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出会い



 「あーーーーー怖かったよぉ」


マリアは一人になった瞬間本音が出た。


「あー死ぬ所だった。。もう本当に本当に怖かった。。。。それにしても、、反乱軍のトップエリゼは、、、イケメンだったわ。。」


  マリアは今さっき起きた事を思い出して首の傷を触った。


 


 

反乱軍が!救世主が来たぞ!!

城に仕える貴族や使用人は大声をあげ反乱軍率いるエリゼを歓迎した。


「エリゼ、あとは王と、姫を殺せば全てが終わるわ!!」タチアナは前を走るエリゼに言った。


「ああ、まずは王からだ!」エリゼは王座の裏に隠れたアングラード王国の王ダミアンの首根っこを掴み引きずり出した。


「の、望む物全てやる、命だけは、、」ダミアン王は命乞いをした。


「お前は罪のない人間を問答無用に殺してきた。今度はお前の番だ!」エリゼは王の首に剣を当てた。


「助けて、。。」王は恐怖で震えながら命乞いをした。「死にたくない、、助けてくれ!!!」エリゼは剣を引いた。


「さてと、残るはあの生意気で我儘なソフィ姫だな」クロードはエリゼが殺したダミアン王の首を切り落とし袋に入れながら言った。


「ソフィ、、あの姫は性格最悪、いじめも酷かった」サンドラが言った。


「姫は聖堂に入って行きました!」この城に仕える使用人たちが叫んだ。エリゼ達は聖堂に移動した。


「早く殺さなきゃ」タチアナが聖堂のドアを開けながら言った。


「ソフィ姫!みつけた!!」タチアナは聖堂の中でこちらを睨みつけるソフィを見つけた。


「エリゼ!!ソフィがいるわ!!さっさと殺して終わりましょう!!」サンドラが言った。エリゼは剣を抜きソフィの前に立った。


「ソフィ姫、死んでもらおう」エリゼは剣を向けた。ソフィはエリゼを睨みつけた。


「あんたそんな顔で睨んでもね、あんたの負けなの。パパこの袋に入っているの。わかる?お姫様?」タチアナが呆れながら言った。


ソフィは黙って睨みつけている。


「あんただってすぐにそこに入れるわよ」サンドラが言った。ソフィはなにも言葉を発しないが瞳は屈していない。


「おい、ソフィよ、お前は命乞いをしないのか?」エリゼは聞いた。ソフィはエリゼを睨みつけたままだ。


エリゼは無言のソフィの首に先程ダミアン王の首をとった剣を同じように当てた。


ソフィは燃えるような強い瞳でエリゼを睨んだ。


 エリゼはソフィに当てた剣を少しだけ引いた。ソフィは表情を変えずエリゼを睨んでいる。ソフィの首筋から血が滴り落ちて来た。


「お前は父親より腹が座ってるな。」エリゼはそう言って首に当てた剣を腰の鞘に戻した。

 

 「エリゼ!殺さないのか?」クロードはエリゼに聞いた。このエリゼがソフィを生かすとは考えられない事だからだ。今までエリゼの手にかかって生き延びた人間はいない。


「あんたね、ここでエリゼが死ねといえばあんたは殺されるの。黙ってないで何か言いなさいよ!」タチアナが言った。


それでもソフィは黙っている。


「この女!!」タチアナが剣を向けようとした。


「タチアナ!やめろ!」エリゼは言った。


「ソフィを生捕にする。殺すな」


 エリゼの言葉を聞いてタチアナは驚いたがすぐにソフィを捕まえ動けないように床に組み敷いた。


ソフィはなんとかタチアナから逃げようともがいた。


「この女!!」タチアナが切れた。ソフィの肩を外そうと体勢を変え「それ以上暴れると外すわよ!」と言って力を入れた。


 ソフィは動じない。


「このやろう!!外すわ!!」タチアナが言った。「タチアナ、やめろ」エリゼはタチアナを止めた。


「エリゼ!なぜ止めるの?この女本当むかつくわ!!」「タチアナ、ソフィを傷つける事は許さない」

 

「エリゼなんでよ!?」


 「そうだな、、いつまでこの強さがたもてるのか。こんなに自分をつらぬく女は初めて見たから、、」

 

「なにそれ、エリゼ、」サンドラが不愉快そうにソフィをみた。


 ソフィは床に押し付けられているが、その燃えるような瞳は屈していない。それがタチアナの神経を逆撫でする。


「エリゼ!この女諦めていないわ!やっぱり殺しましょう!!」タチアナはソフィを抑えながら腰の剣に触った。


「タチアナ、何度もいわせるな。やめろ」


 エリゼはそう言ってソフィの前に立った。ソフィはエリゼを見上げてた。エリゼは片膝をつき言った。


「ソフィ、お前のその瞳、、気に入った。今は殺さない」


 そう言ってソフィは城内の一室に監禁された。外から鍵をかけられ一人になった。


 


 一人になった瞬間本音が出た。


「あー!死ぬ所だった。。もう本当に本当に怖かった。。それにしても、、反乱軍のトップエリゼは、、、イケメンだったわ。。」


「エリゼめちゃくちゃカッコいい!!私を奪って!!って、マジ奪われるとこだった、、、。」


  マリアは今さっき起きた事を思い出して首の傷を触った。「痛い、、血も出てる。。」手で血を拭い徐にドレスを脱ぎ、タンクトップと短パン姿になった。


「あーーーこれが一番楽!」そう言いながら頭のかつらを外し金色の髪からピンクに染めた髪に戻った。


「まったく、なんなのこの世界、ソフィ姫って誰?」


「私はマリアって名前なんだけど!行くあてもなく死にそうだったところをスカウトされて今日だけ身代わりになる約束だった」


「だけど、危うく死ぬところだったじゃないの!!!王も死んだらしいけど、あんな袋にいれられるのはごめんだわ!!っていうか、首に痛い!!」マリアは一気にグチを言って部屋の中を見た。


「でもさっきは本当にやばかった。。黙って睨むだけでいいと言われてその通りにしたけど、本当に怖かったんだから!!はぁ。。明日本物のソフィ、、戻ってくるよね?」




マリアはため息を吐きながらソファーに座った。





 

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