燃え消え去る村
朝を迎えたが、村は燃えていた
煙を吸いすぎたことを心配して、人工呼吸を繰り返していた
ごほごほ、粘り強く繰り返した効果があったのか不明だが、意識を取り戻した
「意識は?痛みは?、大丈夫か?」
ぼんやりとした意識の中、長い夢を見ていたと感じた
やけにリアルな夢だったな、村人の優しさが忘れられない
実際なら持ちあがらない岩を軽々持ち上げ、歓喜に沸いて最高な気分だった
起きてしまったら、消えてしまうのか、忘れたいのかもしれない、恐ろしい結末だった
『リリアイ暦』を図書館で、夢中で読んでいて寝落ちしたのか?
本当にリアルな夢だった・・・本の中の世界で冒険をする、斬新な夢だった
夢の中で出会う人は、現実で目にした現実の人、記憶にないだけなんだろう
期待していた夢ではなかったが、世界が滅びる本を呼んだあとだった
悪夢を見ても仕方がないか、あれほど後悔する思いは初めてだ
意識を確認するため頬を強く叩くが・・
深刻な状態なのか?神経が狂う煙を吸い込んだか?
痛みでは、駄目か?意識が一瞬で覚醒する出来事?
くくくく 男女でも、男同士なると、気になるような
「おまえの唇は、柔らくてなかなかの感触だったぞ」
効果絶大な一言だった、目が開き、上体を持ち上げ叫んだ
「なにを言い出すんだ、私には、そんな趣味はない」
「よかった、意識はハッキリしてるようだ 体はどうだ?動くか?」
この顔、見覚えがある、あの村で忠告してきた荒々しい奴
最初で抱いた好きになれない印象はなかなか変わらないものだが」
真っ赤に腫れた目に、目元には涙が流れていた後が残っている
心の底から安堵したような表情をうかべていた・・・
本気で心配してくれていたのが理解できた
信用に変わると話も、真剣に耳を傾けるようになる
男は、久連と名乗り、事情を説明してくれた
武器を持った、魔物は、神が作り出したもので、自然豊かで食料に恵まれた場所に配置されている
人々は、作物が育ちにくい劣悪な環境でしか生活を許されてないが、魔物の被害に遭うことが少なくなる
森の門番的なボスを倒し、食べ物が荒らされ、魔物を倒した事で狩場を広げて、周りの村が襲われ、被害に遭った村々が怒り恨み、報復を考えた
森の恵みを大量に売り払うものを待ち構え、後をつけ、村が焼き討ちにされ消え去った
「なんてことをしてしまったんだ」
異世界でやることがなく、歩き回る私に仕事を与え、食事を分けてくれた
その人食べ物に苦労する生活が楽になって欲しいと、安易に森の食べ物を持ち帰った
感謝の気持ちがこんな形になるなんて、「うわわわわ」
何の罪もなく犠牲にしてしまった村人の命を考えると涙が止まらなかった
慰めるかのように廻が肩を叩き、落ち着いたところで、驚く一言を伝えた
「村は、燃えてなくなるが、村人は生きているよ」
村に戻らないように説得したが聞く気がないことを感じて、後をつけ様子をうかがっていた
暗くなると、すぐに遠くから明かりが多数寄ってきている行動の速さに驚きながらも、周りの村人が報復に来る前に避難するように走り回った
大声で悲鳴などを叫ぶようにお願いして、見当たらない廻を探し回った
見つからなくて、心配していたが煙を吸い動けない姿をみつけ、ここに運んだ
後を付けられるリスクを考え、村人の避難してる場所は避けることにした
「力を貸すから、問題解決に行こうか」
「解決できるんですか?」
「魔物が発生している穴があるはずだ、そこを封印しよう」
「どうやって、封印を?」
「君は、石の操れるんだろう?」
「自由自在ともではいかないけど、小石を岩に変えるくらいなら」
「俺は、植物を操る能力がある 2人の力を合わせれば、なんとかなるんじゃないのか?」
「私には、お世話になった村人に迷惑をかけた責任がある」
曖昧に過ごしてきた廻だったが、責任を取りたいと覚悟を決めていた
力強く握手をすると、森へ急いだ
魔物が発生してくる穴が存在しているはずだ
一定数倒したなら、必ず補充されるが、沸く魔物がどこから来るのか判断しにくい
殲滅させるぐらいの勢いで討伐すれば、発生してくる穴の方向が分かるんじゃないのか
入り口に立つ、こん熊の動きを久連が『束縛のつた』で封じる
しばらくしたら、効果時間が過ぎ解除され、出入りを防ぐだろう
周りの村に魔物が行くことは、食べ物を荒らさなければない
森に入ると打合せ通り、『束縛のつた』で動きを封じる『投石』で魔物を倒し
岩を『束縛のつた』が受け止め、岩の回収を繰り返し連携技で倒していった
入り口のこん熊の再登場が24時間後だと、久連は考え倒さない事を選択した
歩き回る魔物は・・・30分後ぐらいで沸き始めた
予想通り特定の場所から現れてきているようだが、穴が見当たらない
一番怪しいのは、岩場にある洞穴なんだが、地面に穴らしきものがない
「大体の場所は特定できたが・・」
「全部が沸き終わってないはずだ」
「そうだな、沸く瞬間を待てば、分かるはず」
間違いない洞穴からだ・・・まさか、天井に出現するあるとは、見落としていた
「岩の大きさの限界は?」
「これ以上は、大きくならない」
「洞穴ごと、塞いだほうがいいが・・・」
「村に戻れは、防げる巨大な岩があった」
「移動させるのが、難しいだろう」
「岩なら、大きさ関係なく装備出来たんだが、イベントリに入れておけば良かったな」
「装備できるのか!話が早い、岩場の上にあるやつはどうだ?」
「大きさは十分だが、運動神経が、あまりよくなくて登れそうにない」
「いい方法がある任せてくれ」
『大木』一瞬で木が生え育った、久連は、器用に登っていくと『移動のつた』
掴まるように指示してきたが、落ちそうで怖いが責任を取る義務がある
覚悟を決めて握り、腰にも巻き付けると引き上げてくれた
「お持ち上げるとは、人間業とは思えない」
「それは、お前もだろ」ウィンクをする
巨大な岩を装備して、軽々持ち上げると投げ落とし洞穴を塞ぎ、魔物を討伐した
上手くいったが、30分の経過を待つ、まだ安心はできない
魔物が洞穴から、出れないのを確認した後に、こん熊を倒した
「今日は、これでいいだろう」
「村の岩をここに運んだら、どうだろう」
「名案だ、村人と食べる食料集めたら、戻ろう 案内する」
村は燃え尽き・・・変わり果てた光景に、あの夜の映像が思い出して、涙がこぼれてる
視界が滲んで、良く見えないが、無事でよかったと安堵する声が聞こえてくる
明け方、岩を移動させた思い出の場所に村人は、避難していた
酷い目に遭ったのに村人は、無事でよかった、心配していたと、涙流す廻を優しく慰めてくれた
「ごめんなさい、こんなことになるなんて考えてもいなかった」
気にするな、全員無事で生きている、こんなに幸せなことはないだろう
ま、悪いと思うなら、村の再建で、岩の移動頼むよ、あんたがいないと、全く動かせないんだ、たしかに違いない、あははは
人の温かさを深く感じた、無事に再会できて、久連には本当に感謝している
この世界の人々を救うなんて・・・私の方が助けてもらってばっかりだ