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メンバー加入!


 クランハウス兼マイハウスを手に入れた!いやぁ〜新築ピカピカたまらんな。クランマスター室の隣に私室があるのだがキッチンもバスルームも完備しかも何に使うかもわからないけどマスター室と私室の両方に隠し部屋があった。

 ちなみにベットはダブルキングサイズだった。超デカイ。


 

 荷解きも終えて俺とマーリンは今ラウンジで一息ついている。マーリンが紅茶を入れてくれたのだがこれがまた超うまい、日本にいた頃は精々が安物ティーパックで満足していたがそんな俺でも格が違うとわかる程だ。こいつ万能かよ。


 とりあえずこれからについての話もしないとな。



 「拠点も手に入れてひと段落だがメンバー募集しないとなぁ。クランメンバーもだがパーティメンバーもだな」


 ティーカップに口をつけ紅茶を一口飲み唇を湿らせるマーリン。

 美人だとそれだけの動作なのに絵になる。


 そんなマーリンから驚きの情報がもたらされる。


 「パーティメンバーには少し当てがあるから大丈夫よ。あらかじめ声をかけておいたからそろそろ来るはずよ」


 「マジで⁉︎」


 「マジよ。…噂をすればね。ちょうど来たみたい」


 マーリンのその言葉を聞き入口に目を向けるとちょうど三人の人物が此方に向かって来ているところだった。

 

 「よく来てくれたわみんな。久しぶりね、ほら座って座って」


 そう言って座らせ三人に紅茶を振る舞う。


 「あら、ありがとう。美味しいわね」


 「ありがとうございます」


 「ああ、ありがとう。あらかじめ話し合ったのだが私達三人ともこのパーティーに加入させてもらう事にした」


 マジか!一気に三人も加入するなんてかなり幸先いいのでは?よっしゃあ!


 「それじゃあ、三人を紹介するわねフルイチ」


 ちなみにこのラウンジは半数が丸テーブルで半数が長方形の角テーブルである。俺達が座っているのは角テーブルで俺とマーリンが並んで座り対面に三人が座っている。


 マーリンが俺からみて右から紹介していく。


 「皆こっちはフルイチ レン 私達のパーティーリーダーよ、質問とかは後で個人でしてね。次は彼女達ね。まずはこちらから、彼女はリティス=ローベルト前に一緒にパーティーを組んでいたよしみで声をかけたの」


 リティス=ローベルト。長い紫銀の髪 頭部には狼の耳 そしてテーブルや椅子の影から時折見える尻尾、獣人の女性である。彼女の身長はおそらく俺と同じ百七十五ぐらいだろう。


 クール美人て感じだ。


 「初めまして、気軽にリティスと呼び捨てにして下さい。よろしくお願いしますね、リーダー」


 リーダー?あ、そうか俺リーダーだったや。


 「こちらこそよろしくお願いします」


 しかし…マーリンの元パーティーメンバーか。今さらだが俺に纏めきれるのか?絶対超一流冒険者だろうが大丈夫か?



 「次は私だな。私は リリア=ヴァンキッシュだ。よろしく頼むよ。それと私達には敬語も不用だし呼び捨てでいい。心配しなくてもいいお前の事はマーリンから色々聞いている、その結果お前をリーダーとして仰ぎ無条件に忠誠を捧げると決めたから集ったのだ。私達も城塞都市ロックアディンに実際に脚を運びお前の偉業をこの目で確かめた。そうしてお前を選んだのだなにも心配する事はない。…まぁ、ロックディアンに行ったのは私とリティスだけだが」


 リリア=ヴァンキッシュ。艶のいいフワッとした金髪ロング 左右で色の違う紅玉の瞳と翡翠の瞳 そしていろいろ全体的にデカい!立ち姿を見た時にも思ったが胸も尻もダイナマイトである。身長も高い!おそらく百九十〜二百はある。肩幅も俺より広い。でも程よい筋肉と女性らしい丸みと細さしなやかさがある。


 今日は完全オフなのだろう。ノースリーブの首まで両肩丸出しにかなりのスリットの入ったイブニングドレス?にスリットから覗くストッキングに包まれたムッチリした御御足は思春期とも言える高校生の俺にはかなりクるものがある。危険だ。


 だが何処となく気品を感じる。なんか良家のお嬢様って感じがする。言葉も苦労して今の喋り方にしてる気がするし。

 


 しかしあっさりと心中を見抜かれたなぁ。それにマーリンはどんな話をしたんだ?忠誠を捧げるって何?よりにもよってわざわざロックディアンに行ったってあの像を見られたのか?アレを見て忠誠を捧げるとは思えないんだが本気の様だしなぁ。


