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死ねないエルフの物語  作者: 中居ふらん
第1章 魔女と少女
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第2話 少女を拾いました。

「本題に入ろうか。」


そうして、ある1件を話し出すコルテナ。


今回僕が受ける依頼というのは、初めはそこまでの高ランクの依頼ではなかったという。


依頼には、星1から星5までのランクがあり、冒険者ランクによって受けられるランクがある。


そして僕が今回受ける依頼は以前までは、C~Dランク以上の者が受けられる星3の依頼が妥当だという予想だったらしい。


だが、そこで事件が起きた。


依頼されていた奴隷商は予想以上に組織が大きすぎたようだ。


星の上がっていなかったこの依頼を受けた冒険者たちが帰ってこなかったという。


そのため、緊急依頼を出し、高ランクの冒険者チーム何組かに捜索させたらしい。


でも見つかったのは、殺された冒険者チームの男たちだけだったようだ。


チームに所属していた女性獣人と人間の女性はさらわれたとみているそうだ。


見ているも何も、完全にそうだろう。


今だに高ランク冒険者に依頼は出しているようだが、証拠は全く掴めていないようで最終的に僕に白羽の矢がたったようだ。


「この依頼、受けては貰えないか。ルナ。」


「ふむ……受けるのは問題ないよ。でも、依頼内容としては捜索のままでいいのかい?多分、僕なら調査もすることは可能だけど。」


「そうだな……ならば、捜索も願っていいだろうか?」


「わかった。なにか情報が入り次第、伝えるようにするよ。」


「協力、感謝する。」


深々と頭を下げるコルテナ。


それについ、僕はコルテナの頭を撫でてしまう。


「君はよく頑張っている。だからたまには年上に甘えなさい。」


「や、やめてくれ!もう私はそんな歳じゃないんだぞ?!もう少し言い方とやり方っていうのがあるだろう!」


「僕からしたら君はまだまだ子供だよ、コルテナ。」


僕は微笑みながら、立ち上がる。


「それじゃ、また今度。それと、場合によっては僕が1人で潰すことになるかもしれないからそこのところもよろしくね。そうそうそんなことないだろうけど。」


言って、部屋を出るのだった。



ルナがこの部屋を出て言ってから数分。


部屋の中は沈黙に包まれていた。


私は昔からルナに憧れていた。


強く、逞しく、そして優しい。


他の周りとは毛色が違う。


今までに彼女に助けられた冒険者はとても多いだろう。


そんな彼女に憧れる冒険者はこの街の中では多いはずだ。


私もそのひとりだ。


まだ私が16だった頃の話だ。


私は考えもまだまだ浅はかで、冒険したいが為にじいさんの言うことも聞かず1人で出ていったことがある。


もちろんその日私は痛い目にあった。


未熟だったその時では明らかに勝てない相手であるダークグリズリーベアに遭遇したのだ。


やつは冒険者ランクC以上で受けられるような依頼に出る魔物だ。


そんなものと遭遇して、ただの新人冒険者が生きて帰れるわけが無い。


あの時、私は死ぬはずだったのだ。


でも、私は助かった。


助けられた。


ルナの力で。


あの時の光景はよく覚えてる。


