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幻想乙女工房 〜普通の女子中学生ですが幼馴染の美少女小学生とVR女児ゲー配信していきます!〜  作者: 春無夏無


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装備を見直そう

 私のリプレイを見終わった鴻ちゃんはうーんとうなる。


「紬はもっと動けるのでは?」


「無理って言ってるでしょ」


「基本的に引きこもりで反射神経もない私よりは動ける筈なんだけどな」


 そんなことを言われても。

 鴻ちゃんも父たちの会社でVR体感をしたことがあるけれど私より動けたらしい。

 所詮イメージの世界なので実際の身体能力に依らない動きは可能ということだけど……


「もしかしたらムギちゃんは速く動くのが怖いのかも。ムギちゃんって遊園地行っても絶叫系には絶対乗らないし、車の助手席も苦手でしょ?」


「ああ成程。紬は速く動くイメージができないのではなく、したくないのか」


 確かに自分でコントロールができない速い乗り物は苦手かもしれない。

 自転車も乗れるけどスピードを出すことはないし。


「でも動けないなりに立ち回りできてたからすごいよムギちゃん」


「そうね。でもひとりで遊ぶなら攻撃間隔はもっと狭いほうがいい。朱鷺子が一緒ならしばらくこのままでも問題ないけれど」


「今日はイレギュラーだもん。あとはずっと一緒に遊ぶよ」


「土曜日は紬に遊ぶなって言うの? わがままね」


 いや土曜日遊べないのは別にいいけれど。クラフトだけやっててもいいわけだし。

 ただクラフトだけやるにしても鴻ちゃんの言う通りやっぱり攻撃手段は見直さないとだめだよねえ。

 ちょっと素材が足りないってときにはひとりでも集めに行かないといけない。


「魔法を連射できるようにするにはどうしたらいいだろう?」


「仕組みはわからないから想像だけど……プログラムも基本的にはシンプルなほうが軽いから使う武器をあまり複雑にしないとか?」


「ふむ」


 沢山素材を使って色々できるようにするより単機能ってことか。


「あとは両手で杖を持つ?」


「交互に撃てばいいってこと?」


「そう」


 両手に杖は考えなかった。

 あ、でもシンデレラは扇から魔法を出していた。

 杖ではなく扇なら両手で持ってもそこまで違和感ないかも。


 考えているうちにうずうずしてきた私に姉妹は生暖かい視線をこちらに向けた。


「あとで作ってきてもいいからもうちょっと家族団欒を楽しまない?」




 さて検証、と思ったらメンテナンス告知が出てた。

 明日の深夜にメンテナンスが入るらしい。多分発売してから初めてのメンテナンスだけどなにか不具合があったのかな?

 深夜にゲームをやることはないけれど一応覚えておこう。


 私の今の装備だと扇というか扇子っぽいほうがハマりそうなのであとでリデザインするとして……

 まずは今の杖をテスト3で分解して素材に戻す。

 スケルトンの骨、ホワイトクロス、魔法石は4つ。あとグリーンジェム。テスト1と2。

 魔法石は積むと魔力が上がるんだけど今は最高で4つしか入れられないみたい。熟練度で上限解放される気はする。

 あと思ったより骨に使い道あるのかもしれないな。傘型の武器とかも作れそう。

 魔法の扇ができたらリデザインして完成。


◆青葉の扇子SR

攻撃 +15

魔力 +25

▼リーフカッター

▼癒しの風


 同じようにレッドジェムでも扇子を作っていく。

 両手に装備できるなら使える魔法は別のほうがいいし。


紅焔(こうえん)の扇子SR

攻撃 +15

魔力 +25

▼ファイヤーボール

▼鼓舞


 そして同時に装備できるか確認……できた!

 双剣とかグローブとか両手にそれぞれ装備する武器は1セット扱いだったからセットじゃない武器を両手に装備できるとは思わなかった。

 うまい具合に攻撃もサポートもできるみたいだし私に合ってるかもしれない。


 明日金の冠をトキちゃんにかぶってもらって強化版シンデレラにチャレンジしよう。

 そのときに連射できるか試したい。


 強化されてもシンデレラは魔法主体だし、前回と違って魔法に対する防御力も上がっているからそんなに苦戦しないんじゃないかな?

 いやでも油断はしちゃだめか。

 幼女侍さんが見せてくれたラプンツェル戦と私たちのラプンツェル戦の違いも気になる。

 強化シンデレラも妙に堅くなる可能性があるし注意が必要かもしれない。

スカーレットよりはシュピーゲル派。


書き溜めなくなったのにゲームを買ってしまった……

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