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魂を側に感じたら〜異世界上場会社を目指して〜  作者: 楽 我食
5 奴隷商人シガル

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76話 連続の衝撃

野営の準備を片付けて、ゲートの中に仕舞い込むと、既に火が小さくなった焚き火を砂で消す。

再び暗闇となった森の中を、小さな灯りは進んで行く。


「カプラ草は採れたのね?」


「フィーアのおかげで。」


「そう。お役に立てて良かったわ。

疑問点もいくつか残るけど、、、

それより、次はどこに向かうのかしら?」


「フィーアにも関係がある場所さ。」


「関係ねぇ。

気になるわね。」


「すぐに分かるよ。」


向かった先は、一昨日にドン・ファンクを仕留めるために通った道。


「この辺りか。」


「なに?」


「アインス、フィーア、ギン。

俺の側を離れるなよ。」


「はい!」


「ジェン。

何かあれば頼むぞ。」


俺の横を漂う虹の玉が反応する。


「ジェン?


「獲物だぁ。」


(現れたか。)


数メートル先の目の前。

突如現れたのは1人の男。

ニヤリと笑い、まばらに生えた歯を見せる。

こいつは行きの道を走り抜けた際に、視界の端に捉えていた奴だ。


「ケヒ。

ケヒひひ。

また、殺せる。」


見た目の醜悪さに加えて、下品な笑い声がひどく耳障りに感じる。


(こいつで確信に変えよう。)


「お前、ここで何してるんだ?」


「誰?

どこに話しかけてるの?」


フィーアが反応すると、アインスは真紅の剣身を前にして身構える。

目の前の男の表情が驚きに変わり、顔をしかめた。


「あぁ?見えてんのか、、、?

お前、教会の人間か?

ってか、横に何引き連れてんだ?」


気付けば俺の横にはジェンが。


「お前は、何の未練があってここに?」

(教会の人間?)


「足りないんだよ、、、」


「おい。

気をつけろ!」


ジェンが叫ぶ。


「殺ジ足りないんダヨー!!」


突如スピードを上げた男に向かい、魔力を込めながら鬼月を真っ白の鞘から抜く。


「ジェン。

後ろの2人は頼むぞ。」


そのまま流れるように。

真っ黒に染まった刀身が首元を通り過ぎ、胴を袈裟斬りにする。


「グビッ!

ああっ?!」


(やはり、鬼月は干渉できるのか。

魂にさへも。)


「ああっ!?

おい!!

消える、、、ぎえる!!」


ブワッ。


無様な声と共に男の姿は、地面へと倒れ込んだ瞬間に霧散した。

(何かというよりかは、この世界の一部となるのだろうか。)


「お前、何をした?」


「気にするなジェン。」


「なに?

さっきから何をしてるの?

それに、ジェンって、、、」


「ゼロ様。

鬼月は魂にさへ干渉出来るのですね?」


「ああ。そうだろうとは考えていたが、確信に変わった。

アインスにも見えていたのか?」


「ちょっと!

無視しないでよ!」


「見えた訳では無いのですが、何かが居るということは、感じ取れました。

それに、、、

今もゼロ様の隣に、、、」


(アインスも感じ取ることが出来ている?)


「ああ。

ジェンが居る。

この話は後でゆっくり話そう。」


「ジェン!?

どういうこと?」


「フィーア。

この【不死の森】の話は聞いたことがあるよな?」


「ええ、、、

色んな話があるわね。」


「その中で、この世に未練のある魂について聞いたことは無いか?」


「まさか?」


「そのまさかだよ。

フィーアと同じパーティのメンバーであり、恋人だったジェンは、今俺の隣に立っている。」


「冗談?

でも、冗談にしても笑えないわ、、、

悪趣味よ。」


(まぁ、フィーアには何も見えないからな。)


「そうだな。

信用してもらえるとは思ってない。

ただ、カプラ草を採ることができたのは、間違いなくジェンのお陰だ。」


「ジェンの?」


「ああ。

あまり言いたいことでは無いが、俺は魂をこの目で見ることが出来る。」


「ゼロ様!

それは、、、」


「別にかまわない。

フィーアが誰かに言ったとしても、信じる奴の方が少ないだろう。

それに今回のカプラ草の件は間違いなくフィーア無しには辿り着いてさへいない。」


「しかし、、、」


「それと、何の関係が?」


「ああ。

今回、横に居るジェンの記憶にも手伝ってもらったことと、何よりジェンの魂の光を反射したカプラ草が俺の目に映ったことで、結果に繋げることが出来た。」


「物語みたいね。

それにどこか芝居じみてる。」


「ああ。

それで良い。

信じてもらおうとは思っていない。

今は事実を語ったまでだ。」


「ふー。

混乱してるわ。」


「すまんな。」


横のジェンも困った表情でフィーアを見つめている。


「とりあえず、先にこいつを済ませてしまおう。

起きろ鬼月。」


いくつか姿を現した鬼月が、周囲の木を何本か切り倒す。


「今度はなに?

頭が追いつかないんだけど。」


アインスと手分けして、その中から幹の中の色が変色している木を探す。


「ゼロ様。

ありました。」


「ありがとうアインス。」


アインスの近くに寄ると、その木をゲートの中に仕舞い込む。


「離れてくれ。」


「はい。」


皆が離れたことを確認し、鬼の両手を出して一気に地面を掘り返す。


「な、何なの?

ゼロ、、、あなた人間じゃないの?」


「ははっ。

鬼の一族の魂を継承していてね。」


「聞いてないわよ。

そんなの、、、」


「ゼロ様は特別ですから。」


どこか誇らし気なアインスを微笑ましいと感じつつ、地面を掘り進めると、やがて全長1メートル程の紫色のフォレストロトが姿を現した。


「それなりに大きいか、、、」


「人格が反映される訳では無さそうですからね。」


「まぁ、そんなもんだよな。」

(優秀な奴が必ず良い奴とは限らないし。)


「それ、、、フォレストロトよね?」


「あぁ。そうだ。

これは売るつもりだから、いくらか分け前を渡すよ。」


「どうしてそんな反応なの?」


「ゼロ様はこれで4つ目のフォレストロトを見つけられたことになりますからね。」


「はぁ〜。

もう本当に訳が分かんないわ!!」


「戻ったら一度ゆっくり話そう。」


既に虹の玉へと姿を戻したジェンもうるさいくらいに反応していた。

(フォレストロトを回収したからか?)


「別にお前に危害は加えないさ。

さぁ、次に行こうか。」


「まだ何かあるの?」


「いや、次で最後だ。」


いつも読んでいただきありがとうございます。

ブックマークありがとうございます。

引き続きよろしくお願いします!!

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