私が攻撃される寸前に、私を攻撃から回避させた。


その時腕をダークグリズリーベアに持っていかれていたのをよく覚えてる。


怖かった。


人の腕が取れるのが、切断されるのを初めて見た。


あんな簡単に人の体というのは壊されることを初めて知った。


でも、彼女は腕を持っていかれていたというのに、そんな非常時でも私に笑いかけ安心させるように、こう声をかけてくれたのだ。


「大丈夫。僕は大丈夫だよ。だから、そんな顔をしないで。」


痛いだろうに、微笑を浮かべながら。


ルナは、私を守ってくれた恩人だ。


でも、彼女はいつも笑顔を周りに向けているが、その実寂しさのような暗がりがある。


さっきの私を撫でたあの時もそうだ。


少し寂しそうな表情で微笑んでいた。


まるで、私を見て誰かを重ねているように。


私じゃ彼女が抱えている問題には首を突っ込めない。


私たちじゃ解決できないようなものなのだろう。


己のどうしようもない不甲斐なさに、心の中で嘆くしか無かった。


だから、せめて私は彼女の役に少しでも立とう。


昔の恩を返すため、そして彼女の助けになるために。



「少し待たせてしまったね。レーネ。」


前方からそんな声が聞こえて、上を見れば魔女様がたっている。


「え、あ、魔女様!大丈夫です!私もさっき来たばかりなので!」


「そうかい?なら、いいのだけれど。……さて、じゃぁ行こうか。」


「はい!行きましょう!」


立ち上がって意気揚々と先頭を歩く。


あぁ、魔女様と街を歩ける日が来るなんて。


私はなんて幸せなんでしょうか。


嬉しさが全体に出てしまいそうな気持ちです。


さすがに恥ずかしいので、抑えてはいますが。


「そんなに早く歩くと転ぶよ、レーネ。」


「大丈夫ですよ。私、結構体感いいの……で……ズベシャァ!」


盛大に前方の方に、顔面ダイブする。


「いったぁい!」


「あー、言わんこっちゃない。怪我見せてみな。」


魔女様が駆けつけて、怪我を見てくれる。


「擦りむいてるね。少し待ってな。〝ヒール〟」


すると、淡い銀色の魔力が私たちの周りを包み込む。


私の擦りむいた傷が癒えていった。


「わぁ!すごい。これが回復魔法なんですね!」


「もう、気をつけてね。」


「はい。すみません、えへへ。」


「よし、行こうか。時間は有限だよ。」


「はい!」


魔女様の手を取り立ち上がる。


魔女様はなんてお優しいのでしょう。


同じ女の子のはずなのに胸がキュンキュンしてしまうほどの凛々しさがあって……ときめいてしまいます。


「とりあえず、どこかの食事ができるところにでも行こうか。お腹が空いたしね。」


「それなら、私おすすめのお店知ってるのでそこに行きませんか?結構人気店らしくて。」


「それはいい。案内頼むよ。」


「お任せ下さい!」



「ほぉ、ここが今人気のあるお店か。オシャレだね。」


「はい!そこも魅力の一つなんですよ。でも、もっと魅力のあるのは何を言っても、料理です!」


「料理ねぇ。例えばどんなのが魅力があるんだい?」


「例えばですか。そうですね、1番人気商品だとフルーツサラダでしょうか。」


「ふるーつさらだ?」


なんだろう、その料理。


名前の通りならサラダにフルーツても突っ込んだものなのだろうか?


それはほんとに美味しいのか……?


