神木の木刀を操る少女
心配なのか胸がドキドキと高鳴る、久連は不安で少女から目が離せない
魔族を瞬殺した様子から私と変わらない火力の木刀ををもっているようだが
山での出会いが思い回される、落ちてきた彼女を体は細く軽かった
手を引いて握りしめた・・・手豆の無い柔らかい女の子の手の平
魔物を討伐に備えて訓練を積み重ねた手ではなった
武器の性能に頼っ戦った結果がこのありさまだ・・・
全てを彼女に任せて眺めている?そんなことは出来ない
まだ戦える!神木の木刀が光を放つ、地面に刺し支えにして立ち上がろうとするが体が異常に重く動けなかった
悔しくて仕方がないが、全身の力が抜けていき
意識だけは、はっきしていて眺めていることしかで出来なかった
少女は魔物が沸きだしてくる亀裂になにかを確かめるようにゆっくり歩きだす
叫ぶと木刀が輝き、少女の体から神秘的な波動が溢れだすと体を包みこんだ
白い肌が神々しい光に包まれ何て綺麗なんだろう、
巫女服の袴がめくりあがると白い生地が見え、姿を消した
周辺が光に包まれ魔物が消滅する、光は一直線上に伸びていく
伸びた光が短くなり薄れると周辺が光に包まれ、方向に光が伸びていった
視線を感じる!亀裂の隙間から覗き見る存在と目と目が合うとムッと顔が膨れ
「えちぃ目で見ていたのあなたね、この変態」
『光雷』聖なる波動が流れ落ちる木刀をに投げつける
亀裂の中に吸い込まれると眩しいばかりの光があふれ
金色の世界に変わり落ち着くと不思議なことに亀裂は消えてなくなっていた
「疑ってごめんね、覗き魔はお仕置きしておいた」
久連の元に少女が駆け寄ると倒れる久連のお腹を足で踏みつける
グハ、息が止まりガスを吐き出す「ゲホゲホ、何をするんだ」
「くししし、肺の空気の入れ変えしてあげたの動けるよ」
可愛い顔してやることが怖い!
まさか、魔物の臭気が体内に溜まると自由を奪われるなんて
肺の中の臭気を吐き出したことで体調が回復した
少女は久連の服の中から薬を取り、無理やり村人の口の中に流し込む
不思議だった・・・どうして私が薬を持っていることを知っているんだ?
「ねぇねぇ、動けるんだよね?村人を治療してくれない?」
「あああ、済まない」立ち上がろうとしたが体勢を崩す
「全部は吐き出せなかったのかな?お腹踏んであげるからほらよこになって くしし」
慌てて止める「いや、大丈夫だ、勘弁してくれ」
細い体なのにどこに力が隠されているんだあばらが折れたぞ
「急いでまだ助かる命があるよ無理やり流し込むの」
黙々と薬を飲ませまわる・・・手遅れなのか飲み込むことも出来ない
涙を流しながら、久連は自らの行動を責めていた
私がもっと強ければ・・・犠牲0は難しいとしても救い出せた命はもっとあった
感謝の声よりすすりなく村人の姿に胸を痛め、もっと、強くなりたいと強く願う
少女が姿お消す前に手を握りしめ連れ出し人気のないところへ
「ふぅーん」私の気持ちを感じ取ったような顔で素直に付いて来てくれた
ここなら、誰にも見られないか、勇気を振り絞り声を出そうとするが緊張して声が出ない
「くししし、早く愛の告白聞かせてよ」悪戯そうな顔で眺めている
「な、なにを言っているんだ、違う」慌てて否定するが
「えー、こんな人気のないところに連れてきて分かってるんだから」
「たしかに勘違いさせても仕方がないか本当に違うんだ」
「酷くないですか?好きなら好きだって言ってほしいのにな」
悲しそうな表情に「嫌いではない」が精一杯の答えだった
ニコッと笑い「じゃぁー好きなの?」と追い詰めてくる
「勘違いしないで欲しい、告白ではないんだ」
「もう、素直じゃないんだから、照れなくてもいいんだからね」
「ここに連れてきたのはお願いがあるんだ」
「お友達から?告白する勇気もないの?この意気地なし」
「君に教えて欲しいんだ」
「え!私の気持ち知りたいとすり替えているよね?酷くないですか?」
「強くなりたいんだ、技を教えて欲しい、稽古をつけてくれ」
「えーーーーーーーーーーー!」




