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きいてもらいたいだけです。  作者: 秋河ナツコ
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びょうきのこと③


喘息の発作で入院する時、たいていはお姉ちゃんも一緒だったけど、1人の時もあった。

1人の時、病室でいるのが怖くてナースステーションの近くの広場でずっとナースさんみてるか絵本や小説を読んでいた。

広場ではお母さんらしい人に付き添われた男の子や女の子がいた。

1人でいるのはわたしくらいだったと思うけど、わたしはあんまり気にならなかった。

というよりあんまり覚えていないからかもしれない。

おばあちゃんが着替えを持ってきてくれる時だいたいヨーグルトとプリンも一緒に持ってきてくれた。あとテレビカードも。

入院ばっかりしていて治療費にもすごくお金かかっただろうに、退屈だろうからってテレビカードを買ってくれていたのが今ではとても申し訳なく思うしすることなかったからありがたかった。

小児病棟でお姉ちゃんはお友達をつくることもあったけど、わたしの記憶の限りわたしは小児病棟でお友達をつくったことはないと思う。

お姉ちゃんが長くその子と文通していたのを不思議な気持ちでながめていた気がする。

病院のご飯は嫌いじゃなかったと思う。なんなら小さな頃はデザートが出るのが嬉しかったように思う。

お父さんはお見舞いには来なかった。さみしいと思っていたけど、今思えば入院費用が足りなくて朝から晩まで仕事を掛け持ちして働いてくれていたのだろうね。

すごく申し訳ない。自分の時間も取れなかったのかもしれない。


病院にはいろんな子がいた。わたしは誰ともお友達になれなかったけど、みんな一生懸命病気と戦っていたのは一緒だった。

夜は怖かった。お姉ちゃんがいる時はいいけど、暗くなった病棟に1人で病室で寝てるのがたまらなく怖かった。

早く朝になれって思ったけど、夜の方が息苦しくて昼間に寝てるから夜中はあまり寝れなくて怖いままだった。

時々夜中にお手洗いに行きたくなって、ナースコールでナースさんを呼んで一緒にお手洗いについてきてもらった。

早く退院したいと思ってぼーっとしてることが多かった。

たくさん入院するから勉強についていくのは難しかった。特に中学生になってから遅れた勉強を取り戻すのが難しいことが多かった。先生や友達によく勉強をもらっていた。

読んでくださりありがとうございます。

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