まぁ一応、フルーツも自然から生えるものではあるだろうけど……。


やはり、私には今の人の里の価値観は微妙に分からない。


「ま、まぁ、食べてからのお楽しみか。」


「はい!1度見て、食べてみた方が早いかと!」


変なものが出てこないことを祈るしかない。


それから数十分が経過した頃……。


「次のお客様、お入りくださーい!」


「あ、やっと入れますね。行きましょう!」


「うん。行こうか。」


人気店と言うだけあってかなり混みあっているようだ。


それだけ美味しいという事なんだろうけど、本当どういうものが商品としてあるのだろうか。


私みたいなお婆さんでも食べれればいいんだけど……。


席に案内され、座る。


そしてメニュー欄を見た。


「……名前は普通だね。」


「何を想像してたんですか魔女様……。とりあえず頼みましょうか。」


「僕はじゃぁ、このイグルの実のショートケーキをお願いしようかな。」


「私はカボロの実と彩り野菜のパフェで。」


「かしこまりました。少々お待ちください。」


店員が厨房の方へと去っていく。


それを見送ったあと、周りを見渡す。


みんなそれぞれたべてるものが、たしかにおしゃれだ。


レシピを見ただけでもかなりの種類があって、少し気になるものが多い。


「年甲斐もなく少しはしゃいじゃうなぁ。人生の中であまりこういう店は寄ったことは無いんだけど。」


「それはなんででしょうか?」


「そりゃぁ、僕みたいなおばあさんが頻繁に出入りできるような場所じゃないからねぇ。今にも胃もたれしそうで少し怖いもの。」


頬を掻きながら、言う。


ぶっちゃけ、僕の体は見た目だけは若いから入っても、さほど目立ちはしないんだけど歳が歳だから、少し気恥づかしい。


「魔女様はこういうお店によらないなら、いつも何をしていらっしゃるんですか?たまにしか冒険者活動なんかもしてないみたいですけど……。」


「うーん、例えばだけど読書とかかな。基本的には家の中で魔術の研究なんかをしてるよ。あとは薬作りとかかな。いつ何時、何が起こるかわからないから。」


「さ、さすが魔女様ですね……。私たちとは考えることが違う。」


「だから、僕はそんな大それたエルフじゃないってば。ただ、長生きしてしまったエルフだよ。」


「もぅ、魔女様は少し謙遜しすぎかと私は思います!もう少しご自分に自信を持たれてはいかがでしょう。」


頬をぷっくりと膨らませて、怒るレーネ。


それに少しクスリと笑みがこぼれる。


ほんっとこの子は。


「ん?」


横に人の気配を感じたので、目をやると先程、注文を受けてくれた店員さんが料理を持って、たっていた。


「お待たせいたしました。ご注文されていたイグルの実のショートケーキとカボロの実の彩り野菜のパフェでございます。」


僕らの前に料理が置かれる。


僕の頼んだイグルの実のショートケーキは、生クリームのかかったケーキにちょこんと1


イグルの実を乗っけた可愛らしいケーキだった。


こんなに斬新かつオシャレな食べ物は僕もあまり見た事ないくらいだ。


確かに人気店になるだけはある。


「それで、それがレーネの行ってた意外とあう野菜とくだもののパフェかい?」


「はい!これが美味しいんですよォ。魔女様も1口どうですか?1度食べてみれば分かるかと思います。この良さが。」


真剣な眼差しで僕を見てくるレーネ。


