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中立際ⅠーⅦ


競技場に戻るとワントゥワンの人気通りかなりヒートアップしていた。


「おお、始まってるねぇ」


座っていた綾の横に座るが焔の姿は確認出来なかった。


「あ、つな君遅いよ~何してたの?」


「ごめんごめん、店が混んでてたから時間がかかったんだ」


「そりゃあわかるけど商品は?」


「あ………た、食べた」


「ああ!今詰まったよね!確実に詰まったよね!」


「お、お腹が減ってたんだよ、そ、それより焔は?」

「ぶーぶー、後で絶対に聞いてやる……山神君はご飯買いに行ったきり帰ってこない」


またか焔と思いつつ、競技場に目をやると、やっていた試合が終了し、電工掲示板に次の試合を行う人が表示された。


「お、春だ」


電工掲示板には春とBクラスの男子が映し出され、会場の男子が沸いていた。


どうやら春には相当な隠れファンがいたようだ。


長年いるのに初めて気付いたことだった。


そんな僕を見て綾はわざとらしく


「春美さんって、倍率高そうだね~恋は大変だな~つな君は競争高いのは嫌な性格だよね~」


変な流し目でこっちを見てくる綾だが、あまり気にしないでおこう。


「綾だって恋の倍率高いじゃないか、春と冬花が言ってたぞ、それに綾と話してて何度も男子に殺意の眼差しを向けられたんだよ」


「た、たとえそうだとしても私は、ずっと一途だから///」


綾は急に顔を赤らめ、もじもじしながら喋るが小さくて後半が聞き取れなかった。


「ん?ごめん、後半部分が聞こえなかったんだけど」


「べ、別にいいの!さ、さ、春美さんの試合見よ!」

もちろん言われずとも試合は見るが、勝敗は目に見えてる。


相手の能力がどうあれ、春は基本的に強すぎるのだから。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


春と相手であるBクラスの男が競技場の中央に集まる。


後は審判が開始を指示するば試合がはじるのだが、春の相手である男がずっとてを上げた。


会場の視線が男に集まり、ざわざわしていた声も静かになっていく。


静寂に包まれたのを確認した男は審判に近づき、審判が付けている小型の拡張機を取る。


それから咳払いをしてから始めた。


「風間 春美さん、強い男は好きですか?」


「ふえっ?ま、まあ好きだよ」


あまりにも唐突なあまり呆気にとられた春に男は続ける。


「君は試合終了後に僕の強さに恋におちる」


ウォォォォォと沸く会場で僕はため息をついて一言


「これはまたややこしいのが出てきたな」

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