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新しい出会いと再会Ⅱ

神木が見下ろすように立っていた

見上げる神木から1枚の花びらが風に揺れながら落ちてくる

暖かな日差しに薄く透き通る花びらが綺麗なのだが

疑問が頭を回り景色には興味がなくなかった

何をしていた?なぜここにるんだ?場所は何処だろう?

過去など無かったかのようにすべての記憶が真っ白だった

長い時間、微動だにせず、ただただ立っていた・・・

悲しそうな風の声が聞こえ、冷たい風が顔を優しく撫る

なにかを思い出せそうな?体験したことある?

なんとも不思議な風の感覚・・・覚えているきがする

か・・・・脳裏に言葉が残っているがすぐに消え去る

自然と瞳から涙が流れ落ちていき大地を濡らす・・・

顔を包む冷たい指・・・まるで誰かが顔を指先で触れているような

悔しそうな声が漏れる、思い出せない・・・思い出そうとすると思考が停止する、

強く両手で頭を抱えると座り込んだ・・・忘れていけないなにかを失っている

ぼやけた顔が一瞬浮かび、すぐに消え去る・・

締め付けられ胸が苦しい・・・愛おしい感情に襲われた

冷たい指触りの感覚の正体を思い出さないといけない

・・・謎を解く答えだとなぜか確信があった

ゆっくり目を閉じると必死に記憶を探る

瞼越しに感じる光が感じられなくる

記憶をめぐるる闇の中、可愛らしい少女の声が聞こえてきた

「ねぇ?ねぇ?寒くなぁーい?」

現実に引き戻され、声の主を探すが見当たらない

その光景が面白かったのか?笑い声に変わった{くししし」

無性に腹が立った「悩んでる姿を笑うなんて失礼じゃないのか?」

「ごめんなちゃーい」悪気のない返事が返ってくる

「君ね、私を馬鹿にしてないか?」後方から聞こえた

背後に顔を向けたが、少女の姿はなかった

あれ?幻聴が聞こえているのか?記憶もない、私は正常ではないようだ

再び笑い声が聞こえてくる「くしし、あっ!いけない、ごめんね」

笑ったことを反省している素直な子に感じた

でもいったいどこにいる?幻聴が聞こえているのか?周りを見渡す

「にひひ、上だよ、木の枝に座ってるの」

巫女服?この世のものとは思えない美しさに心を奪われる

「そんなとこに居て危なくないのかい?」

「大丈夫!大丈夫!枝でくるりと回ると枝の上に立ったが衝撃で折れた

{あれ?折れちゃった あああぁぁ」

吸い込まれるように無意識に少女を受け止めていた

お姫様抱っこをしていた・・・軽い!なんて細い子だ、

足が白くて綺麗だが袴が短くて目のやり場に困るな

「くしし、ありがとね、お尻が腫れちゃうとこだったよ、痛いんだよね」

優しく下ろすとお尻を向け長い太腿を向けてきた

恥ずかしく見ていられない「君、恥ずかしいだろう」

「いやだぁーえっちぃーこと想像したでしょう?」

「いやいや、そんなことあるわけがない」目が泳ぐ

「顔真っ赤!耳まで真っ赤だよ、動揺してるよね?」

自分でも顔を隠している熱を十分感じている・・・言い返せない

「いやだぁー、可愛いぃー」おちょくるように腕を握ってきた

「ちょっと止めてくれ」鼓動が早くなる

「くししし、もっと耳が赤くなったね」

だめだ、この子にはかなわないな、弄ばれているぞ


シューーー、不気味な風の音が響きだす

この鳴き声、覚えている!記憶の残像に襲われたがすぐに消え去った

いまのなんだったんだ・・・くぅ

「ふーん、感じるんだ?くししし」

「子供に興味なんか感じてはいない」

語気を強く話してしまったからなのか驚いた表情を浮かべた

何も気にしていないのか、変な事を言い出した

「へぇー、ねぇ?1分、みてみてよ」

悪戯そうに笑うと袴をめくるとギリギリまで上げた

白くて桃色に染まる太腿が脳裏に刻まれる、慌てて目をそらす

「こら、からかうな、止めなさい」

「え!向こう見ていて欲しかったのに・・・覗いたな、くくし、来るから隠れたほうがいいかもよ」

「なんなんだあれは!」

少女が眺めていてと言った意味を理解した

空に光の亀裂が浮かぶと広がっていき、巨大な生き物が顔を出した


『ジクウワームが現れ、ボス戦が始まります』

出会った少女を置いて逃げる選択は無い

記憶の無い彼には、戦う武器もない、この危機を切り抜けることが出来るのだろうか?

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