それに対して、断れるはずもなく……。


「わかった。1口頂くよ。」


「はい!では、あーんしてください。」


言われた通り、口を開けて待つ。


そこにレーネがスプーンですくったパフェを入れてくれたので、食べた。


「ふむ……食感はシャキシャキしてるけど別に嫌な甘さと食感ではないね。確かにこれは美味しい。思った斜め上をいったよ。」


「ですよね。私も最初はえーってなったんですけど、これがもうやみつきになっちゃって!」


「確かにレーネは好きそうだね。こういうの。」


「はふぃ。」


嬉しそーにそう返事を返すレーネだった。



30分くらい僕らは食事をして、会計をしようと立ち上がる。


会計時もかなり並びそうだ。


結構並んでいる。


「ここまで並んでいる店を見たのはここが初めてだよ。ホントすごい人気だ。」


「そうですねぇ。私もここくらいしかここまで繁盛している店知りませんよ。」


と、喋っていればいつの間にか僕らにまで会計が回ってきていた。


仕事が早いようで、テキパキと会計を済ませているようだ。


さすが人気店である。


「えっと、私のパフェは5シルバと6ブロンズだから……。」


「レーネはお金出さなくてもいいよ。今日は僕が奢ろう。」


僕はそう言いながら、財布から2ゴルドを出す。


それに少し慌てたようにレーネは遠慮の声を上げる。


「魔女様、それは申し訳ないです。私が誘ったのに、奢らせるなんてさすがに……。」


「そこは遠慮しない。僕も楽しく食事ができたし、いいの。おばぁさんに甘えときなさい。」


「ま、魔女様がそこまで言うなら……。」


まだ少し申し訳なさが勝っている顔を浮かべながら渋々とさがる。


うーん、彼女にとっては少し難しいか性格上。


なら……


「今度またレーネのオススメの店他にも教えておくれよ。僕は外食とかはしないから、あまりそこら辺の知識はなくてね。」


「!。わ、分かりました!」


パァッと笑顔見せるレーネ。


「さ、行こっか。ギルドまで送るよ。最近はなんだか物騒らしいからね。この街。」


「ありがとうございます。魔女様。」


そうして、お店を後にする。


レーネをギルドに送ったあと、とりあえずは家に戻ろうかな。


コルテナに任された依頼の準備もしたいし……。


多分、見つけるのにそこまで長い時間はかからない。


相手も人間の中ではプロなんだろうけど、私にとっては三下も同然だから。


……それにしても本当、くだらないことをする。


僕はこの世界にある奴隷制度というのが嫌いだ。


どの生き物にも平等に価値があるというのに、たかが人間程度がなぜ他種族の価値を決められるほど偉くなったのか。


まぁ、僕は基本的には人の街に頻繁に行くことなどないから、あまりそういった問題に首を突っ込まないし、関係もあまりない。


今回の依頼も、依頼であったから引き受けはしたが、好き好んで人のいざこざに巻き込まれたくは無いのだ。


それに、そもそも僕一人がなにかしようとしたとしても、限りがある。


根強く残った奴隷制度など、1人でそう簡単に消せるわけも無い。


「まったく……面倒な依頼を受けてしまったものだ。」


「?。どうかしましたか?」


「いや、大丈夫だよ。こちらの話さ。」


言いながら、笑顔を向ける。


と、話していれば前方の方から怒鳴り声が聞こえた。


何事だ?


盗みか?


