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エピローグ
「ねえねえ、おばあちゃん、今日もアン女王様の話聞かせて!」
あの日以来ハインはアン女王の話が大のお気に入りだった。そんなハインにフランソワも嬉しそうに話して聞かせる。
「……今日はここまでにしようね」
フランソワが語り終わるとハインは大きなため息をついた。
「はあああ~……それにしても、聞いてるこっちが恥ずかしくなるような話だよ……」
幼いハインにそう言わせるほどに檄甘なラブストーリーだった。
「しょうがないじゃない? そういう話なんだから。……きっとあの人が素敵過ぎたのが原因ね。どこかエイタル様に面差しが似てて……それでいてエイタル様よりずーっとかっこ良くって……」
フランソワの顔ににやけ笑いが広がる。
遙か昔、空から落ちて来た少女は一人の青年に出会い物語は始まった。
星歴元年、ア・ボーイ・ミーツ・ア・ガール。
完
お読み頂きありがとうございました。
私が流れ星に願うのはあなたの幸せ。
それでは。