魔法と漆黒の...(前)
期間が開いてしまってすいません。シャドバにドはまりしてました
「はぁ...はぁ...はぁ...」
鬱蒼とした森にポッカリと開けた場所があった、そこで俺は息を荒くし、今にも崩れそうになりながら立っていた。
ほんとにやばい、もう意識が飛びそう...そう思いながらも右手を自分の胸の前に出し、唱える。
「我求めるのは赤」
自分の手のひらに何かが集まっていく...だがそれだけだ、そこから何も変わらない、そうしているうちに手のひらに集まったものは少なくなっていく
「くそ...またダメか...」
膝に手をつき倒れそうになるのを我慢し休憩して先ほどと同じように唱える....失敗する...これの繰り返しだ
「おかしいのう?なぜじゃ?」
後ろから疑問の声が聞こえたので振り向くとじいちゃんがいた。「その疑問がわかっていたらこんなに苦労はしていないよ」と言いたいがもう声を出す気力さえ惜しい。
「魔力の収束は人並み以上なんじゃがな?その先の変換がうまくいっておらんのう...また別の属性を試すかの?」
そう言われたが首を横に振る...その動作だけでもしんどい
「そうか...なぜじゃろうな適正はあるんじゃがの...収束がすぐできたから変換もすぐだと思っていたんじゃが。」
じいちゃんの言うように魔力を集める収束はすぐにできたのだ、そのあとの変換で一か月くらいここで止まっている。
そもそも俺は何をしているのか?というと「魔法使い目指してます」と答えよう。
始まりは俺があの熊もどきに襲われた三日後だった。
「ここは?」
目覚めると俺は自分のベットで寝ていた。だがなぜベットで寝ているかはわからない。
起き上がり自分の姿を確認して思わず叫んだ
「いやあああああああああああ!」
どたどたと足音が近づいてくる、そして乱暴にドアが開かれ現れたのは筋肉達磨でまさしくゴリラと呼べるような体格をした老人...じいじだった
イルたんが倒れてからもう三日目になるこれ以上になると知り合いに頼んでみてもらうかのう?いけ好かない奴だが腕は確かじゃからな...などと考えておると
「いやあああああああああああ!」
むっ?この声はイルたん!?何かあったのか!?
そう思うと同時にわしは急いでイルたんの元へ向かい扉を開けた、その先には
青い顔をして小刻みに震えながら自分の体を凝視している天使がいた。
「どうした!?なにかあったのか!?」
その声に反応してギギギと音が出そうな動きでこちらを見た。じゃが愛らしい口をパクパクさせてうまく言葉が出ないようじゃった。
うむ、今日も相変わらずかわええのう...銀色のさらさらな髪とぱっちりとした目にきめ細やかな肌そしてそれらを引き立てる真っ黒な服...確かゴスロリだったかの?よく似合っておるな。ファンクラブができるのも納得じゃのなどと考えてると
「な、なんでこんな格好してるんだーーーーーーーー!?」
...これこれ女の子がそんな男みたいな口調はいかんじゃろう?