終わった人生。始まる幸せ
遅くなってすいません。
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@kirisame_ouka
聖と別れを告げ5年が経った。まだ彼とは会えていない。私は彼をいつでも探せるように探偵業を始めた。彼が私を助けてくれた時に使っていたデザートイーグルをお守りとして奥に隠している。銃刀法違反だからね。
「誰も来ないな。」
私が探偵を初めて2年。解決率100%を誇るが実際問題依頼の数も少なくその全てを解決しているので100%。そこまで誇れる数字ではない。それでも生活できるのは聖が最後に願ってくれた願いで私の口座には100億入っていた。父親とは絶縁をし警察に訴えて刑務所に入った。
チリンチリン
扉から鈴が鳴る。そこには女性がいた。銀髪蒼眼で女性の私から見ても整った顔をしており人形の印象を与える。服装はメイド服。現代日本では秋葉原やメイド喫茶などでしか見ないであろう服に身を包んでいた。しかし女性の立ち振る舞いはその格好に慣れている様子でその格好にふさわしい。
「どうぞ。」
私はソファに手を向ける。
「失礼致します。」
女性はその動作を合図にしてソファに座る。座り方も上品だ。
「どんなご依頼で?」
女性は懐から一枚の紙切れを取り出す。それを私へ手渡す。
「拝見させていただきます。」
私は女性から視線を外し紙を見る。
『拝啓 一輪涼香様
今あなたはどこで何をしているでしょうか?私は異世界で成り上がりました。成金です。しかしあなたのことを1日たりとも忘れた事はありません。と言うことなので迎えに行きます。この手紙を読んでいるならうちのメイドに合っていると思います。そのメイドの指示に従ってください。ちなみにまだ結婚はしていないです。
p.s. そのメイドはうちの姉です。
敬具 ショウ』
日本語で書かれた手紙を見て驚愕する。
「貴方、この手紙の主の姉なんですか?」
「えぇ、そうですよ。ショウが気になっている相手が気になって来てしまったの。」
女性は手をパンと合わせる。
「申し遅れましたね。私ミュウって言います。あなたは?」
「私は一輪涼香と言います。」
ミュウさんのハイテンションについていけない。
「あなたに私達の世界に来て欲しいのだけど大丈夫かしら?」
「大丈夫です。」
するとミュウさんはますます笑顔になる。
「この子可愛いわ。」
私の頭を撫でる。私はその手を弾く。
「早くそこに案内してください。」
「わかったわ。こっち。」
ミュウさんは事務所を出る。私はそれについて行こうとした。そして思い出す。おもむろに私は事務所の奥に行きデザートイーグルを持ち出す。
「涼香ちゃんまだー。」
外からミュウさんの声が聞こえる。
「今いきまーす。」
私は事務所の外へと急ぐ。ついて行ったらこの世界にもう二度と帰れないかもしれない。もしかしたら殺されるかもしれない。そんなことも頭によぎったがそれでも彼に聖に会えると言う気持ちが強くそんな不安も消し飛んでいた。
ついた場所はあの時聖と初めて会った河川敷だった。そこにはどう表して良いかわからない空間の裂け目とでも言うのだろうか黒い渦がある。そこには1人の男性がいた。髪は銀色。眼の色は蒼とミュウさんと同じ。少しワクワクしているような表情で橋を見上げていた。前世とはまるで違っているが私は一目で分かった。
「聖。」
私はその名前を叫ぶ。あの頃から一切忘れたことがなく求め続けた名前を。するとその男性はこちらを向き破顔する。
「涼香。」
限界だった。彼に自分の名前が呼ばれている事実に彼ともう一度会えていると言う現実に私の感情は歯止めなく動き出す。気づいたら私は走り出し彼に抱きついていた。
「今までどこにいたのよ。ずっとずっと待ってたのに。何で早く迎えに来てくれなかったの。怒るわよ。」
彼は私を抱きしめ頭を撫でる。
「ごめんね。ちょっと色々あったのと君をちゃんと迎えられるように準備してたら時間掛かっちゃった。」
彼は言い訳ぽく謝罪を口にする。そんなことわかってた。彼が私を蔑ろにするわけがないのだから。
「そう言うことじゃない。」
私は彼を抱きしめる力を強くする。彼の体はすごく鍛えられており服の分かるぐらい腹筋が割れていた。私は無意識にその腹筋を撫で回す。すると上から苦笑した雰囲気を感じる。上を見ると彼が少し苦い笑みを溢していた。私はそれが気に食わず頬を膨らます。
「私のこと忘れてません?」
後ろから声をかけられる。ハッとなり後ろを見るとミュウさんがジト目でこちらを見ていた。
「忘れたわけじゃないよ。ミュウ姉。」
ショウがしどろもどろに答えるとこれは私と一緒で忘れていたと思う。するとミュウさんはため息を吐いた。
「イチャイチャするのもいいけどいい加減にしないと過去旅行異世界転移の術解かれるわよ。」
そういいミュウさんは黒渦に入る。すると聖も忘れていたとばかり焦り始める。
「行こう。涼香。」
私の手を引っ張られる。それはかつての彼の姿と重なった。私を絶望の闇から引っ張り出し希望という光へと導いてくれたあの時の姿と。私は彼が変わってないことを確信し笑みをこぼす。
「わかったわ。聖。」
聖に連れられ黒渦の中へと飛び込む。私はこの日を忘れる事はないだろう。私の絶望と悲しみそして待つばかりで何も出来ない人生は終わりこれからはこの最愛の人の隣から支え続け彼のためになれる最高の人生を始められるのだから。
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