 まぁ、ほどほどに頑張るか。


 「ああ、それなら俺の事も好きな様に呼んでくれ。これからよろしくリリア」


 リリアが手を差し出して握手を求めて来たので俺も彼女の手を握り応じる。


 「最後は私ね。私は爆氷竜アルヴァード、アルと呼んでね。ちゃんと敬語無しの呼び捨てでね」


 なんて?爆なに?ばくひょうりゅう?竜?マーリンの話だとこの世界にはある時突然無から誕生する生まれながらに最強種と言われる〝竜種〟とエルフや獣人と同じく亜人に分類されるドラゴン族と呼ばれる者達がいるらしい。

 ドラゴン族は亜人に分類されるだけあって基本的な見た目は人に近いが角に翼、尻尾があるらしい。俺はまだ見たことがないが。


 しかし彼女にはそんな特長は見られない。


 「あ、ああ。それでアルは竜と言ったがあの竜種か?」


 「ええ。その竜種であってるわ。私達竜種は竜の姿だけでなく人としての姿も持ってるの。それとこの姿から分かると思うけど私は雌竜よ。」


 「そこは疑って無いよ。むしろその見た目で違ったら人間不信ていうか竜不信になるよ」


 「フフ。ほんと面白い人ね。私はあなたの護衛の役割になるわ。マーリンもそれなりに忙しいから常に一緒に居られるわけではないから代わりに私が基本ずっと一緒にいる事になるからよろしくね」


 そう言って手を差し出し握手を求めてくるので俺もしっかりと握りかえし


 「ああ。俺超弱いから守りがいは抜群だと思う。よろしくな」


 三人めは爆氷竜アルヴァード。雪のように白く長い髪ロングウルフカットみたいな感じだ。

 首から両肩胸元まで剥き出しのオフショルニット?にフワッとした長めのスカートにブーツ。身長は俺より低い百六十五ぐらいかな。リリアのインパクトが強すぎたがアルもなかなか胸がある。イメージ的にショッピングとか好む美少女感がある。

 護衛のようだしさっそく一緒にスイーツ巡りとかしようかな。俺甘いもの超好きだがアルも好きかな?


 「気をつけてねフルイチ。そいつ美少女の姿してるけどホントは背丈は私と同じぐらいあるし胸もその姿よりもデカくて色気溢れる美女だから。ワザと幼くして仲が深まった所で本来の姿になってギャップ差も使ってパクリといくつもりよ」


 「マーリン!?いきなりなんて事言うの!?」


 マーリンの咀嚼発言にアルが驚愕の声を上げる。


 マーリンは俺よりも背が高く百八十ちょい、それだとアルは二十も縮めてるのか。


 竜にパクリといかれたらひとたまりも無いんだが、というか俺モヤシだから過食部位少ないからきっと大丈夫なハズ。そう信じる。


 「これで一気に五人パーティーになったな。後でギルドにパーティー名とクラン名も考えて提出しないとなぁ。」


 「ふむ。なら最初の仕事は名付けだな。」


 「そうですね。どうせならパーティー名は目立つのがいいです」


 リリアとリティスがノリノリで話に乗っかって来た。


 「それじゃ五人で考えるか。…にしても男女比がすごいな…」


 後半は思わず出てしまった言葉だったがまだアルと何やら言い争っていたマーリンが反応した。


 「大丈夫よ。他にも声かけた人がいてちゃんと男もいるから心配はいらないわ。ただ声をかけたって言うかちょっと遠くにいるから手紙を出したんだけど」


 「おお!まだ候補がいるのか!早く来て欲しいな。どんな奴か楽しみだな。またインパクトある種族とかかなぁ」


 マーリンからもたらされた情報に舞い上がる。まだ見ぬ人物に期待が高まる。日本ではただの幻想でしかなかったエルフとかもいる世界だしエルフの仲間とかもいいなぁ。


 「そうね、インパクトなら抜群よ。……人斬りだし」


 マーリンが最後小さい声でボソッとなんか言った。いや…なんかっていうかいま…


 「おい。今人斬りっていったか?もしかしてそれが男の候補か?なぁおい?」


 いきなり幻想が砕け散った。元の世界で人気ノベルの幻想を殺す右手で殴られたぐらい砕け散ったんだが。


 「さっ!いい名前を考えましょう!」


 「人斬り!?嘘だろ!嘘と言えよ!!パーティーに入れた途端切られないよね?巻き込み事故で檻に入れられたりとかしないよね!?ねぇ!?聞いてる?つーかこっちむけよぉ!!なんでテメェら全員目を合わせようとしねぇんだよ!!」


 コイツらの反応からするに皆顔見知りなんだろうけど絶対まともじゃない!会いたくねぇー!超引きこもりたい!


 いきなりこのクランとんでもねぇ物抱え込もうとしてるけど俺マスターとしてやってけるんだろうか?


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