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第1話 召喚された日

よろしくお願いいたします。

 授業が終わって、クラスメイトはほとんど教室には残っていなかった。



 陸上部員の俺は、普段なら授業が終わり次第運動着に着替え部活に向かうのだが、今日は月曜日。

 陸上部は毎週月曜日だけが休み(その代わり土日は毎週練習アリ…)なので、友達と遊ぼうとさっさと教室を後にしたが、携帯を忘れたことに気付いて一人教室に戻ってきたのだった。



 教室に残っていたのは、3人。

 他人にあまり興味がなく、さらに人の顔と名前を覚えるのが苦手な俺は、クラスメイトですらちゃんと認識できていないが、そんな俺でも知っているくらい学校でも有名で目立つ3人だ。



 1人は剣道部主将で、インターハイ個人2連覇中。3連覇も間違いなしと言われている掛谷勇士(かけや ゆうし)♂。


 そして、柔道部主将で、こちらもインターハイ個人3連覇確実と言われている関岡蒼(せきおか あおい)♀。


 もう1人は全国模試で1位しかとったことがないという天才で、高校生にして化学界で頭角を現し、多くの学会で論文発表を行っている征木凛(まさき りん)♀。



 とにかく目立つ3人で、以前他校の生徒が「おぉ…四天王の3人だ…」と感激していた。

 四天王ってことはもう1人有名なやつがいるみたいだが、あいにく他人に興味がなさすぎる俺には思い当たる人物が見当たらない。

 まぁ、四天王というくらいなのだから、もう1人も全国規模ですごいやつなんだろう。



 陸上部でも地区大会レベル、勉強もそこそこな俺には、彼らとはクラスメイトという以上の接点はないので(普通はクラスメイトというのは大きな接点なのかもしれないが…)、彼らとは挨拶程度しか交わしたことはない。

 なぜか教室の中央で深刻そうな表情で向かい合ってる3人が気になったが、話しかけるほどの仲ではないのでさっさと机の引き出しに入っている携帯をとろうと、窓際の自分の机へと向かった。



 そして、3人の近くを通り過ぎようとした時だった。

 突然目が眩む程の強い光が教室を包んだのだ。

 思わず目を閉じる俺。

 瞼を通してでも感じることができる光が、だんだんと和らいできたように感じたので、そっと目を開けると…そこは教室ではなかった。

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