そんな疑問を持ちながら、前を向いたと同時に私のお腹あたりに何かがぶつかってきた衝撃が伝わる。


突然のことに少し後ろにたじろいでしまった。


同時に目の前からもドサリッと倒れ込む音がする。


そちらに目を向ければ、小さな獣人の少女が倒れていた。


周りには沢山の果物。


これは……。


「このクソガキ!待ちやがれ!」


怒鳴りながら店主が走ってきて、その子供の胸倉を掴みあげる。


「てめぇ、俺の店から盗みを働くたァ、いい度胸してんじゃねーか。」


「ごめん……なさい……。許して……。」


「謝って許されるなら裁判なんてものこの世にできちゃいねーんだよ。おら、こい。お前を衛兵に突き出してやる!」


それに私は少し溜息をつきながら、止めに入った。


「店主、少し落ち着いてくれるかな。」


「あぁ?部外者は引っ込んで……て、魔女様?!」


「やぁ、久しぶりだね店主。とりあえず、その子下ろしてくれないかい?代わりにこの子が盗んだものの代金は僕が払うから。」


「いや、それは……。」


「頼むよ。この子にもわけがありそうだから。」


「…………分かりましたよ。魔女様がそこまで言うなら……全く……魔女様は優しすぎるんですよ。」


ありがとうとお礼を言いながら、店主にお金を渡す。


店主も少女を下ろして、僕に頭を下げてから店へと戻って行った。


「……それで君、どこから来たの?」


しゃがんで、少女と目線の高さを合わせる。


だが、少女は怯えたような目を僕に向けている。


あぁこの目……やなものを思い出した。


多分、この子もそうだったに違いない。


僕はこの目をよく知っている。


昔、嫌という程見たから。


あんなもの、避けていればもう見ることは無いと思っていたが……ままならないものだ。


このまま放って置くのも手だ。


ただ、こうして助けてしまった以上、放っておくというのは人として何かを捨てるのと同じようなものだ。


だから、次の質問には僕はこう聞いていた。


「君、一旦僕と一緒に来ないかい?」


下に俯いている少女に手を差し伸べながら、そう優しく言葉をかける。


その言葉が予想外だったものなのか、少女の目が一瞬キョトンとした。


でも、直ぐに怪しむ体制に入ってしまう。


そりゃそうか。


怪しむのも無理は無い。


そもそも僕、今この子に会ったばかりの大人だし、まぁ当たり前である。


「ん〜……どうしたらいいかな。あ、そうだ。」


僕は魔法収納からあるものを取り出す。


魔法収納は便利なもので、なんでも入れられるから、持ち物がかさばらない。


そうして、少しして1つのカードを取り出す。


「カードがあるんだけど、ひとつ君の前で披露しよう。」


そう言って、カードを器用に玩びながら少女の目の前で、カードを消した。


それに一瞬何が起きたのか分からず困惑していた獣人少女だが、すぐに異変に気がついて、驚く。


しっぽもピンと立っていた。


反応が予想以上に可愛かったため、少し吹いてしまう。


本人からしたら笑い事では無いのだろうけど。


「か……カード……どこいった……?」


声は小さかったがやっと喋ってくれた。


それに微笑みながら、僕は袖からカードを取りだした。


「不思議だ。僕の袖の中に入っていたよ。はい、これあげる。」


それを渡すと、少女は私からカードを受け取り少し嬉しそうに笑った。


そろそろ頃合か。


「君、名前はなんて言うんだい?」


「えっと……イト……。」


「イトか。じゃぁ、イト。一体なんでこんな場所に一人でいるのか聞いてもいいかい?」


すると、その質問にぶわっとしっぽの毛を逆立てて、震え出す。


「いや……いや……もうヤダ……ぶたれたくない……こわい……!」


……これはまずいな。


今の質問はまだダメだったか。


そう思い、直ぐにイトを抱き寄せる。


今はとにかく落ち着かせることが最優先だ。


「大丈夫、大丈夫だよ。ここに君をぶつ人はいない。もし居ても僕が助ける。だから1度落ち着いて。大丈夫……大丈夫……。」


優しく言葉をかけながら、イトの背中をさする。


すると、少しづつ逆だっていたしっぽが戻っていく。


「……落ち着いたかい?イト。」


「あ、りが、とう……。」


「あー……今拭くから目を瞑りな。」


服の袖でグチョグチョになった顔を拭ってやる。


「よし、これでいっか。さて……これからどうしようか。」


その場で立ち上がろうと膝に手をつく。


が、何かに引っ張られる感覚があった。


引っ張られた方向に目をやるとイトが不安そうな顔で、僕の袖を引っ張っている。


「わ、たし……おね、さんところ、いきたい……他、いや。」


「あー……困ったなぁ〜……たはは……。」


僕のところに行くというのは恐らく家にだろう。


ギルドにも騎士団にも行きたくないということだ。


でも、僕も僕で少し訳ありだし……どうしようか……。


ちらりとイトを見る。


不安そうな顔で、でも必死に私に頼んでいる。


そんな彼女を見ていると、少し昔のことを思い出した。


昔にもこうして、私に助けを求めた子がいた。


その子はもう死んでしまったけれど、その子とこの子の姿が重なって見えた。


だからか、僕は断るわけでもなく、小さくはァとため息をついて、イトの頭に手を置いた。


「……わかった。僕の家においで。君を僕の元で引き取る。」


「い、いいの……?」


「あぁ。レーネ、念の為にこのことをコルテナに伝えてもらうことは可能かな?」


「あ、はい。大丈夫です。」


「じゃぁ、よろしく頼むよ。」


お礼をレーネに言って、イトに手を差し出す。


その手をイトはぎゅっと握って立ち上がった。


「それとレーネ。ごめんね、色々急で。今日は楽しかった。また機会があればよろしく頼むよ。」


「はい!もちろんです!」


「ありがとう。さ。行こっか。僕の家は少し歩くけど大丈夫かい?」


「大、丈夫。」


手を引いて歩き出す。


そして少し後ろに振り返り、レーネに手を振って、イトと共に家へ向かうのだった。

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