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魂を側に感じたら〜異世界上場会社を目指して〜  作者: 楽 我食
4 残された者

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62話 ここだけの話


次の日。


マグガーラが屋敷に来ると、冒険者ギルドのギルド長が呼んでいるということで、さっそく顔を出す。


(昨日の件か?)

そう思い、受付のレミアに軽く挨拶をし、既に慣れたギルド長の部屋を訪ねる。


コンコンコンッ


「失礼します。」


部屋に入ると机に座るギルド長が、眉間に皺を寄せながら書類を眺めていた。

その姿からは相変わらずの忙しい日々が滲み出ており、俺が入ってもしばらくそのままの姿であった。


「すまん。色々続いていてな。

先ずは掛けてくれ。」


「ありがとうございます。

それよりご用件は?」


「ああ。

昨日、レミアからハニーベアの件を聞いた。

お前、最近よく【不死の森】に入ってるらしいな。」


「はい。

そうですが。」


「理由は何だ?」


「大した理由じゃないですけどね。

ポーション作りに夢中で。」


「なるほど。

テルレ公国で飲んだ秘蔵のポーションってやつか。」


「はい。

今後のことを考えると、必要かと。」


「それを作るためには、魔石が必要な訳か。」


「量も質も、、、ということですね。」


「わかった。

昨日、お前がギルドに依頼した解体の件だが、ギルドへの見返りとして提示した毛皮と肉の半分はかなり破格でな。

丁度、貴族からハニーベアの肉が欲しいとの依頼が入っていたから、正直助かった。」


「そうですか。

それは、良かったです。」


「そこで1つ話があるだが。」


「何でしょうか?」


「その御礼と言えばそうなんだが、お前に特別な情報をやろうと思ってな。」


「ほう。」


「ドン・ファンクは知ってるか?」


「旬ですね。」


「何がだ?」


「いえ。何も。

もちろん知ってます。」


「実は先日、3年振りに【不死の森】でその姿が確認された。」


「3年。」


「こいつは貴族にもファンが多くてな。

恐らく公にすれば、すぐに指名依頼が入るだろう。

勿論それでも良いんだが、俺としては今回は少し別のことに使いたくてな。」


「それで、呼び出しをいただけたと。」


「ああ。

ドン・ファンクは相当な強さを誇る。

狩るなら、ランクAパーティ3組に道中の補助パーティを何組かつけてってのが妥当なところだろう。

しかし、そいつら全員にこっそり声をかけるなんてまず無理だ。

それに、力のあるパーティはほとんどが貴族の庇護下にあるからな。」


「良いですよ。」


「、、、早いな。」


「報酬は魔石と、獲物の肉を二割。

当然俺にはゲートがありますから、解体した上で、誰にも知られずギルド長にお渡しすることが出来ます。」


「二割、、、

らしくなってきたな。

だが、解体は要らないし、隠す必要も無いから、お前の取り分は魔石とドン・ファンクの肉を一割。

森を飛び回ってるお前が偶然見つけたことにして、堂々と運んで帰ってこい。

むしろ、街中に見せつけろ。」


「、、、わかりました。

それで結構です。」


「そして、それを機にランクBに昇格だ。

誰も文句無しだろう。」


(!?)


「どうせお前は、今年のCランクの10位以内が確実だろうからな。」


ニヤリと笑ったギルド長は席を立つと、俺の前に座り一枚の紙を広げる。


ぺらっ。


「これは?」


「普通ならCランクのお前が見れるものでも無いが、【不死の森】の地図だ。」


そう言って、見せられた地図には、山を背にした広大な【不死の森】の地形が記されていた。


「もっと詳細なものもあるんでしょうね。」


「まぁ、今は置いとけ。

それよりも、この辺り。

この辺りには大きな沼がある。」


ギルド長の指が差したのは森の奥深く。

山の手前。


「ここがそもそもドン・ファンクの住処と言われているんだが、ここまで深く潜れる奴はほとんどいない。

今回、目撃情報があったのは、それよりも手前のこの辺り。

ここに池があって、その中へと潜っていく姿が確認された。」


「今もこの場所に?」


「ドン・ファンクは住処を変えることは殆ど無いと言われているが、それは分からん。

だが、この時期にハニーベアを獲って来たのだ。

何か術は持ってるんだろう?」


「まぁ、そんなところです。」


「フッ。

じゃあ、頼んだ。

後は、これを。」


「これは?」


「口説いてる相手がいるという噂をな。

その力になればな。」


渡されたのは手紙。

鮮やかな赤い封蝋がその中身を閉じている。


「ありがとうございます。」


御礼を伝えて、その場を後にした俺たち。

時刻はまだ朝の9時。

街に響く鐘の音がそれを示していた。


「アインス。

すぐに屋敷に戻ってくれ。」


「ゼロ様。

私も。」


「いや、違う。

それよりも大事なことがある。

俺とギンで今から森に入って、昼前までに戻って来れたら、、、」


「戻って来れたら?」


「今夜は派手なパーティになるだろう。

その準備を頼む。

胃袋から攻めないといけない奴もいるからな。」


「承知致しました。」


アインスが口角を上げて頭を下げると、屋敷へと向かって走り出したため、姿が見えなくなるまで見送ると、懐のギンを抱えて【不死の森】へと駆け出した。


(噂のドン・ファンク。

その面拝みに行こうか。)


いつも読んでいただきありがとうございます^ ^

引き続きよろしくお願いします!!

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