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引き出されたスキル

神木の木刀には確かな手応えがあった

指に流れてくる赤い液体を月の光に照らし

透かして見ると安らぐような感覚に包まれる

剣先を寝かし一点に溜まりポタリと雫が流れ落ち

聞こえない音がなる、ドクンドクンと

生命が流れ落ちていく実に美しく余韻に浸っていた

夢中で眺めていると流れ星が体を通り抜けていった

体が浮き上がり重力がなくなり星が降る

無重力状態から解放されると体の自由が効かなくなっていた

死体に切られるとは相打ちだったのか?

急に闇の光が眩しくなり、唇から生命が流れ込んでくる

だが、癒される心をリリアイが邪魔をした


『デスペナで経験を失いました』

久連の体が完全に修復され、ベトベトした真っ白な液体の上で寝ていた

なんだろう唇をに暖かい感触が残っている

魔物は全て片付けたし師匠を探して帰るか

しかし、睡眠中に叩き起こされたとはいえ

なんて、長い夜だろうか 廻の事は完全に

記憶から消えていた存在自体が無かったかのように

真夜中だというのに村人が騒がしく働いている

魔物の襲撃で亡くなった人もいる休んではいられないか

世界は崩壊が進み、寝る時間を削って頑張っている

力の引き出し方が分かった早く帰り最後の仕上げをして完成させたい

だが人が多すぎて師匠の姿をを探しだせない

先に帰ったかもしれないな、山に戻るとすか

村にまだ残っていたとしても師匠もいずれ戻るだろう

早く身につけた力を見て欲しい喜んでくれるだろうか

いつも鼻で笑っていたが認めざるを得ないだろう

驚く顔を思い浮かべて笑いが止まらなかった

悲しみの夜は明け、村人はすすり泣いていたが

久連の耳に聞こえず、心にも響いていなかった

村から少し離れた場所には巨大な石柱が立ち

村人に知られることなく陽に照らされていた


久連は待ち続けたが師匠は帰ってくることは無かった

再会を諦めたのか、興味が薄れたのか?

この世界から去った事で存在自体が記憶から消え去ったのか

急な正義感が沸き上がり世界の崩壊を防ぐために旅に出た

村に着いたがお昼だというのに誰もいない

小さな村だ村人総出での作業だろう

食事もしたいし別の村に移動しよう

出会いを期待したが行く村々は静まりかえり

人影すら見当たらない、世界は滅びてしまったのか?

気になり家々を覗いたが、生活感はあるが物音一つない

飼育している大型動物は寝ているようだ

変だ?夜でもないのになぜ休んでいる?

木にはフクロウが首を回し、獲物を探している

草むらではネズミのような魔物が身を潜み、獲物を探しているようだ

人には出会わないが、生き物は活動している

世界から人だけが姿を消えてしまったようだった

会話が出来なくて寂しいが仕方がない、すぐに興味が薄れる


山で知った新たに得たスキルを試してみよう

私には、使用制限があるが都市をを創造できる

お、これは立ててみたいなお城か!広い土地がいるか

家一軒ぐらいなら建てる場所は探せそうだが

作ったところで住むものがいなければ意味がない

折角のスキルだしなにか試してみたいなと

考えていると肩に水滴が落ち雨が落ちてきた

ザザザザ、激しく降り、地面には水たまりが作られ

大きく広がっていく、歩いていると水に浸り足が泥で汚れ

進むためだけに道路を作ることにした

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