第六話 スキル
第六話 スキル
ルージュ、柳川 紅愛は火神 紅愛として俺と一緒に暮らしている。
紅愛「くしゅん!」
突然、紅愛がくしゃみをした。
竜牙「おいおい、大丈夫か?」
紅愛「う~ん。噂されてるのかな?」
この部屋、狭くなったな。
紅愛と暮らしてからというもの、必要なものを買っていった結果、こうなった。
仕切り一枚でそれぞれの部屋を分けている。
もちろんのこと。音は聞こえるので、イヤホンをつけているのが普通なのだ。
そして、昔はあまり会話をしなかった俺だが、今は…
紅愛「ねぇ。やる?」
竜牙「え?あぁ。いいよ。」
そういって取り出したのはゲームコントローラー。今からやるのは、とあるアクションゲームだ。そのゲームのタイムアタックにオンラインランキングがある。
竜牙「じゃ、一位とりにいきますか。」
紅愛「…誰に言ってんの?」
問題は始まってすぐだ。
このゲームは特殊で、ダッシュが無い。その代わりに、歩き続けると早くなる。これには、他にも方法がある。ネットに乗っていたのは、スタート地点で回避行動を左右に五回で最高速度が出るらしい。これにかかる時間は、およそ2秒。
紅愛「ここは、上ルート行った方が早くない?」
竜牙「いや、下の方が早い。段差で引っかからなかったら良いだけの話だ。」
こうしてしてステージの研究をして3時間。
初見でやってもよかったのだが、現在の一位は1:45,3。多分、初見じゃ無理だ。
竜牙「じゃ、最初は俺が。」
少しミスがあったが、結果は1:53,7。まぁまぁ悪くない。
紅愛「次は私で。」
結果、1:37,8。紅愛が一位となった。
竜牙「ぐぬぅ…。アクションでは俺より上か。」
正直、負けるはずないと思っていたが、あっさり負けた。
竜牙「…あ、そうだ。スキル。」
すっかり忘れてた。
リンクマキナを頭に装着してデューチュエ・オンラインを始めた。
はい。こっちの世界に来た。
あれから少しやって、レベルはマックスの75。
スキル関係の実績もすべて解除しておいた。
HP9800か。多いな。
とりあえず、必要そうなものから作ってみた。光を創り出すスキル。攻撃力アップのスキルなど。
/(スラッシュ)「あとはこれで…」
アルファ「何をしているのですか?」
アルファが聞いてきた。もう完成したので…丁度いい。
/(スラッシュ)「新たなスキルを作っていたところだ。どうだ?受けてみるか?」
すると、アルファは剣を取り出した。
アルファ「デュエルですか?」
デュエル
このゲームには一対一で戦うデュエルというものがある。
デュエルには二つあり、
敗北したものは、持っているアイテムをすべてドロップする『ベットデュエル』と、
負けても何も失わず、勝っても何も得ない『ライトデュエル』がある。
/(スラッシュ)「あぁ、そうだ。ライトデュエルでいいだろう?」
デュエル申請を送った。
それを何の迷いもなく、アルファは承認した。
「デュエルモード:ライト。レディ…」
GOと共に動き出した。
俺は武器を一切持っていないが、突っ込んだ。
さっき作った光のスキル。使わせてもらうぞ。
光のスキルを使った。
すると、右手から光を放つ球が出てきた。
/(スラッシュ)「これで…」
アルファ「そんなもので!」
向こうは刀。光を放つ球体は真っ二つに切られた。普通ならば勝てないが…
/(スラッシュ)「スキル!ソードビット!」
俺の周りから、剣の形をした青色のものが8本出てきた。
勝てる。このスキルは作っておいて正解だった。