速の壁を突き抜け、それ以上の速度で2騎が閃光を出しながら縦横無尽に空で舞うのだから正に激戦と呼べるほどに凄まじい模擬戦であろう、だが現在両騎共にランチャー、ガンランチャー、コンテナミサイルを破棄している。何故かと言うと武装に込められていた魔力と弾薬が底をついたからだ。

教師の方は既にバズーカを捨て、腰部にあった接近武器でシルヴィアの巨剣と渡り歩いている。だがその斬り合いは正面で斬り合う物ではなくブースターやスラスターを噴かし、互いに強襲する様にあらゆる角度から斬り合う。だが教師の有利には変わりなく、徐々にだがシルヴィアが押されていくその証拠に徐々にヴァイスリーゼの鎧に傷がついていく


『マスター、魔力残量残り30%です』

《うん、わかった!》


ニューの警告を聞いたシルヴィアは早く決着をつけようとより強く魔力を込めてブースターを噴かす、その瞬間にシルヴィアの脳内にこの場に似合わない擬音が響き渡る


『マスター、OBオーバードブーストを習得しました』

OBオーバードブースト?》

『はい、OBオーバードブーストとは通常よりも多く魔力を消費する代わりに超音速の速度を出し続けられる物です』

《それを出し続けて勝てる可能性は?》

『5割は超えるかと・・・OB状態での戦闘可能時間は20分ほどです』

《うん・・・じゃあ試してみよう!》

判りました我が主イェス・マイ・マスター


シルヴィアは先程の要領で魔力をブースターに込める・・・それに連動したのか背部にある翼の上部分がスライドして噴射口が開かれる。そこに魔力が集まり、光り輝く翼となり、残像を残すほどの速度で駆け出す。その速度に驚いた教師は反射的にスラスターで避けるが直撃こそしなかったもののヴァイスリーゼの速度による衝撃波ソニックブームによって吹き飛ばされる。シルヴィアは通り過ぎた所からターンをしようにもOBの加速力がとてつもなく、Uの字を描いて教師に向かう、そして教師が立ち上がろうとした所でシルヴィアが着き、薙ぎ払うと教師が持っていた剣の一つが砕ける。その剣が受けた部分が悪かったのだ。教師はその剣を捨て、もう一本の剣を構え、シルヴィアの突撃に合わせて教師も突撃し、互いが交差する瞬間に一瞬の攻防が始まる。

教師の薙ぎ払いにシルヴィアはその推進力を使って薙ぎ払いよりも下に潜り、斬り上げるも教師は素早く後ろに下がり、刺突を放つ、シルヴィアはそれを巨剣の腹で逸らしてそのまま教師の胸部に強打を浴びせてそのまま擦れ違い、OBを解除すると翼は消えて噴射口も閉じ、スライドして元の背部にある翼に戻った。


《ゴフ・・・まさか俺が負けるとは思わなかったぞ?千条院?》

《はぁ・・・はぁ・・・私も先生に勝てるとは思いませんでした・・・》


2騎は握手を交わした後、融合(騎乗)を解除すると周りから拍手と歓声が沸きあがる。周りを見渡すと何時の間にか生徒達が戻ってきており、傍らには人工魔導体が居る。


「先生と千条院の模擬戦凄かったです!」

「どうやったらあんなに動けるんですか!?」


2人の模擬戦闘に感動した生徒達は2人に詰め寄る。教師とシルヴィアはお互いの顔を見て苦笑をして生徒達に話すことにした・・・これだけで授業が潰れたのはご愛嬌である

如何でしたでしょうか?

それではまた次回♪

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