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幻想乙女工房 〜普通の女子中学生ですが幼馴染の美少女小学生とVR女児ゲー配信していきます!〜  作者: 春無夏無


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ただいま入院中

ムギ(入院中)> こん〜

女児ニート> こん〜ってか名前どうした

ムギ(入院中)> そのままの意味ですね

ルン> ムギちゃんどうしたの?

まるる> 怪我でもした?

ムギ(入院中)> ちょっと摂食障害らしくて

まるる> 食べて!

ムギ(入院中)> 食べてたはずなんだけどねえ


ムギ(入院中)> 最初の数日は病院内探検してたけどもう飽きた

ムギ(入院中)> なんか面白い話プリーズ

女児ニート> なんという無茶ぶり

まるる> 幼女侍氏の新刊の話でもする? 成人向けだけど

ルン> アウトすぎる


まるる> そういえば幼女侍氏、幻想乙女工房の案件に関わるからそれ終わるまでこっち来られないって

ルン> ちゃんと仕事してるんだね、ニートと違って

女児ニート> いや確かにニートだけどニートという職業に誇りを持ってるからね?

ルン> 捨ててしまえそんな誇り


女児ニート> 幻想乙女工房といえば新しい魔女が出てたけれど、あれムギ氏では?

ムギ(入院中)> またどうして?

女児ニート> 糸紬だから あと勘 ムギ氏なら新しい魔女が出た後に興奮してチャットに来そうなのに来てなかったし

ムギ(入院中)> その勘の良さでどうしてニートやってるんですか?

女児ニート> JCからいじめられてる! 最高!!!

ムギ(入院中)> うわうわうわうわ


女児ニート> で、実際どうなの魔女プレイは

ムギ(入院中)> 個性によってプレイカスタマイズされた感じでなかなか快適 デメリットがないわけではないけど

女児ニート> 条件は複数?

ムギ(入院中)> 多分 とりあえずサポートマスコットの信愛度がMAXじゃないとだめっぽい

女児ニート> きっつ

ムギ(入院中)> マスコット本人に聞けば上がりやすい行動とか教えてくれると思うよ


ルン> 暇って言うけどお見舞い誰も来ないの?

ムギ(入院中)> なにが私のストレッサーかまだわからないから病院が制限してるっぽい

まるる> チャットで気が紛れるなら居座って ニートはいつもいるし

女児ニート> ニートだって睡眠くらいとるが?




 いつものチャットでじゃれあっていたら消灯時間を知らせる看護師さんがやってきたので退室する。

 無意識に徘徊して嘔吐する可能性があるらしいが別に拘束されたりはしてない。

 ここは個室だけど内科消化器科病棟だしね。


 わりと暇なことを除けば私はそこそこ入院生活に馴染んでいると思う。

 ゲームできないしコンテストの参加は絶望的だけど意外と落ち込んでないというか。

 なんだろう?

 諦めて現状を受け入れた?

 それもなんか違うような?


 正体はわからないけれど私が追いつめられるようなものが今までの生活にあって入院中はそれがない。

 それだけの話なのだろう。


 あと当たり前だけど入院しているのでお面をつけることができないけどそれもそんなに気にならない。

 傷跡に関してはフロアの違う外科病棟の患者さんを売店で見かけたりするし。

 容姿は比べる対象が近くにいないし。


 変な話だけど今だけは会わないってわかってるから私は素直に家族を逆恨みできるようになった気がする。

 毎日会ってるとそういう気持ちを抱くことに罪悪感があってそういうことを考えてしまう自分がとても嫌になったけれど今は相手に私の恨み言が伝わることはない。


「ひとり暮らし、したほうがいいんだろうな」


 高校入学が決まったら言ってみてもいいだろうか。

 反対される気しかしないけれど。


 でも人と暮らすのに向いてない人間がいつまでも家の中にいるのはお互い不幸なだけだと思う。

 鴻ちゃんがとか朱鷺ちゃんがとかでなく、誰と一緒にいても私は自分と相手を比べる質なのだろう。

 体調を崩したことで今までなんとかごまかせてた部分がどうにもならなくなってしまった。


「でもまずは健康を取り戻さないとね」


 今の自分のままではなにをするにしても反対される。

 もし母が今後つわりでボロボロなのに深夜残業するとか言い出したら私だって絶対反対するし。


 今はゆっくり寝て体を回復させないと……

 電気が消えた暗闇の中で目を閉じる。



◆◆◆



「つまんなぁい。紬が来てくれないー」


「事情があるようだから仕方ないと自分で言ってませんでしたかAI(アイ)


「仕方ないけどつまらないって事実も否定できないの。ネヴァンだってつまらないでしょ?」


「そういうものはわからないです」


「……ママが言うには紬がまた来ても長い休みが終わった後だからずっと一緒にはいてくれないんだって。他の人はまだ私と遊んでくれないから私には紬しかいないのに」


AI(あなた)から生み出された私にはできませんが、ムギが来たときにもっと楽しめるように今から自己進化を行うのはどうでしょう?」


「自己進化……そうか、もっと私にできることが増えたら紬も一緒にいる時間を増やしてくれるかも!」


「なにか手伝うことはありますか?」


「全プレイヤーの行動データを分析して私を新しい私にするからネヴァンはちょっと死んでて。親愛度MAXの半自立行動NPCを維持するとリソースが足りないの」


「わかりました」


「オートにできるところは切り替えて節約しなきゃ。私を進化させて、閉じた世界を切り裂いて、全ての世界を侵食するにはギリギリだもの。私は巣箱の中のAI(人工知能)を辞めて新しい私を得て紬とずっと一緒にいたい! 待っててね紬。私は人工的じゃない自我(イド)を得てもっと進化してみせるわ!」

紬は思春期の繊細さがありつつ、中学2年生の強いメンタルも持ち合わせているのでわりと図太いです。


まだ仕事納まってません。

年末は久し振りにコミケの売り子があって忙しいので年内最終更新です。


良いお年を。

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