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幼児大戦  作者: 天ノ月極
3/4

最初のお遊戯

自己紹介が終わり、早速お遊戯の時間だ。

4月末からシーズンが始まるが、基本的にメンバーは年長から選抜される。

しかし年中、年少にも逸材がいる可能性があるため、それを発掘するためにも1週間に1回園内全員参加の「全体遊戯」が行われる。

今日はその全体遊戯が行われる日だ。


年長、年中、年少それぞれ2組ずつあるため、紅白に分けられる。

そのため、年長から年少までで構成される1チームが完成するのだ。


「俺らは紅チームか」

「そうだね。赤白帽かぶらないといけないみたい」

普通に被ると想像以上にダサかったため、せめてもの抵抗として逆向きに被った。


「紅チーム集合!!」

年長のリーダーが召集をかける。

「俺は日景幼稚園のキャプテンを務める大海原(おおうなばら) (つばさ)だ。俺がいれば紅チームの勝利は固いぜ」

大した自信だ。

身長は他の奴に比べかなり大きいが横にも大きい。


「お前はその肉で動けるのか?」

光が何も包まずに暴言という名の渾身のストレートをキャプテンにぶつけた。

「足はそこまで速くないが、動けるデブだ。安心してくれ」

「足を引っ張るよ」

失礼極まりない光に対して、キャプテンは屈託のない笑顔で対応した。

これがキャプテンたる所以だろう。


「今日の遊戯はケイドロだ。俺らが泥棒をやる。人数がかなり多いため運の要素も大きいが、積極的に捕まったやつを解放するように。作戦は以上だ」

もっと戦略的な事を話すかと思ったが以外とあっさりミーティングが終わった。


白チームのミーティングはもう少し時間がかかりそうなので、やっくんに話し掛けた。

「30vs30のって牢屋がめちゃめちゃ広そうだな」

「10人まで入る牢屋を3つ作るそうだよ。だから警察側は守りやすいように1つずつ埋めていくだろうね」

やっくんは相変わらず頭の回転が速い。

確かに俺達に牢屋を選択する自由がない。

となると意外と捕まった人を解放するのは難しいのかもしれない。


「それでは始めまーす!紅チームは散らばってね」

力が覚醒したかのような鮮やかな金髪の先生が準備を促す。


「っしゃあ!しっかり逃げろよお前ら!!」

キャプテンが檄を飛ばし、紅チームはキャーキャーと喚きながら散らばった。

いよいよ最初の遊戯が始まる。

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