―プロローグ― 犯罪だらけ
―プロローグ―
― 2XXX年
世界は犯罪で満ちていた。警察なんてものは役に立たず犯罪は増える一途を辿っていた。
犯罪が増えたのは、犯罪を個人が犯すのではなく、集団で私利私欲のために犯すのである。
そういった集団を犯罪組織といい、世界には溢れるほど存在する。
その犯罪組織を取り締まるのが我らのような私立探偵だ。
私立探偵が犯罪組織を壊滅させると国から一生遊べるほどの金がもらえる。 犯罪組織が増えるのに比例して私立探偵も爆発的に増えた。
私立探偵にも位があってAからCまでの探偵がいる。 C級探偵は強盗や詐欺などの事件、B級探偵は殺人や不正取引、A級探偵は国を動かすような大事件をそれぞれ取り締まる。
犯罪組織を壊滅させると位が高くなりA級探偵になるとそこらの国会議員とかよりも権限が高くなる。
やがて世界は二分した。
犯罪組織に入るものと私立探偵になるもの。
前者は私利私欲のために犯罪をして儲ける。
後者は犯罪組織を壊滅させて儲ける。
どちらともリスクがある。
私立探偵をやってるもので悪人を罰したいという理由で探偵をやってるものなんてほんの一握りである。
実際、そのほんの一握りがA級探偵になれる。
そして俺は大国から依頼がくるような名の知れた探偵に登りつめた。